国会質問&議事録

①私はかつてアメリカの政府関係者と議論したことがありますが、TPP推進派は詰まるところ、日本は工業製品を輸出し、生産性の低い穀物などの食糧は100%米国から輸入すれば良いとの国際分業論的な考えに立っています。

しかし、これは、自国企業の利益のことしか頭に無く、食糧の世界の実態も歴史も知らない浅はかな主張だ。

②工業製品と異なり、穀物は自国の自給率が100%を超えて初めて輸出に回すため、世界中を流通する穀物の7割はたった5カ国が生産しています。

このうち1か国でも天候異変や自然災害が起きた場合、輸出は簡単にストップする。外国政府は自国優先で凶作になれば簡単に輸出禁止にします。いくらお金があっても輸入することができません。

穀物を100%輸入しろと言っているアメリカ自身が、かつて大豆の凶作により輸出禁止にした時、どれだけのパニックになったか思い出して欲しい!

最近の地球規模での天候異変により、穀物大生産国でも干魃が起きています。

③特に、穀物自給率が先進国中最低の20%台しかなく、世界中のワースト10に入っている我が国では尚更だ。

政府は「カロリー」ベースで40%と言っていますが、こんな基準は日本だけ。低すぎる穀物自給率を誤魔化している。

(ちなみに、自給率が日本より下は、ジャマイカ、パブアニューギニア、イスラエル、リビア、アルジェリアなど、小さな島国か、砂漠の国。)
(西欧先進国はイタリアが80%で最低。他はいずれも150~200%。)

かつて日本は食糧を得るために満州に、油を得るために南方に進出、戦争に突入した過去を忘れてはなりません。

④さらに、世界最大の農業生産国でありながらも14億人の人口を抱え、食糧を大量輸入する中国。

凶作時に、この中国と食糧を取り合いになった時、世界第2位、我が国の2倍の経済力(GDP)を誇る中国に勝てる保証はない。

⑤国家は、自国の国民の食糧を確保する責務があります。
国家には、利益追求を目的とする民間企業の論理でやって良い事と悪い事があるのです。

情けない話だか、TPPを立案推進してきたアメリカ自体が、トランプ次期大統領の登場で、TPPからの撤退を宣言しているのが我が国にはせめてもの救いだ。

千載一遇の大チャンス(^_^)
正に神風(^_^)

日本の農業を潰し、穀物自給率を限り無く0%に落とす可能性が大のTPPは、我が国も勇気を持って撤退すべきだ。

時代劇に出てくる悪代官と越後屋の
『お代官様、まず一献。』
『ふっ、ふっ、ふっ、越後屋、そちも悪よのう(^_^)』
との料亭での会話が、今にも聞こえてきそうなオリンピック施設建設問題(`へ´)。

正にオリンピックをネタに税金にたかる白蟻たちが、
税金を食い物にするミエミエの構図( ̄□||||。

時代劇ならここで水戸黄門や桃太郎侍が登場するのだが・・・・( ̄□||||

余りにも国民、納税者を舐めきった話❗❗。
小池都知事とともに怒りの声を上げよう(`へ´)。

2月9日の予算委員会での『小泉構造改革とはいったい何だったのかを検証する』

私の質問が、大反響を呼んでいます。

動画配信のYoutubeでアクセス数が20,000件を突破、
全国会議員で最高のアクセス数を記録しています。

是非ご覧下さい。

衆議院予算委員会質疑 2010/2/9

 

【小泉 俊明】

民主党の小泉俊明でございます。

さて、今、日本じゅうの国民の最大の関心は景気、経済にあります。

この国民の期待にこたえ、効果的な対策を打つためには、経済の現状を正しく認識するとともに、

原因を正しく分析することが不可欠であります。

私は、この観点から、一貫して、この予算委員会そして財務金融委員会におきまして、

小泉元総理そして竹中大臣に徹底的に闘いを挑んでまいりました。

過去に盲目な者は未来にも盲目である、
こう言ったのは西ドイツのワイツゼッカー大統領でありますが、

私は、この言葉は真理であると思います。

政権交代を果たした今こそ、あの小泉構造改革とは一体何だったのかということを検証していかなければならないと思います。

そこで、まず、平成13年、小泉総理登場以来のここ10年間の経済の現状を簡単に振り返ってみます。

すると、まさに死屍累々であります。

データを読み上げますが、マクロ経済で見ても、GDPが、先進諸国で一カ国だけ伸びないどころか減少を続けています。

一人当たりのGDPは3位から18位に後退をいたしました。

税収は減少をし、国債の発行額だけが増大をしております。

ミクロでは、自殺者はここ9年間で29万人、10年間で7万人死亡しましたベトナム戦争の4倍にも上っています。

倒産数は9年間で14万件、破産はここ8年で155万人。

犯罪数も、平成14年に285万件という史上最高を記録し、平成13年からの8年間で1,900万件にも達したわけであります。

生活保護世帯も、平成12年の74万件から、9年で1.5倍の115万世帯。

働く国民の3分の1、1,700万人もの、特に若い人たちが、あすをも知らぬ契約社員となったわけであります。

実収入、可処分所得、消費支出も減少を続けています。

結果から見まして、この小泉改革は、日本経済、特に地方経済の衰退と中小企業の疲弊と

犯罪の増加と国民生活の破壊を招いたとしか言いようがないわけであります。

それでは、日本がここまでがたがたになった原因は一体どこにあるのか。

小泉さんと竹中さんがやったことを振り返ってみたいと思います。

資料の【1】をごらんいただきたいと思います。

日経平均株価の推移でありますが、2001年4月26日、小泉総理が就任したときに約14,000円ありました平均株価が、

2年後の4月28日、約半分の7,607円に下がりました。

皆さん、偶然これが暴落したと思いますでしょうか。

あの小泉総理、竹中さんがやったことを思い出していただきたいと思います。

不良債権の強制的処理という名のもとに貸し渋り、貸しはがしを行いました。

その結果、実体経済の血液であります金融がとまり、株と土地が暴落を始めました。

そして、この株と土地が暴落したときにやったことが、時価会計と減損会計の強制的な導入であります。

これはもともと、本来、株と土地が上がったときに入れる制度でありますから、

この制度の導入によりまして、ますます株価が暴落をいたしました。

そして、決め打ちが、銀行と企業の株式保有の禁止であります。

もともと銀行と上場企業は4分の1ずつ株を持ち合いしておりましたので、この禁止によりまして、

大量の株式が市場に放出をされ、株が大暴落をしたわけであります。

この結果から見ますと、小泉さん、竹中さんがわざと強制的に株と地価を引き下げたとしか私には思えないのであります。

それでは、一方で株価を下げながら、もう一方で何をやったかということを見てみたいと思います。

【3】ページをおあけください。

3ページは、小泉総理がやりました為替介入の記録であります。

平成15年1月から平成16年3月までの15カ月間で、小泉総理、何と35兆2,565億円という

史上最高のドル買い介入をしたわけであります。

これは、原資は、政府短期証券そして10兆円の米国債を日銀に引き受けさせ、捻出をしたわけであります。

それでは、なぜこれほどの為替介入をしたのでしょうか。

次の【4】ページをおあけください。その答えが載っております。

これは、米国債を一体どこの国が幾ら持っているかという記録であります。

2002年末で3,781億ドルだった日本の米国債保有が、2004年11月末で7,049億ドル。

この2年間で3,368億ドル、ちょうど為替介入をしました35兆円、米国債を買ったわけであります。

これは、言葉をかえますと、35兆円の仕送りをアメリカにしたわけであります。

その結果、アメリカ大統領選挙間近になっておりましたアメリカは、低金利、好景気になりました。

そして、この米国債は、外国市場で、国債市場で買ったために、売った方に現金ができる、

その結果、空前の株高になったわけであります。

ところが、これは、35兆円という余りにも膨大な仕送りをしたために余剰資金ができました。

この余剰資金がどこに行ったかというのが次のページ、【5】ページをおあけいただきたいと思います。

5ページは、日本の株式を一体だれが幾ら買ったかという、平成元年から平成22年までの記録であります。

これを見ていただくと、黒三角というのはすべて売りであります。

個人も法人も金融機関も黒だらけで売り越しでありますけれども、ただ一人だけ買い越しをしている人がいます。

真ん中の外国人であります。

特に、平成15年8兆2,134億円、平成16年7兆6,522億円、そして平成17年、何と10兆3,218億円。

平成15年から17年までの3年間で総額16兆9,000億円近く外国人が買い越しをしたわけであります。

これは、結論を申し上げますと、米国に仕送りをした35兆円という巨額資金のうち、

その半額の余剰資金が日本に還流をしまして、株が大暴落している最中の日本の株式を

ばか安値で外国人が買ったわけであります。

その結果が次の【6】ページであります。

この6ページは、一部上場企業のうち、外国人が何%株式を保有しているかという資料であります。

ちょっとごらんいただきたいんですが、この右側の「持株比率順位」、第1位は東京スター銀行83%、

10位のオリックスが66%、あのソニーは26位で52%、そして60位がアステラス製薬で43%であります。

実は、100位でも外国人に35%保有をされるようになりました。御案内のように、株主は企業の実質的所有者であります。

この結果、日本企業の所有権、支配権が外資に移ったわけであります。

そして、これで何が起こったかといいますと、巨額な利益配当が無税で外国に流れることになりました。

一例を挙げますと、7位の日産でありますけれども、ルノーの全世界の利益の約50%が、

たった一社、日産の利益配当で賄われています。

これはほかの企業も大体似たようなものであります。

そしてもう一つ、外国人が日本の企業の所有者となった結果何が起こったかということでありますが、

当然、利益配当を極大化するために固定経費、経常経費を削りたい。

それにこたえて小泉、竹中さんがやったことが、終身雇用制の破壊と人材派遣の規制緩和であります。

そしてまたもう一つ、後期高齢者医療制度もこの脈絡の中から読むことができます。

製薬会社の実質的所有者であります外国人の利益を守るために、製薬、薬価を維持して、

そのしわ寄せを高齢者に持っていったというのが後期高齢者医療制度の本質であると私は思っているわけであります。

今述べましたように、この小泉構造改革の真実は何であったか。

まず一つに、金の卵を産む鶏であります民間企業の所有権をばか安値で外国人に売り渡した、

それも、もとは日本のお金で売り渡したということであります。

そしてもう一つ、亀井大臣が一番関係ありますけれども、あの郵政民営化、これも、350兆円もの郵貯、簡保資金を

アメリカの財布にするということがその本質だったと思います。

さて、このような点を踏まえて、総理、菅大臣、そして亀井大臣に質問させていただきますが、

この小泉構造改革というものをどのように総括されるか、お答えをいただきたいと思います。

 

実は、昨年の12月16日の成長戦略策定検討チームの最初のヒアリングで、

竹中、今教授ですが、おいでをいただきまして、議論をさせていただきました。

今、小泉議員からいろいろ指摘がありましたが、私も、基本的な認識は一致をしております。

その場でも竹中さんに申し上げたといいましょうか話を聞きましたが、竹中さんの基本的考え方は、

まさに企業の効率を高めるために、リストラなど、日産のカルロス・ゴーンさんなんかが

一番典型的ですが、それをあらゆる企業が頑張ってやれば日本の経済がよくなると

言ったわけですけれども、結果としては、完全雇用状態でない中でそのことをやると、

一つの企業一つの企業は業績が上がるかもしれませんが、リストラされた人がたくさん出ますから、

トータルしてみると、結局、景気、日本経済をプラスにすることにはつながらなかった。

しかも、その結果生まれたのが大きな格差であります。

そういった点では、その時代にこうした政策をとったことが、

今、小泉議員から言われたいろいろな問題を生じた大きな間違いだったと、

そのときの議論でも私はあえて御本人にも申し上げたところです。

小泉議員から、今の惨たんたる状況になったその原因、

やはり、過去をきっちりと総括しないで前に進んでいくということは、

我々政治家は厳に戒めなければならないと私は思う。

夢物語では我々の未来は切り開けないわけであります。

そういう意味で、私は、小泉議員の指摘はまさにそのとおりである。

だからこそ、民主党が、そうしたしっかりとした、

過去を総括した姿勢で選挙をおやりになったからこの間大勝されたのかな、

このように私は思っておるわけです。

簡単に言いますと、小泉さん、竹中さんの政治の間違いは、

縮小均衡の路線に入られたということだが、そうした中で、

しかも富の配分構造を変えられた、産業構造を変えていかれた、

そのために、安定的に国民の可処分所得がふえていかなかったという

大きな問題が起きる中でこういう状況が起きた。

簡単に言いますと、自民党席からはまたやじが飛ぶかもしれませんが、

小泉・竹中改革と称する路線の逆をやれば日本の未来が開かれる、

このように私は思います。

もう時間も過ぎているようでありますから簡単にいたします。

小泉委員が御指摘をいただいた、やはり過去をしっかり総括して未来に向けて体制を整える、

非常に重要な御指摘をいただいた。

今、それぞれの大臣からお答えをいたしましたが、私も、小泉委員の御指摘は基本的に

そのとおりだ、そのように思っています。

結果として株価が下がる、あるいは土地、地価も下がるという状況の中で、

小泉委員がかねてから主張しておられる、こういった株価を、あるいは地価というものを、

日本のある意味での経済発展の原動力にしていくための

政策を一緒に構築してまいりたいと思いますので、

御協力を願いたいと存じます。

【小泉 俊明】

政権交代によって、先ほどお話ししたような政治が終わりを告げたわけであります。

ぜひとも、亀井大臣が言うように、その逆をやるような対策につきましては、

次回以降また質問させていただきます。

ありがとうございます。

月刊「文芸春秋」2001年7月号掲載
中国・韓国・日本 歴史教科書を読み比べた
・・・・南京事件や慰安婦を一番詳しく書いているのは?・・・・
衆議院議員 小泉俊明

4月3日、文部科学省が来年度から使用される教科書の検定結果を発表したのを機に、
歴史教科書をめぐる論議が沸騰している。

それは、検定に合格した中学校の教科書、105点の中に「新しい歴史教科書をつくる会」が
編纂した歴史教科書(扶桑社発行)が含まれていたからだった。

近隣諸国の反応は素早かった。中国は8項目、韓国は35項目の修正を要求してきた。

わが国では、就任直後の田中真紀子外相が
「事実をねじ曲げていること承知の上で作った教科書が検定に合格している」
と述べながら、数日後の国会では、その発言当時はくだんの教科書をまだ読んでいなかった、
と認めるお粗末な一幕もあった。
 
実はこの田中発言に、今繰り広げられている歴史教科書論争の、
一番の問題が表れているように私は思う。

つまり、教科書問題について発言している人の多くが、
教科書に目を通さずに論評しているという事実である。

教科書について発言するのなら、まず自ら教科書をひもとき、
吟味した上でなければならないのは常識だ。

しかし国会議員ですら、新聞やテレビの報道から得た、
断片的な情報をつまみ食いして発言しているとしか思えない。

ことが歴史教育という国家の根幹にかかわる問題だ。

特に、大臣の発言国家意思の表明である・・・これは他ならぬ田中角栄氏の言葉だが・・・
ことを考えると、田中外相の発言があまりにも軽率だったといえよう。

いやしくも国務大臣なら、21世紀を担う子供たちが学ぼうとしている
歴史教科書くらいで読んでくれよ、と言いたくもなる。

現在、歴史教科書として中学校の現場で使われているのは
日本書籍、東京書籍、大阪書籍、教育出版、清水書院、帝国書院、日本文教出版の7種類だ。

私はこれらに加え、問題になっている扶桑社の教科書、
そして中国、韓国の教科書にも目を通してみた。

かつて英国の哲学者、バートランド・ラッセルが「世界の教科書を使って世界史を教えたらよい。

歪みを通して、自分の姿がもっとよく見えてくるだろう」と語ったことがある。

“国の数だけ歴史がある”とは歴史認識の難しさを語る際によく使われる言葉が、
自国の姿をより深くつかむには、外国の教科書という「鏡」に日本がどう映っているかを
知ることが助けになる。

もちろん、世界に通用する教育をおこなうためにも、
外国の教科書を読み、研究する意義は大きい。

中国、韓国の歴史教科書では、日本はどのように記述されているのだろうか。

また、彼我の認識の差がしばしば問題となってきた南京事件や従軍慰安婦などは、
記述にどんな違いがあるのだろうか。

比較検討してみよう。
(中国、韓国の教科書の日本語訳は『世界の教科書にみる日本 中国編』に拠る)。

●南京事件の描写
まず中国の歴史教科書から見てみよう。
1992年より国定教科書として使用されている『中国歴史』の第3冊(巻)では、
清朝成立から国共分裂(1927年)までの300年を扱っておりそ日本に関連のある記述は約1割。

それ以降を扱った『第4冊』では4分の1を占めている。

なかでも、日本帝国主義がどのように中国に侵入し、いかに残虐な統治と野蛮な略奪をしたか、
そして中国が抗日戦争に勝利した様が、詳細に記述されている。

日本軍による”焼き光(つく)し・殺し光し・奪い光す”三光政策や南京事件、
百人斬り事件などを取り上げ、具体的に描写し告発している。

「南京大虐殺」項を一部引用する。

「日本軍の赴くところ、焼・殺・淫・奪が行われた。
日本軍は南京占領後、南京人民に対し、血なまぐさい大虐殺を行い、驚くべき大罪を犯した。

南京で平和に暮らしていた市民は、ある者は射撃の的にされ、
ある者は銃剣の対象となり、またある者は生き埋めにされた。

戦後の極東国際軍事裁判によれば、日本軍は南京占領後6週間以内に武器を持たない
中国の国民30万人以上を虐殺したとのことである。

「(1937年12月)18日、日本軍は南京幕府山で老若男女57,000人あまりをとらえ、
針金で数珠つなぎにして、下関草鞋峡まで追い立て、そこで機関銃掃射を浴びせた。
まだ息のあるものは、銃剣で突き刺し、最後に死体を焼いた。わずか1名だけが難を逃れた。」

「日本『東京日日新聞』は、『紫金山のふもとで』と題して、次のように報道した。
日本軍の少尉である向井と野田は100人斬り競争を行い、野田は105人、向井は106人を切ったが
どちらが先に100人目を切ったかが不明で勝負がつきにくく、新たに150人切り競争を行った」

この日本軍の”100人斬り”を取り上げたページには、
「南京にて中国青年を銃剣練習の的にする日本軍」
「南京で人を殺した後、刀の血をぬぐう日本軍」
と題する挿絵も挿入されている。

この記述を日本人としてどう受け取るかはそれぞれの判断に任せたいが、
注目すべきは「極東国際軍事裁判によれば~とのことである」「東京日日新聞は~報道した」と、
記述の中身が伝聞によるものだとことを明らかにしている点だ。

また、通読すると、これらの行為を行ったのはあくまで「日本帝国主義」であって、
今の日本とは区別して扱うおう、という意志も読み取れる。

少なくとも、80年代に日中間で教科書問題が紛糾した際、
目をそむけたくなるような記録写真とともに旧日本軍の残虐行為を告発し続けた
センセーショナルな姿勢とは一線を画しているように思うのだが、いかがだろうか。

最近、中国では教科書の見直し作業が始まり、広東で新しい教科書が実験的使われている。

新しい教科書は「文明が遅れていればその国は辱められ侵略される」という視点に貫かれており、
かつては満州族(女真族)、イギリス、日本によって、そして現在はアメリカの脅威によって
中国は危機にさらされている、という論調だという。

次に、韓国の教科書「入門 韓国の歴史」を見てみる。

日本に関する記述は全体に約4分の1ほどを占めており、
特に20世紀前半に日程がどのように国を強引に占領し、支配したかについて、
一章をまるまる割いているのが目を引く。

「平壌に住んでいたアメリカ人宣教師もバーツ牧師によれば、
定州では100名を超える韓国人が銃殺されたり殴り殺されしたという。
10歳ならない少女と婦女子、そして女学生らが自分の祖国のため情熱を注ぎ、
独立を叫んだという単純な罪名で、恥辱的な扱いを受け、体なぐられた。
幼い少女たちも残酷に殴られ、7歳以下の幼い少女ら300余名がすでに殺害されたと知らされた。
トウェーン牧師の証言によれば、1歳ほどの子供が背中を銃で撃たれ死んだという。
日本軍は死んでいく人々にも背中から銃を浴びせ、逃げる人は追いかけて帯剣で刺して倒した。
示威が始まった後の3カ月間に3万名を超す韓国人が殺されたり負傷させられた」

1919年3月1日より始まった対日蜂起「3・1運動」についての記述である。
表現は中国以上に厳しいが、ここでも注目すべきことにアメリカ人宣教師たちからの
伝聞であることを明記している。

「民族文化守護運動」の項には、いわゆる従軍慰安婦への言及言及もある。

「日帝の侵略戦争によって、わが国は日本の戦争物資を供給する兵站基地に変わった。
日帝は戦争物資を生産するために、わが国に金属、機械、化学工業などを中心とする
軍需工場を建設し、鉄、石炭、タングステンなどの地下資源を略奪した。
また、わが民族の食料を強制的に略奪し、戦争の終わりには古鉄スプーンや箸までも奪った。
日帝はこうした物的な略奪ばかりか、韓国人を強制徴用によって鉱山や工場で
苦痛に満ちた労働を強要したり、強制徴兵制と学徒志願兵制度を実施した。
これにより多くのを韓国の青壮年が各地の戦線で犠牲となった。
この時、女性も挺身隊という名目で引き立てられ日本軍の慰安婦として犠牲になったりした」

●李舜臣を賛美し、東郷を無視
中国や韓国では、政府が単一の教科書の使用を義務づける「国定教科書」制をとっている。
それに対し日本では戦後、文部省がおこなう検定に合格したものを教科書と認め、
どれを採用するかは各地域の教育委員会の裁量に任せる教科書検定制度が採用された。

それでは日本の教科書を見てみよう。

現行の歴史教科書7冊を読むと中国や韓国の教科書が日本について割いているページ数に比べ、
日本の教科書は中国や韓国に触れている分量が圧倒的に少ない、ということに気づく。
どれもせいぜい数ページにとどまっている。

にもかかわらず日本の教科書の方が、日本が戦時中に両国に対して行った行為をより情緒的、
センセーショナルに取り上げる傾向が強い。

たとえば南京事件についてだが、前述したように中国の教科書では、
被害者数を「極東国際軍事裁判によれば」と出典を明らかにした上で、
あくまで伝聞として記していた。

それに対して日本の教科書では、
「南京では占領期に20万人といわれる民衆を虐殺し、諸外国から非難されました」(大阪書籍)
「犠牲者は20万人といわれるが中国では戦死者と合わせて30万人以上としている」(教育出版)
「女性・子ども多くを含む市民で7~8万、
武器を捨てた兵士を含めると、20万人にもおよぶといわれている」(東京書籍)
などと、少なくとも20万人は確定した史実であるかのように扱うトーンが強くなっている。

3・1運動についても日本の教科書は際立った特徴見せる。

教育出版の教科書は2ページ半をさき先見出しに、
「三・一独立運動」と、わざわざ韓国の教科書にない「独立」という言葉を挿入している。
そして、冒頭には「柳寛順」という名札をつけた少女の写真が掲げられている。

韓国の教科書では「柳寛順の殉国」と一言しか触れていないこの少女について、
日本の教科書は詳細な説明を加えている。

「朝鮮の15歳の少女柳寛順は、ソウルの学校で勉強していた。
そのソウルで、1919年3月1日、『独立マンセー』(独立万歳)の声がわき起こった。
これを見た彼女は、急いで故郷に帰り、人々に「独立を勝ち取るために万歳をさけびましょう」
と呼びかけた。そのため、彼女は日本軍にとらえられ、
厳しい拷問を受けたが「独立マンセー」を叫び続け、若い命を日本に奪われた」(教育出版)

さらには、「女性も参加した三・一独立運動」との題で、
日本の軍隊・警察に逮捕された約4万7千人のうち女性は四百七十一人であったこと、
デモに参加して逮捕された女性が裁判で「どうして独立が必要と信ずるのか」と問われ、
「私は朝鮮人である以上朝鮮の独立を望むのは当然の事です」と答えたことを紹介している。

いずれも、韓国語教科書にはないエピソードだ。

強制徴用・強制連行についても、日韓の違いは興味深い。

韓国ではまず、強制徴用という言葉を1行で紹介した上で、
「徴用され引き立てられた労働者の体験談」と題する1ページのコラムを掲載している。
そこでは「飯といってもまだ豆を蒸して安南米と混ぜたものだった。
汁は塩汁できた副官の、具はないがしろものだった」

「酒やたばこ、薬品の配給は組が横取りし、腹を満たしていた。
1日の賃金は2円35銭で,合宿所の泊まり賃として1円50銭を天引きされた。
しかし作業靴が毎日破れるために1足3円50銭で毎日買うことになり、毎日赤字となった」

などと、主で食事や賃金といった待遇面での不満がつづられている。

これに対し日本の教科書は「全国の強制労働の現場で日本人による暴行事件も多く起こった。
こうした暴行や、事故・栄養失調などによって、強制連行された約7万人の朝鮮人のうち、
実に約6万人もの人々が死亡したといわれている」

「1945年6月のある夜の点呼の時、劉さんが裏山で野草を食べていたのが見つかって、
みせしめのため焼けた鉄棒を押し当てられて殺された。
この事件が蜂起のきっかけになった。(略)
しかし、山にこもった彼らは、憲兵隊、警察、消防団に包囲され逮捕された。
そして、1月の炎天下に3日間すわらせられ、
水も食料も与えられず徹底的に打ちのめされ113名が殺された」(共に教育出版)などとある。

被害者である韓国側の教科書が待遇の不満に焦点を当てているのとは対照的に、
日本の教科書は強制連行を朝鮮人に対する暴行、虐殺行為を意味するものとして強調している。

従軍慰安婦については、韓国の教科書は先の引用の通り・・
工場労働者として徴用された「女子挺身隊」を慰安婦にしたとしているのが気になるものの・・
あくまで言葉の紹介にとどめている。
一方日本では強制連行なども含めた戦後補償問題として2ページを費やし、
「補償を求める韓国の元従軍慰安婦と、これを支援する日本の市民グループ」
「細川首相の発言を報じる新聞(1993年8月)」という二点の写真も載せている(教育出版)。

19世紀末の農民蜂起、東学党の事件を指導した全?準の写真は日本の多くの教科書にも
掲載されているが、その写真説明が韓国の教科書では「逮捕され押送される全?準」と
なっているのに対し、日本書籍では「日本軍により処刑された」と、
日本軍によって殺されたことを強調する表現になっている。

日本と戦った英雄や、日抵抗して死亡した民間人などを写真つきで大きく取り上げる傾向は、
日本の教科書に共通して見られる。

豊臣秀吉と戦った李朝の武将、李舜臣について「李舜臣が率いる朝鮮の水軍は、
1592年5月、50隻あまりの日本水軍と会い、数時間の戦いで日本船31隻を沈めました。

この初めての海戦での勝利は、
義兵に立ち上がろうとしていた朝鮮の人々に勇気をあたえました」(大阪書籍)とある。

いったい自分はどこの国の教科書をよんでいるのだろう、と一瞬錯覚しそうな記述ではある。

伊藤博文と安重根についても同様で、
私達の世代は「伊藤博文は朝鮮の独立運動家、安重根に暗殺された」と習ったものだが、
いまの教科書は「当時の韓国総統府の責任者だった伊藤博文を射殺した」(教育出版)というように、
伊藤が「暗殺」されたのではなく、安が「射殺」した、と主客の逆転がある。

逆に、近現代において歴史的な功績のあった日本人の紹介はあまりに少ない。

たとえば、わが国の歴史上でもっとも有名な人物、
東郷平八郎については一社も言及していないのだ。

フィンランドではロシア艦隊を破った東郷元帥の肖像をラベルにした
東郷ビールが愛飲されていたのは有名な話だが、当の日本の中学生は彼の名前すら知らない。

イギリスでネルソン提督、アメリカでアイゼンハワー将軍を知らない中学生がいるだろうか。

●扶桑社の教科書を読んでみる

もうひとつ指摘しておきたいことがある。
日露戦争や日本がアジア各国にしたこと、広島・長崎への原爆投下、そして敗戦など、
日本の近代史への理解を深める上で欠かすことのできない重要事項に対する
多面的な評価・分析が、日本の教科書からは抜け落ちているのだ。

『どう映っているか日本の姿 世界の教科書から』(NHK取材班)によれば、
アジアの教科書には、日本占領は人々に民族独立の自覚を促した、という共通した論調がある。

「結局のところ日本占領は、日本国の残虐さ、経済的苦痛、そして常食になったタピオカなどの
悪夢として多くの人々に長く記憶されるだろう。しかし、(略)日本は短期間のうちに地域住民、
とくにマレー人の政治的自覚をうながすことに成功した」(マレーシア、高校用『歴史』)、
「日本占領がもたらした決定的なものは東南アジア諸国に、
民族独立の気運を巻き越したことである」(シンガポール、中高用『東南アジア史』)等々。

アジアの教科書は、歴史の事実は事実として、
日本の戦前戦中の行為を是々非々で教えようとしているのに、
日本の教科書はこの姿勢が欠けている。

それでは、現在の教科書論議の焦点である、扶桑社の教科書はどうだろうか。

例えば南京事件のくだりは、「日本軍は国民党政府の首都南京を落とせば蒋介石は降伏すると考え、
12月、南京を占領した(このとき、日本軍によって民衆にも多数の死傷者が出た。南京事件)」
と事実経過を説明したのち、「極東国際軍事裁判」の項で改めて言及している。

「この東京裁判では、日本軍が1937(昭和12)年、日中戦争で南京を占領したとき、
多数の中国民衆を殺害したと認定した(南京事件)。なお、この事件の実態については資料の上で
疑問点も出され、さまざまな見解があり、今日でも論争が続いている」。

被害者の数については言及を避け、いまも議論がつづいていることを説明している点で、
これまでの教科書とは一線を画している。

東京裁判に二ページを費やしていることも他の教科書には見られない。

「裁判官はすべて戦勝国から選ばれ、裁判の実際の審理でも、
検察官のあげる証拠の多くがそのまま採用されるのに対し、
弁護側の申請する証拠調べは却下されることが多かった。
東京裁判で唯一国際法の専門家であったインドのラダ・ビノート・パール判事は、
この裁判は国際法上の根拠を欠くとして、被告全員の無罪を主張した。
しかし、GHQは、このパール判事の意見書の公表を禁じ、
その他、いっさいの裁判への批判を許さなかった」と、裁判の国際法上の
正当性を疑うパール判事の意見を紹介している。

日本の諸外国占領については、日本軍が現地の人々を過酷な労働に従事させたり、
日本軍によって死傷する人々が多数あったことに触れた上で、
「これらの地域では、戦前より独立のに向けた動きがあったが、その中で日本軍の南方進出は、
アジア諸国が独立を早める一つのきっかけともなった」としている。

これのみまらず、扶桑社の教科書は物事のマイナス面(あるいはプラス面)だけでなく、
反対の見方も紹介している点で、バランスを取ろうとしている配慮がうかがえる。

日本の歴史的人物に対して素っ気ない他の教科書に比べ、人物コラムが充実しているのも特徴だ。
「日本武尊と弟橘媛」
「最澄と空海」
「源頼朝と足利義満」
「信長・秀吉・家康」
「石田梅岩と二宮尊徳」
「勝海舟と西郷隆盛」
「津田梅子と与謝野晶子」
など、それぞれ二ページずつを割き、肖像や写真とともに紹介している。

●「教科書調査室」を設けよ
人間は体験の中からしか学べない。
れきしを学ぶ最大の意義は、先人達の成功や失敗の体験を疑似体験することで、
成功を明日の糧とし、失敗は同じ過ちを二度と繰り返さないための教訓とすることにある。

そのためには、日本の過去のすべてを罪悪視し、
子どもたちに罪悪感や嫌悪感を抱かせるやり方ばかりでは不適切だろう。

それでは子どもたちに歴史から目をそむけさせる結果になりかねないからだ。

先の戦争についても、原因や当時の日本を取り巻いていた状況、敗因を分析し、
結果に対する評価についても両論併記する形にして、
子どもたちが冷静に見つめ、考えることのできる配慮が必要だ。

扶桑社の教科書を現行の七冊と読み比べてみたとき、
ことさらに日本の過去を美化しているとも思われない。

少なくとも検定を通したことが
「日本の右傾化の象徴」であるかのごとく言われるようなものではない。

他国の歴史教科書と比べてみてもごく常識的な教科書ではないか。
諸外国の教科書を知り、わが国の教科書との比較をする試みは、よりいっそう深める必要がある。

しかし、実際に調べようとしても、他国の教科書は翻訳されたものがあまりにも少ない。
あったとしても古く、最近の教科書の変化を把握できないのが現状だ。

ぜひとも早急に、国会図書館内に諸外国の教科書調査室を設けることを提言しておきたい。

いや、それ以前に、まずは国民が手軽に教科書を閲覧するしくみをつくることが必要だ。
教科書は数少ない特定の書店でしか扱っておらず、一般の人には入手しにくい。
国会議員でも容易に手に入らない。

私はこの原稿を書くにあたり、
文部科学省の国会担当者に小・中学校の教科書を見せてほしい、と頼んだ。

ところが「小学校の教科書はない」という答えが返ってきた。
追って、教科書を扱っている書店を三ヶ所記したメモがファックスで流れてきた。
読みたいならここで買ってください、ということらしい。

次に直接、同省の教科書担当者に連絡すると、今度は「あります」というではないか。

当然の話である。

文部科学省に教科書がないはずはないのだ。
彼らはできることなら教科書を読ませたくないと思っているようだ。

どこの国の教科書かわからない歴史教科書が多い、という事実を知られることを恐れているのか、
単にことなかれ主義なのか。教科書をめぐる行政の秘密主義の一端が、はしなくも現れた。

一般の方々は、専門の書店まで足を運んで買うか、
数が極めて少ない教科書センターで閲覧するより方法がない。

少なくとも、すべての公共図書館に教科書を備えてはどうか。
インターネットで公開されればなお望ましい。

親御さんたちにぜひ、子どもたちが使っている歴史教科書を手に取り、開いていただきたい。
そこでは、私たちがかつて習ったものとはかなり異なった歴史が教えられている。

メディアを通じて流される断片的な知識に惑わされず、自らの頭で吟味すれば、
どの教科書が自分の子どもにとって望ましいかものかおのずとわかるだろう。

【文芸春秋ホームページ】

http://bunshun.topica.ne.jp/honshi/honshi0107.htm

★食糧を守れ!『武道』と『農業』の体験学習が小中学校の授業に!!  
《予算委員会質問平成17年2月17日議事録》

●小泉俊明 
時間がないので次に進みますが、《食糧危機時の対応について》
ということで、農水大臣にお尋ねしたいと思います。

小泉内閣の一つの問題点は、国民の生命に直結する食糧の問題に余り
熱心じゃないことがあるんじゃないかと思っておるわけであります。

谷垣大臣と竹中大臣、どうぞ御退席していただいて結構でございます。
それで、資料の16をごらんいただきたいと思います。

念のために配っているんですが、日本の穀物自給率のデータです。

これを見るとわかるんですが、順位も振ってありますけれども、
穀物自給率を2001年で見ると何と24%、世界の中で下から7番目です。

実は、パプアニューギニア、イスラエル、リビア、レバノン、
コスタリカ、キューバ、日本なんですね。

もちろん、先進国中、断トツの最下位でありますよ。
あの北朝鮮ですら68%の穀物自給率です。

ところで、世界じゅうで輸出に回る食糧というものは
世界の年間生産量の約7%から一割と言われていますね。

それも、アメリカ、フランス、アルゼンチン、カナダ、オーストラリア、
ドイツという6カ国、たった6つの国に7割も依存しているわけであります。

それで、2002年の農林水産物の輸入を見ますと、日本は年間約7兆円以上を
ずっと輸入していまして、世界最大の輸入大国ですね。

ところが、現に世界の穀物生産量というのは
干ばつによってここ年々減少してきているんです。

2002年は、アメリカがマイナス8%、カナダがマイナス18%、
オーストラリアがマイナス55%も生産量が減少しました。

2003年は、ヨーロッパが干ばつによって小麦が約3割も減産したわけですね。

要するに、世界的規模での天候異変や気象条件を考えると、
干ばつにより穀物などの生産が激減して輸入が激減する可能性もあると
思うんですが、特に、これは資料の十七をちょっとごらんいただくと、
日本は食糧の26%をアメリカに頼っています。

そしてまた、中国に13.2%を頼っているんですね。

そこでお聞きしますが、中国とアメリカの農業生産について、
また問題点等については、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○島村国務大臣 
お答えいたします。

御指摘のとおり、我が国は、いわば食糧の自給率、
カロリーベースでも40%、穀物に至っては28%ぐらいでございます。

そういう中で、最近の情報として非常に重視しておるのは
中国の穀物生産の動向でありまして、中国が経済発展が続く中で、
農地転用の増加などによる耕地面積の減少、あるいは農産物価格の低迷に
よる作付面積の減少、あるいは穀物から野菜、果実等の換金作物への転換等に
より、2000年以降穀物の生産水準が非常に低下してきているということ、
一方食糧消費は質的、量的にも向上していることから食糧の供給不足傾向が
顕在化しておりまして、この結果、大豆、小麦等の輸入が急増して、
2004年には農産物純輸入国に転じると見られております。

相手の人口が大きいことと、消費量もどんどん当然のことでありますから、
かなり関心を持ってますし、世界の穀物その他のいわば供給能力にも
いろいろな影響が出てますので、深刻に受けとめているところであります。

アメリカにつきましては、
また後の質問に何か関連があるようでございますから。

●小泉俊明 
時間がなくなってまいりましたので一緒に聞いてしまったわけですが、
私は、実は、アメリカの南部の農業生産地域も見てまいりましたし、
昨年の9月、吉林省と黒竜江省も農業視察に行ってまいりました。

その中で、やはり今、中国もアメリカも、最大の弱点は水です。
特に中国は、国土の3割が荒漠化をし、毎年1万平米砂漠化していくんです。
黄河ですら実は干上がってしまっている。

それで、農業の水をどこからとっているかというと、
実は7割を降雨に頼っているんですよ。

食糧生産基地の黒竜江省と吉林省ですらそのありさまですからね。

これは、もし今の天候異変で降雨が少なくなった場合には、
一瞬にして実は食糧不足が中国は起きます。

そうしますと、穀物が急騰しまして日本には非常に大きな影響を与えます。

これは、またアメリカもそうです。
アメリカもやはり弱点は水ですね。

あれはほとんどかんがい農業、地下水に頼っていまして、
この地下水が減少、枯渇化し始めています。

ですから、日本は余りにもアメリカとか中国に穀物、食糧の依存をしますと、
極めて危険性が高い。

その点で、やはり私は、穀物、食糧の自給率というものを
しっかりまず高めていかなければならないと思っています。

その中で、食べ物がなくなったらどうなるかというのを農水省が非常にいい
パンフレット、ほとんどの先生は見てないと思いますが配っていますからね。
これは実は結構しっかりできています。

ただし、この中の6ページをごらんいただきたいんですが、
レベル0、レベル1、レベル2になっているんですがまず、農産物の備蓄です。

これは今、米が百万トン備蓄していますね。

大豆が5万トン、備蓄飼料穀物が100万トン、小麦が100万トンですか。
ただ、昭和48年の大豆の禁輸のとき73日間、あれは輸出制限されました。

あのときニクソン大統領が何を言ったかというと自国と海外を考えた場合に
やはり自分の国民を守らなければということで、輸出制限したんですよね。

これはいつでも起こる可能性が実はあるんです。

私は、この備蓄では米なら1.5カ月分ですが、すべて、考えますと、
パナマの喫水制限のときに110日、大体これは制限されたんですね、
やはり三カ月ぐらいは備蓄規模を持たないとまずいと思うんですが、
この点について、大臣いかがですか。

○島村国務大臣 
私どもは食糧の安定供給という重要な責務を担っておりますので、
備蓄をたくさんしていただければ、これに過ぐる幸せはないわけです。

しかし備蓄備蓄で今まで負担した財政負担、大きいものがございまして、
御質問ならばお答えしますが、かつての食管会計の実情等を思い起こすと、
やはりぎりぎりの備蓄ということに考えざるを得ない。

そうすると、現状が我々にとって安心しきれた状況ではございませんが、
私は今、ある意味ではあなたと同じ考えに立っているところであります。

ただ、国際的な環境で申しますと、私、前の農林水産大臣のときに、
ぎりぎりに飛び込んでいったOECDの閣僚会議で、何と驚くなかれ、
ケアンズ・グループという大農業生産国がみんなで結託して、今や
ボーダーレスの時代、いわば国際分業の時代だから農産物は我々に任せろ、
それで、2年前に決めた食糧の自給率を全く無視した決議をしようとした。

私はこれに反駁をいたしまして、あなた方は今まで歴史的に
供給責任を負ったという実績があるのか、ないではないかと。

1973年の例を引いて、あなた方は例えば穀物の自給に対しては
非常に割り切った姿勢をとられた、ある意味では当然かもしらぬけれども、
そういう歴史を顧みたときに、我々のような小農業生産国は、これに、
はいわかりましたと言うわけにいかぬのだというので、
いわば大勢を覆した記憶がございます。

世界はそのぐらいみんなドライでありますから、また一方では
そういう強圧的な姿勢がある意味では仕組まれてるわけですから、
これからのいわば備蓄に対する国家の姿勢というのは、相当将来的な視野、
あるいはいかなる事態にも対応し得るものを考えざるを得ない。

ある意味で、そういう御指摘をいただいたことを大変うれしく思います。

●小泉俊明 
この備蓄の基準になった、気候とか天候異変というのは
この後に私は起きていると思うんですね。

客観的状況が、これだけ世界じゅうの天候異変が起きているときには、
例えばPFIを使って備蓄倉庫をつくってくとか、いろいろなやり方が、
私は知恵を出せばあると思うので、お金で人の命は買えませんよ、大臣。

ですから、しっかりと備蓄に関してもう一度見直しをしていただきたい。

そしてもう一個、この資料を見ますと、
実は輸入の多角化を図りますと書いてあるんですね。

ただし本当に世界じゅうの天候異変で食物がなくなったときは難しいです。
やはり、食糧の自給率を高めることが一番だと思いますね。

ところが、我が国の農業者数を見ると80年697万人から2003年368万人、
約半分になっちゃっているんですね。

農地を見ても、80年の546万ヘクタールから
2003年の474万ヘクタールに減少しちゃっている。
実は逆なんですよ、やっていることが。

その中で、一つお尋ねいたします。
昨年の10月1日農水省は補助金の対象を平均年収530万円以上とする
基準案を出しました。

米でいうと10ヘクタール、畑で25ヘクタール以上。
これは、流通業や製造業などの平均所得を目安にした案だと言われています。

これでいくと約40万戸の人たちが対象になるという試算があるみたいですが、
しかし大臣、土地と気候などに左右されて食糧危機時には幾らお金を出しても
買えない農業と、24時間無限につくれてお金を出せば大体世界じゅう
どこからでも調達できる製造業と、その生産性を比較すること自体が
私は間違っているんじゃないかと思うんですが、農水大臣、いかがですか。

○島村国務大臣 
御承知のように、日本の国は国土が極端に狭くて、
農家1戸当たりの面積というのは、耕地面積1.5ヘクタールぐらい。

例えば豪州などは4,000ヘクタールですから、2,776倍なんですね。

こういうことで比較しますと、自給率もさることながら、
いわば国家間の比較においては農業の背景がまるっきり違う、
こういうことでございます。

その中で農業は農産物を生産するだけでなく国土の保全、自然環境の保護、
各地域を守っていただくためには農民が定着し地域を守ることが、
これは農業、林業、水産業、すべての関連で必要なわけでありますので、
今御指摘の点は私は大変ごもっともなんだろうと思います。

ただし、この劣悪な条件の中で農業をやっていくとなると、
いわば生産性の面からいいますと、とても国際比較の対象にはなりません。

そこをどう考えるか、これは哲学の問われるところでありますけれども、
少なくも、将来に向かって農業を魅力ある産業として安定的に従事して
いただくためには、やはり農業によって他産業並みの所得を上げる経営を
目標とすることが適当である、目標ですよ、こう考えております。

しかし現状は、農業から得られる所得が極めて低い農家が多数存在して
おりまして、この状況が続けば需要に応じた農産物の供給の面でも、
農業の持続性の面でも懸念がある、そう考えておるところであります。

今、530万円の御指摘がありましたけれども、これは年間所得が530万円と
いういわば他産業並みの労働時間による計算をしたところでありますが、
これはあくまで試算でありまして、このような所得水準が直接担い手の
要件となるわけではありません。

あくまで弾力的に、将来を見据えて考えていきたい、そう考えております。

●小泉俊明 
新聞発表で、平均農家年収530万以上じゃないと補助金を出さないというと、
これは農家、平均470万円ぐらいですからみんなつぶれちゃうんですよ。

私たち民主党は、自給率の向上に寄与する農家を直接支払い制度によって
守るために、米だったら例えば175万戸、畑作だったら25万戸、
約200万戸にこういった制度を実施すべきだと。

なぜかというと、この世界的な天候異変と食糧の自給率を高めるためには、
やはり農家を守っていかなければならないからなんですね。

ぜひとも、この提案を真摯に受けとめていただきたいと思います。
時間がないので、中山文科大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。

今、小泉改革の最大の問題は、やはり私は、人づくり、
《教育を軽視》しちゃっている点にあると思います。

その中で、昨年、文部科学委員会に私は質問に立たせていただきまして、
日本人の背骨に当たる歴史、文化、伝統をしっかり守っていかなければ
ならないという観点から時の河村文部大臣に質問させていただきまして、
小中高のカリキュラムにお茶とお花を取り入れてほしいとお願いしました。

また、全国の公立図書館に子供たちの使っている教科書を
すべて配置してほしいということをお願いしました。
また学校の教壇に危機を乗り越えた経験のある政治家、財界人、官界などの
OBをもっと立ちやすくするようにお願いしたところ、この三つ全部を
取り入れられまして、今年4月から実施されるようになったわけであります。

大臣、最近の犯罪の増加、いじめ、そしてまた子供たちが
被害者になったり、大変な状況ですね。

私はもう一つ、あと礼儀を身につける観点から、ぜひ小学校、中学校の
カリキュラムに護身術や柔道、剣道、空手、合気道とか、そういう
《武道をカリキュラムに入れて体と精神を鍛える》べきだと思うんですが、
大臣、いかがですか。

○中山国務大臣 
教育に関しましていろいろ御提言いただいておりまして、
心から感謝申し上げる次第でございます。

大臣になりまして、武道が一体どれぐらい必須選択になっていますが、
今やられているかということをすぐ調べさせたわけでございますが、
かなりそれぞれの地域でやっているということはわかるわけですけれども、
もっともっとこれはやっていかにゃいかぬな、こう思っております。

私自身が若いころから合気道と空手をやっておりまして、合気道は3段、
空手6段、かなり名誉的な水膨れもしておりますが学んでいてよかったなと。

特に護身術とか、そういった意味から女性の人たちもやってもらいたいと
思いますし、特にこれから国際社会でいろいろなところに出ていく場合に、
日本の人は何か武道をたしなんでいるぞ、下手に手出しをしちゃ危ないぞと
いうぐらいのイメージを持たせるのは非常に大事だと、こう思います。

武道を学ぶことによって、やはり相手に対するいたわりだとか礼儀とか、
そういったものも学ぶことができるんじゃないかということで、
今後一層推進していきたい、こういう結論でございます。

●小泉俊明 
水戸学の藤田東湖が残した言葉に、文武分かれずという言葉があります。
やはり心と体、精神を両方鍛えるということですね。
大臣、経験者ですから積極的に推し進めていただきたいと思います。

最後に女子大生の中には、たくあんが木になっていると思っていたり、
お米をとぐときに洗剤を入れちゃう子がいるんですよ。

それどころか笑えない話ですが、ある定年退職された方が家庭菜園で大根を
植えようとして、大根の長さが50センチあるので穴を50センチ掘って
種を植えているという人もいるんですよ。

これは実は子供のことを笑えない状態なんですよ。
先ほど農水大臣に話しましたように、食というのはすごく大切なんです。

もう一度、小学校、中学校、高校、また大学の一般教養も含めて、
農業体験学習をしっかりとカリキュラムに取り入れるべきだと思いますが、
最後の質問ですのでよろしくお願いします。

○中山国務大臣 
まさに大賛成でしてぜひそういう自然体験、農業体験等を進めたいと
思っていますが、現に今現行の学習指導要領におきましても総合的な
学習の時間、特別活動で体験的な学習、勤労生産・奉仕的行事などが
位置づけられていて、15年度の抽出調査によりますと、
小学校の79.2%、中学校の27.8%で農業体験学習が実施されています。

もっと、本当に小学校から大学まで、自然体験、生活体験といいますか、
そういったことを積ませていくということが本当に大事だな、子供たちよ、
外に出ろ、外に出て汗をかけ、そういったことも訴えていきたい、
このように思っております。

●小泉俊明 
私の出身の茨城県も全面的に受け入れますから、
大臣、進めてくださいね。
よろしくお願いします。

終わります。

○甘利委員長 
これにて小泉君の質疑は終了いたしました。

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プロフィール


小泉としあき
前衆議院議員
取手事務所
〒302-0004
茨城県取手市取手1-6-8
TEL:0297-70-5123
FAX:0297-73-1618