国会質問&議事録

★ライブドア問題の本質は、小泉改革の金融政策の失敗にある!!

 《平成17年2月24日衆議院予算委員会・議事録①》 

TVと新聞で大きく報道されました!!

○甘利委員長 
次に、小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。

通告に従い、まず、ちまたを今一番騒がせております
《ライブドアの問題について》質問をさせていただきたいと思います。

昨晩、ニッポン放送がフジテレビに新株予約権を発行する、
それに対し、ライブドアは差しとめを裁判所に提起をした。

争いの場が法廷に移ってきたわけであります。
この問題を考える大前提として、一体、そもそもどうしてこういう問題が出てきたのかと
いうことをまず確認して質問に移りたいと思います。

二月四日の予算委員会におきまして、私は小泉総理大臣に対し、
小泉内閣の外資への日本たたき売りと言えるような実態について質問をさせていただきました。

【資料の1】をお配りしてありますので、ごらんいただければと思います。

前も示しましたが、これは東証一部上場の企業を外国人が
どれぐらいの割合保有しているかという比率であります。
右の欄は1位が約80%外資が持ち60位でも35%を外資が保有しているという実態であります。
 
次の【資料の2ページ】をごらんください。

外国人がどのぐらい日本の株式を買っているか、
ほかの人たちも売り買いをどのぐらいしているかというものでありますが、
平成15年、16年の2年間だけで、実は16兆円も外国人が日本の株式を買っているわけであります。

次のページをごらんください。

【3ページ目の資料】は
平成元年から平成16年、トータルでそれでは一体だれが幾ら買っているかという数字であります。

外国人の欄、金額を見ていただきますと、
平成元年から平成16年までで、何と42兆3000億円、外国人が買っています。

そのうち、小泉内閣になって3年9カ月間で、何と半分の約20兆円が小泉内閣になってから
外国人が株式を取得しているわけであります。

それでは、この株式を買っている外国人のお金が一体、
元手が一体どこから来ているのかというお話であります。

【資料4】を見ていただきますと、これは為替介入の記録であります。
平成15年1月から16年の3月までの15カ月間で35兆2565億円のドル買い介入をしているわけです。

では、次のページ【資料5】を見てください。

積み上がった外貨準備高により、アメリカの国債をどの国が幾ら持っているかという図ですが、
2003年、2004年で、この2年間で何と3368億ドル、
日本円で約35兆円のアメリカ国債を日本は買ったわけであります。

この結果、アメリカは大統領選挙の前に、低金利、株高、好景気になって、
その余剰資金が日本の株式に向かったというのがこのデータでおわかりになると思います。

結局、日本の株を買っている原資は、もとをただせば日本のお金なんですね。
しかも、この日本のたたき売りと相前後して小泉政権成立当初、マイナス成長だったんです。
にもかかわらず、不良債権の処理を強制したんですよ。

その結果、ますます株と土地が暴落しました。

そして、銀行の持ち株解消を行い、大量に株が放出され、
株価も下落に拍車がかかるとともに、企業の買収も容易になる。

さらに、時価会計の導入によって、ますます企業業績は悪化しました。
その結果、御案内のように、総理が就任してから2年後の2003年4月28日に、何と7607円、
就任当時1万4000円あった株価が約半額におっこったわけであります。

その結果、先ほど見ていただいたように、この2年間で16兆買ったわけですので、
外資がばか安値で日本の企業株式を買ったんですね。

その結果が、1ページ目【資料1】の日本の一部上場企業、第1位から60位、
外国人がどのくらい株を持っているかという、8位から35%。

実は、第100位でも30%外資が株を持つようになったんですよ。

2月4日の予算委員会において、日本企業の実質的所有権が
外国人に移ったことに対して小泉総理に聞きました。

この結果、どう思いますかと。

総理の答えは、日本は先進国に比べて、外資が投資する額にしても率にしても極めて低い、
外資警戒論から、むしろ外資歓迎論を持つべきじゃないか、意識の転換が必要だ。

まるでバナナのたたき売りみたいなことを総理大臣が言っているわけですよ。
その政策の結果が一番端的にあらわれているのが、実は、今冒頭に申し上げました、
世間をにぎわせています、ライブドアとリーマンによるニッポン放送の買収劇なんですね。

ライブドアの問題に移りますが、2月8日朝の時間外取引、午前8時20分から9時までの38分間に、
ニッポン放送の株を972万株、588億円で買い集め、筆頭株主になりました。

ここで使われた時間外取引、立ち会い外取引とも言われますが、これは大量の株が売買されますと
株が乱高下することから、この制度を利用して企業間の持ち株解消に利用されてきたものですが、
伊藤大臣、時間外取引がこういう敵対的な企業買収に使われるというのは、そもそも時間外取引を
認めた趣旨に反するのではないかと私は思うんですが、いかがですか、大臣。

○七条副大臣 
これにつきまして、私の方からお答えさせていただきますけれども、
今、先生御承知のとおりに、2月の8日、ライブドアの件でございますけれども、
立ち会い外取引制度は、多様化する投資家の取引ニーズへの対応や、
円滑な取引執行の観点から、平成9年度から導入をされております。

そして、会社支配を目的とするようなことに利用されるということは、
導入をした想定の中には入っておりません。

しかしながら、一方で、取引所の立ち会い外取引を利用して
企業買収をしてはならないというような規定がなされているものでもないわけでございまして、
一般論からいいますと、制度の趣旨に沿った取引がなされることが望ましい、
こういうふうに考えているところでございます。

●小泉俊明 
本来、企業買収を行う場合、証取法の27条の2ですよね。
市場外で上場企業の三分の一を超える株式を取得する場合には、
買い付け価格や株数を明示する株式公開買い付け制度というのがありますね、TOBなんですが。

これは取引の透明性を高めて投資家を保護するための制度なわけですが、今回の時間外取引は、
東証が市場内取引としているため、株式公開買い付け規制の対象外なんですね。

形式的には法律に反しませんが、明らかにこの株式公開買い付け制度を定めた証取法の脱法行為に
当たると私は思うんですが、これは法改正とともに、何らかの拡張解釈によって規制をすべきだと
私は思うんですが、伊藤大臣、いかがですか。

○七条副大臣
この点についても私の方からお答えさせていただこうと思うわけでありますが、
今、先生お話がありましたように、公開買い付け規制の適用外である、
これは確かにそういうことが言えるのではないかと思いますが、
現行法上、基本的には、違法と評価されるかどうかということになりますと、
違法と評価はされないのではないか。

しかしながら、立ち会い外取引は、その使い方によっては相対取引等と類似をした形態になり
得ることが考えられることもありまして、公開買い付け規制の対象とするべきかどうか、
これは私どもがこれから大いに検討していかなければならない。

特に、私考えますときに、野球の場合、特に江川問題があったことが
ありますけれども、これとよく似たケースと言えるのではないか。

こういうふうに、江川投手がまた出てくるようなことがないように、
金融庁としては、具体的にこれから法制を含めて考えなければならないことが
出てくるのではないかと考えております。

●小泉俊明 
契約自由の原則、私的自治の原則を逸脱した権利の乱用と言っていいぐらいだと私は思います。
何らかの対策をきちっととるべきことを副大臣ではなく大臣に明確に指摘したいと思います。

あと昨晩、企業防衛のためにニッポン放送がフジテレビに新株予約権を与えることを決めました。
これについて、大臣の所見をお聞かせいただけますか。

○伊藤国務大臣
ニッポン放送が昨日、有価証券届出書を関東財務局に提出したことは承知をいたしております。

委員お尋ねの新株の予約権の発行の問題、これはすぐれて商法の問題でありますので、
金融庁の所管でございませんのでコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

●小泉俊明 
本当は投資家保護という意味も含めて大臣所管しているわけですから、
全くその答えじゃなくて、私は金融担当大臣としての答えを求めているんですよ。

商法に関しては法務大臣に聞きますから、もう一度答えてください。

○伊藤国務大臣
個別の事柄でございますので答弁は差し控えさせていただきたいというふうに思います。

先ほどもお話したように、委員御指摘の点はすぐれて商法の問題でございますので、
これは金融庁の所管外の問題でございますから、そうした意味からも
答弁は差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

先ほど委員から御質問がございました立ち会い外取引の問題、
これは副大臣も答弁をされたように、TOB規制というのは本来、
市場の透明性でありますとかあるいは公正な取引を確保するために設けられた制度であります。

一方で、立ち会い取引についても、先ほど委員から御説明がございましたが、
市場のある種の役割を果たしてきたところがございます。

そうした点を総合的に勘案をしながら、投資家保護の観点から、こうした立ち会い外取引という
ものをTOB規制の対象とするか否かについて十分に検討していきたいと思っております。

●小泉俊明
大臣自分の見識で、私たち政治家で議院内閣制で、国会議員でそこに座っているわけですから、
やはりきちっと自分の見識で明確に答えていただきたいと思います。

次に、麻生総務大臣にお聞きいたしますが、電波法には、外資が直接放送局の株式の
20%以上を取得した場合には放送局の免許を取り消すという規定がありますね。

今回のライブドアは、ニッポン放送の筆頭株主になったわけでありますが、
総額800億円にも上る転換社債型新株引受権つき社債を発行して、
すべて米国系のリーマン・ブラザーズ証券に割り当てることになっています。

もし、リーマンが転換権を行使しますと、ライブドアの大株主になるわけですね。

これは免許制度をとる電波法の規制のやはり脱法行為となって、
私はこれを認めると全く規制の意味がなくなってしまうと思うんですが、
大臣、この点についていかがですか。

○麻生国務大臣
電波法の第5条の話なんだと思いますけれども、基本的には、電波法の第五条というものは、
御存じのように、これは直接規制のことが書いてあって、間接規制は、まあ昭和25年に
想像してつくった人はおらぬということでしょうな、多分そういうことなんだと思うんです。

できたときに、そんなニッポン放送なんというものは買う人もいませんでしたし、
それで多分、放送としてはそういうのはつくっていなかったんだと思うんです。

結構時代が変わってきておりますので言われたように、外資というものはふえているところで、
かなりの多くの会社が実は19.99%まで外資、残りは名義書きかえ拒否という形になっている
部分というのは結構ありますので、そういった意味で、そっちの会社へ丸々変えられた場合は
20%を明確に超えるということになった場合、今言われたような形になろうと存じます。

●小泉俊明
私は、この電波法のやはり潜脱、脱法行為だと思うんですね。

場合によっては、法人格否認の法理というのもありますので、
要するにダミーとして日本法人を使っているだけなんですよ、
ですから、そういう場合においては、私は電波法の、今回の問題に対しても
適用の余地があると思うんですが、大臣、いかがですか。

○麻生国務大臣 
これは個別の企業の話ですから、企業の経営方針とか企業の個別の話ですので、
今一般的にしか答えられませんので、今の、この場合はどうかと言われると、
ちょっとお答えのしようがないんだと存じます。

●小泉俊明
大臣、アメリカ、オーストラリア、フランス、また韓国などにおきましては、
先ほどお話ししました間接的な保有に関しても規制があるわけですね。

外資が大株主になって日本法人が放送局の株式を取得するような場合にも、
私は法的規制が当然必要になってくると思うわけでありますが、
大臣の御所見はいかがですか。

○麻生国務大臣
私どもの知っている範囲で間接規制のあれが全然ないのは日本とイギリスだけかな。
あとは、今言われましたように、オーストラリア、フランス、韓国、アメリカ、
皆そういった間接規制のあれがあります。

この点に関しましては、私どもも、従来想定されていなかったことは
確かなんだと思いますけれども、今こういった形になってきております。

銀行から金借りられなくて、資金調達手段というのは、直接投資とかいろいろな形、
表現がありますけれども、融資も直接に自分たちで調達するという手段が、
御存じのように昔と比べてえらく多様化していますので、そういった時代になってくると、
ちょっと今まで想定されていなかった事態が起きてきていることは確かだと思います。

電波というのは、有限な資源を公平に使っていただくためにとか、
いろいろな目的できちんと分けてある、法律がつくってありますので、
そういったものを考えますと、今後のことを考えたら、やはりある程度これは
諸外国の例等々も考えて、この点は検討してみるようにと既に事務方に指示はしてあります。

この種のことは、今までなかったのをやりますのは、ある程度時間を要してきちんとやらぬと、
何となく外資というのをみんな嫌だと言っているようにとられても本来の趣旨とは違うことに
なろうと存じますので、きちんとした対応をさせていただきたいと存じます。

●小泉俊明
諸外国を見ると、これは昭和25年にできた法律ですので、私は十分予想できたと思うんですよ。
こういうものは極力事前に時間をかけてやっておけば、慌てて今やることないんですよ。

これは、どうしてそういう法的整備が昭和25年から何もされなかったんでしょうか、大臣。

○麻生国務大臣
やはり試験の前にならないと勉強しないというのと似たような心理だったんだ、
多分基本的にはそうなんだと思うんですね。

今まではこんなことなかったものですから、何となく想定の外だったんだと思いますので、
時間外取引の話にしても、もともとは、先ほど七条副大臣が答えられたとおり
なんだと思いますけれども、何となく今までなかったのがいきなり来たというような感じで、
こういうのが似たようなのがほかにもあれば、それなりの対応をしてきたんだ
と思いますけれどもというのが、一番本音のところじゃそうだと思っております。

●小泉俊明
これは余りにも後手後手過ぎるんですね。
一夜漬けは大抵試験勉強落ちるんですよ。

他の省庁や民間としっかり勉強して事前に対処できるように、私は猛省を促したいと思います。

また、大臣、先ほどの伊藤大臣にも質問しましたが、昨晩の、企業防衛のために
ニッポン放送がフジテレビに新株予約権を与えるということを決めたわけでありますが、
この点について、電波法を管轄している大臣としては、御所見はいかがでしょうか。

○麻生国務大臣
第三者割り当ての話というのは、法律的には別に何ということはない話なんですけれども、
何となく、個別の企業の話ですから、ちょっとこれはどうかと言われても、
きのうについてのコメントを求められても、私どもとしてはお答えしようがないんですが、
第三者割り当てというのは普通いろいろなところでよく行われている話ではありますから、
別に何ということはないんだと思います。

ただ、常識的に言えば、今までの株主がある程度の不利益をこうむる、
株価が下がったりする不利益をこうむるということは考えておかないかぬということも一点。

いろいろ考えておかないかぬ問題、いろいろあるんですけれども。

 ただ、双方折り合いがつかないままで敵対行為でやられた場合は、
フジサンケイグループに残った方が会社にメリットがあるという判断をされた
ということをなされた場合は、それなりの理由は出てくるんだと思いますが、
いずれにいたしましても、個別のあれについては、どちらかと言われれば、
今申し上げられるところが精いっぱいです。

●小泉俊明
次に、商法上の対応策ということで法務大臣にお伺いいたします。
今回ニッポン放送が使ったのは、一昨年の商法改正で採用された制度なんですね。

これは一般論としてお聞きいたしますが、企業防衛のために新株予約権を
与えるということを決めたことについては、法務大臣、御所見いかがですか。

○南野国務大臣
お答え申し上げます。

一般論といたしましては、株式会社は、特定の第三者に特に有利な条件で発売する、
そういうものでない限り、取締役会の決定によって新株予約権を発行することができる
というふうに思っておりますが、もっとも、新株式予約権の発行の目的が専ら現経営陣の
支配権維持のためである場合等には、著しく不公正な方法による発行といたして、
これが違法となる場合があると考えられます。

●小泉俊明
あと、法務大臣、外資によるいろいろ企業買収に対して、
アメリカとか諸外国はみんな法制を持っているわけですよ。

そこで、現行商法上の規定、またこれから予定されています商法改正によって、
どのような対応策というのがとり得るんでしょうか。
法務大臣、いかがですか。

○滝副大臣
私の方から制度的なものにつきましてお答えをさせていただきたいと存じます。

現行の商法でも新株付与権が企業買収の対抗要件として使われることはりすし、
それに加え、例えば黄金株、拒否権を伴う特殊な株というものも現行で認められている
わけでございますけれども、現在法務省で商法改正として検討している中には、例えば、
新株の予約権につきましては、買収者についてはそれを適用しないような
法制をアメリカに倣って入れようとか、あるいは、拒否権つきの株式につきましても、
一部の株主につきましては譲渡制限を認めるとか、そういうような、
今のような対抗要件として使える条文をさらに対抗要件として強化するような
方向で検討をさせていただいているような状況でございます。

●小泉俊明 
【資料の2】をもう一度見ていただきたいと思います。
これはいろいろな、今回の事案の本当の原因は一体どこにあるのかということでありますが、
やはり最大の原因は、【資料2】を見ていただくとわかるんですが、個人の欄を見てください、
黒三角は全部売りなんですけれども、全部元年から売っているでしょう。

また、事業法人を見ていただくと、これも全部売っているんですよ。
生損保もほとんど売りです。

金融機関も平成9年からはほとんど売りですし、その他の金融機関もほとんど売りなんですよ。
買っているのは外国人だけなんですよね。

こうやって、個人や機関投資家やさまざまな金融機関が市場から逃避しちゃっているんですよ。
日本の企業の株価というのが外国の株価に比べて極めて割安になっちゃっているんですね。
そのために、外国人の株式の保有比率というのは相対的に高くなってしまっているんですね。

実は、こういう事態を引き起こしたのは、私は小泉総理に大きな原因があると思います。
特に、金融機関全体で、今、国債の保有が約500兆を超えたんですね。
国が市場のお金を全部国債に吸い上げちゃっているんですよ。
そのために実体経済や株式市場に資金が回らなくなっちゃっている。

ですから、こういった事態が起こっている本当の原因というのは、
私はそこに今回の事件の本質があるんだと思っています。

これはやはり、資本市場がどのぐらいの力があるかというのが
その国の国力の大きなメルクマールだと私は思っています。

中長期的に見た場合国債に全部流れているお金を証券市場に資金を大きくシフトさせていく。

資本市場を振興させていかなければ、私は、いつまでたっても、
こういう小手先の改革では今回みたいな事件はどんどん起きてくると思っているわけですね。

そこで、御質問いたします。
証券市場、資本市場の振興や活性化について一体どのように考えているんでしょうか。
また、具体的にどのような対策を考えているのか。

私は毎回、財務金融委員会、予算委員会で主張させていただいておりますが、
株式配当に対する課税をゼロにする、譲渡益課税をゼロにする、株式相続税の評価額を下げる、
いわば、個人のたんすや銀行や郵貯に眠っているお金を起こしてこれを動かすということです。

あと、高齢化したお金を若返らせるということがやはり私は必要だと思うんですが、
この点につきまして、竹中大臣、谷垣大臣そして日銀総裁にお伺いいたします。

○竹中国務大臣 
委員御指摘のとおり、株主構造が大きく変化しているというのはそのとおりでございまして、
とりわけ日本においては、この間、いわゆる企業同士の株式の持ち合いの解消というのが
非常に大きな要因であったというふうにも思っております。

その中で、資本市場の活性化、とりわけ株式市場の活性化が経済活性化のキーであるという
委員の御指摘は、我々もまことにそのとおりであるというふうに思っております。

そのためには、これをやれば必ずうまくいくということではなく幾つかのことを組み合わせて
しっかりやらなければいけないということで、いわゆる骨太の方針、基本方針等々でも
そのことを繰り返しいろいろ議論しているわけでございます。

一つには、最終的な資金の取り手として、御指摘のように、財政赤字を反映して国債という形、
政府の取り手が非常に大きくなってますから、きっちりと軟着陸させることが重要だと思います。

一方で、運用者の方の行動、姿勢も変えていただかなければいけない。

姿勢という点では投資教育ということも重要でありますし、そういうこともやっておりますが、
何といっても基本的には運用者のインセンティブを高める、そのためにはさまざまな税制等々が
入ってくるというのはそのとおりであろうかと思っております。

税制について、ここ数年いろいろ議論して改革もしておりますから、
それについては財務大臣からもお話があろうかと思いますし、広くは、金融担当大臣のもとで、
貯蓄から投資への流れについての包括的なプランも御検討いただいております。

内閣全体として、そのような方向をぜひ実現していきたいと思います。

○谷垣国務大臣 
小泉委員の年来の問題意識を今開陳されたものと。
今までも何度か議論させていただきました。

バブル崩壊後の資金の流れといいますか金の流れについて私なりに概観させていただきますと、
企業部門というのは本来資金の受け手であるはずなんですが、この間、景気も低迷していた、
それからバランスシートを調整するという圧力もあったということで資金需要が減退している。

逆に、現在では企業部門が資金の出し手になっているというような逆転した現象が起きてます。

それから、今まで累次の経済対策があった、減税とか景気低迷によって税収減がいろいろ
あったというようなことがございまして、御承知のような財政赤字が拡大している現状です。

したがいまして、現在では、最大の資金不足主体というような形になっているわけですね。

その結果、国債への投資等による政府への資金の流れが民間部門への資金の流れに対して
非常に大きくなってきているというのは、今の日本の資金の流れの特徴であり問題点であると
いうふうに、ここは全く委員と問題意識が同じでございます。

こういう中で、小泉内閣になってからいかぬのだということでございますけれども、
小泉内閣は、経済活動の主体を、要するに、民間でできるものは民間でというのは、
こういう金の流れを変えていかなきゃならないという問題意識を持っているわけです。

それで民間需要主導の持続的な経済成長につなげていかなきゃならぬ、
そのために構造改革もやらなきゃならないということだろうと思います。

ですから、資金の面でも民への流れを加速させる。

それから、先ほどおっしゃったこともそのことだと思いますが、家計の金融資産が
民間の成長部門に円滑に流れていくように金融・証券税制の見直し、ここはいろいろ委員とも
議論させていただきまして、一致しないところもありますが、
そういうことをやってきましたし、私は大切なことだと思います。

それからもう一つは、政府が資金の主要な取り手であるというような状況を長く続けると、
これは民への円滑な資金の流れを阻害してしまって、成長への足かせになる。

ですから、公的部門のスリム化もやらなきゃならないということだろうと私は思うんですね。

したがって、政府の規模の抑制ということは引き続きやっていかなきゃならないだろう。
そのために、歳出歳入両面からバランスのとれた財政構造改革をやっていく必要がある。

こういう形で大量に国債を抱えている中、国債管理政策は適切にやらなきゃなりませんが、
大きく言えば、そういう問題意識の中で解決していく必要があるということだと思います。

税制ですが、前回お答えしたことだと記憶しておりますが、貯蓄から投資へということで、
上場株式の譲渡益や配当に対する課税については、源泉徴収のみで納税が完了する仕組み、
こういうのを導入しまして、預貯金並みの手軽さでやれるようにしようとか、それから、
それは平成15年以降の5年間は10%の優遇税率ということをやってきたわけで、
こういうのをまず十分活用していただきたい。

委員の御主張は前回も譲渡益、配当をゼロにせよという御主張がございまして、これは私も
全体の中で検討しなきゃいけないとは思いますが、ただこれは税制の空洞化を一層助長する。

今、空洞化ということは一つの問題でございますが、空洞化するという問題点がある。

それから、金融商品間の中立性、ほかの所得に対する税負担とのバランスの問題があって、
検討を、なかなかこれは慎重に考えなきゃならぬところも多いのではないかと思います。

それからもう一つ、相続税の問題にお触れになったわけですね。
要するに、株式に係る相続税の評価額を下げろということですね。

これは、株式に限って相続税の評価額を低くしていくということになりますと、
なかなか難しいんじゃないかと思うんですね。

そもそも、相続税というのは、相続により取得したものを平等に時価で置きかえて課税する。

市場対策のために例外を設けるのは少し問題があるのではないかと思いますし、それから、
相続税が課税されますのは被相続人の5%程度、幅広い国民の株式市場への参加という点では、
ちょっと迂遠なところがあるかなというふうに思いますが、今後とも、全体の相続税制、
どうあるべきかというようなことで、いろいろまた議論をさせていただきたいと思います。

○福井参考人 
私からは簡単にお答え申し上げますが、金融緩和政策の効果はかなり浸透してまいりまして、
銀行の貸出態度は積極化している、CPとか社債の発行環境もかなり良好になっている、
株式市場の雰囲気もかなりよくなってきているということでありますが道半ばと申しますか、
議員のおっしゃるとおりでございまして、企業は借入金圧縮のスタンスをまだ維持している。

資金需要は十分に回復していないということでありまして、銀行の国債保有の増加、
各経済主体が安全資産を引き続き強く選好する、この傾向が残っているというふうに思います。

これに適切に対応sするには二つの筋道があり、一つの筋道は資金需要の本格的な回復を促す、
そして家計部門の金融資産の選択の幅を広げていくということであります。

この点については資金需要の本格的な回復のため、先行き経済の成長見通しが十分高まっていく、
そして中長期的な企業価値の向上を目指した企業の設備投資、雇用増加といったような形での
コミットメントが強まっていくということが不可欠だというふうに思っています。

日本銀行としては、金融緩和政策を堅持いたしまして、
緩和的な企業金融の環境をしっかり維持して、民間部門の前向きの活動を支えていきたい。

それから、家計部門につきましては、間もなくペイオフの完全解禁、
家計部門のリスク感覚は相当変わってくると思います。

日本銀行も、広報活動でこれを支援していきたいというふうに思っています。

もう一つの筋道は、資金が市場でより流れやすくする、議員のお言葉をかりれば、
資本市場をもっとしっかりしたものにしていくということだと思います。

つまり、信用リスクフリーの国債市場だけではなくて、信用リスクのより高い株式市場を含む
広範囲な市場をきちんと機能するように用意していく、さまざまなリスク商品、リスク度合いと
いうかリスクの態様に見合った商品の取引が行われる市場をすき間なく、
シームレスにと言っていますが、用意していくということが一番大事だというふうに思っています。

微力でありますけれども、2003年7月から資産担保証券の買い入れ措置を実施しておりまして、
現在も続けておりますが、これらが呼び水効果となって、市場のすき間を埋めていくと
いうふうな効果をさらに強く出していきたいと思っております。

●小泉俊明 
今、二人の大臣、日銀総裁からお答えいただいたんですが、
17日の予算委員会で、私は、マクロ経済で小泉内閣の結果をいろいろな指標から検討しました。

小泉内閣になってから国債の発行が206兆円という歴代総理で一番発行しているわけですよ。
小渕総理が世界一の借金王と言いましたが、小泉さんこそ世界一の借金王なんです、今。

もうすぐ4年ですよ、4月26日で。
全く数字がよくなっていません。
これは税収で見てもそうだ、国債の発行で見てもそうだ、債務残高のGDP比でもそうだ。

また、ミクロで見てみれば、自殺、倒産、生活保護者の増大。
ほとんど私は効果が出ていないと思うんですよ。

やはり、私は、原則わかるけれども各論反対じゃなくて、もっと思い切ってやらなければ、
絶対に今の国債に流れているお金というのは資本市場に来ないんですよ。

そんなこと言っていないで、できないのであれば、やはり政権交代しかないと思いますね、私は。
それをはっきりと申し上げておきたいと思いますよ。

★RCC問題を斬る!! 住宅ローン破産を防げ!!

《平成17年2月24日衆議院予算委員会・議事録②》 

TVと新聞に大きく掲載されました!!

○小泉俊明
次に、《整理回収機構の問題について》、時間が足らなくなってまいりましたので、移ります。

【資料の6】をごらんください。
これは、RCCが発行しているパンフレットのあるページであります。
これは、RCCの回収指針について書いてあります。

左の上のあたりに、RCCは、「人間の尊厳の確保」を回収の指針としますと書いてありますね。
下は、シェークスピアのヴェニスの商人を引いてRCCの債権回収において「契約の拘束性」の
追求に急なあまり、いやしくも、「人間の尊厳」を損なうことがあってはならないのです。
と、すごくいいことを書いてあるんですよ。

では実態はどうかといいますといみじくもここに「ヴェニスの商人」と書いてくれているように、
実は、RCCの実態は「ヴェニスの商人」以下なんですよ、これ。

具体的に言いますと、一昨年、RCC本社で焼身自殺を図ろうとした事件が起きたり、
私の何人もの知り合いの社長が、RCCに債権が譲渡されて、その取り立ての余りの厳しさに
がんになって死んだ方、今もがんで入院をして危篤の方とか、何人もいますよ。

また、私の地元、茨城県の町村議会の議長をやっていた方が、
やはりRCCの取り立てに遭って体を壊して入院したんですが、
入院する前に、小泉君、余りにもひど過ぎる、退院したら話を聞いてくれ、
委員会で質問してくれと言っていたら、そのまま退院できずに死んじゃいました。

その話を聞くことができなかったわけですね。
また、この前私のところに来た方の御兄弟は、ビル管理をしていたわけですね。
借りていた金融機関が倒産して、債権がRCCに移りました。
そうしましたところ、ビルの家賃を全部差し押さえられてしまって、
生活費にも事欠き、栄養失調同然になって、実は死んじゃったんですね。
このような実態なんですよ。

今、国民に何と言われているかというと一番日本で恐れられている恐怖の機関がRCCなんです。
こういう実態について、預金保険機構の理事長とか伊藤大臣、実態をどう思っているんですか。

○永田参考人 
お答え申し上げます。

ただいま委員の方から御指摘のありました件でございますが、私ども、
整理回収機構と預保グループとして活動をしておりますけれども、その立場から見まして、
私どもは、ただいまのお話ではございますけれども、次のように考えておるわけでございます。

○小泉俊明
(端的に答えてください。時間がない。と呼ぶ)

済みません。
はい。

御案内のとおり、旧住専会社や破綻した金融機関等から債権を譲り受けてやってますので…

●小泉俊明
(実態の把握について聞いているんだ。聞いたことに答えなさい。と呼ぶ)

その実態につきましてでございますが……

○小泉俊明
(実態を把握しているのかと聞いているんだ。余計なことはいいよ。と呼ぶ。)

はい。

私ども、そういう立場ですのでRCCに対しては常に苦情に関しまして報告を求め、来ました
苦情等につきましても実態を把握するように指示してますし、苦情処理の体制も整備して今後も、
このようなことのないような形に適正な処理をしていきたいというふうに思っております。

○伊藤国務大臣 
お答えをさせていただきたいと思います。

国会議員として3分の2を、中井委員お見えですが委員長のときに商工委員会、経済産業委員会に
所属をさせていただいてRCCをめぐるさまざまな議論があったことは承知をいたしております。

金融庁におきましても、RCCは銀行法上の銀行であるので、RCCの債権の回収に当たっては、
手続の各段階において、顧客の求めに応じて、その合理的、客観的理由について説明責任を
的確に果たすようRCCに求めているところでございます。

RCCの回収業務に関して金融庁に寄せられた情報に関しましては、必要に応じて
日々の検査監督に活用しているところでございまして、RCCの業務の健全性、適切性を
確保するために、私どもとしても適切な監督を行っていきたいというふうに考えております。

●小泉俊明 
日銀総裁、どうもありがとうございました。
御退席くださいませ。

たとえ債権を持っていても、度を越すと、これは刑法上恐喝、脅迫になるのは常識なんですよ。
債権を持っていても、人権侵害をしてはいけないんですよ。これは常識ですよ。

しかも、RCCは、国の税金が投入をされている預保の100%子会社でしょう。
実質的には、銀行といっても、国の機関なんですよ。その証拠に、RCCが回収した資金は、
平成15年度で1,260億円も納付金として預保に入っているんですよ。
そして、国の一般財源に入るわけでしょう。

まるで、RCCが国民の命を削りながら搾り取ったお金を、
最終的に国がピンはねするというとんでもない構図になっているわけですよ。

ですから、人権侵害になるような回収方法は絶対に許さないということを、
伊藤大臣、しっかり管理監督を明確にお願いしておきますよ。

2月16日の予算委員会で我が党の中津川議員の質問により、主たる債務者の担保物件などの
資産整理が終わった無剰余・無担保債権がわずか千円でRCCに買い取られ、この千円で
買い取った債権からRCCは総額120億円、一債務者当たり614万円も回収されていると
いうことが明らかになりました。

何と、RCCが買い取った買い取り額の、一債権千円で買って、
平均6,140倍もの回収をしていることになるんですね。

無担保債権ですよ、一番価値のない債権からこれだけ取り立てているんですからね。
これはいかに苛烈な取り立てをしているかというのがうかがえると思います。
そして、その上前を国の機関である預保がピンはねしているわけですよ。

このような異常な取り立てが行われる最大の原因は何かといいますと、
実は、銀行からRCCに売られた金額が債務者に幾らかわからないんですよ。

私は、債務者が問い合わせた場合には、銀行がRCCに売却した
金額を債務者に開示すべきだと思うんですが、伊藤大臣、いかがですか。

○伊藤国務大臣 
お答えをさせていただきたいと思います。

委員からの御要請でございますけれども、個別債権の譲渡金額については、
個別取引先の内容にかかわる事項でございますので、
これを明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。

●小泉俊明 
ということは、伊藤大臣、さっき一番冒頭答えましたが、
今のRCCの現状を放置するということをあなたは言っているんだよ。

だから、大臣、その席にいて、しっかり自分の見識で答えなさいよ。
そう言って答える中、みんな死んでいるんだ、あなたのせいで。

これが強きを助け弱きをくじくという小泉内閣の実態なんですよ。
だから私は、大臣がそう答えるのであれば、やはりこれは政権交代しない限り、
RCCのこんな悪逆非道から国民を守ることができないわけでしょう、
これが実態だということを明確に国民の皆様にここを通じて私は指摘しておきたいと思います。

次に、預保の理事長にお伺いしますが、主たる債務者と連帯保証人のそれぞれについて、
売り掛け債権を差し押さえた件数とその額、また、主たる債務者と連帯保証人それぞれの
給与を差し押さえた件数とその額についてお答えいただけますか。

○永田参考人 
お答えいたします。

15年度の実績を確認しましたところ、主債務者の売り掛け債権を差し押さえました件数は3件、
請求債権額は4億1500万円、また、連帯保証人の給与を差し押さえました件数は15件、
請求債権額は11億9000万円ということでございます。

●小泉俊明 
15年だけでしょう、それは。
過去10年ぐらいにわたって、後でデータを理事会に提出していただきたいと思うんです。

売り掛け債権の差し押さえというのは、民間の銀行はやらないんですよ。

売り掛け債権を差し押さえられたら、企業経営をやっている人はわかるが、すぐ倒産なんです。
これは企業をつぶすということを意味しているんですよ、この数は。

また、連帯保証人の給与の差し押さえというのも、民間の銀行はほとんどやらないんですよ。

これを使って千円の債権で連帯保証人に、給与を差し押さえるでしょう、
だから慌てて一千万とか六百万で連帯保証人が無価値の債権で和解しているわけでしょう。

だから、こういうやり方というのは、伊藤大臣、やり過ぎじゃないんですか、監督者として。

○伊藤国務大臣 
お答えをさせていただきたいと思います。

これは一般論としてお答えをさせていただきたいと思いますけれども、仮にRCCにおいて、
顧客への説明態勢でありますとかあるいは相談・苦情処理機能、こういった内部管理態勢に
ついて疑義がある場合につきましては、私どもとして、必要に応じて24条の報告を求めて、
その内容を検証し、さらに業務運営の適切性あるいは健全性に問題があると認められた場合は、
法令に基づいて厳正に対処することになります。

●小泉俊明 
大臣、法律で認められているからといって、
どんな手段をとってもいいというわけじゃないんですよ。

これは、大臣、しっかりと監督権限者として預保並びに
RCCを監督していただくことを明確に指摘しておきますよ。

最近、不良債権が減ってきたということを小泉総理も竹中さんもよく言っていますね。
データ的にも確かに減ってきているんですよ。
私は、RCCの使命が終わってきたんだと思うんですね。

これは解散させる時期が近づいてきたんだと私は思いますよ。
そして、特に、健全行からの債権の買い取りはもうやめるべきだと思うんですよ。
健全行はRCCがなくてももう大丈夫なんですよ、今まで守ってきたんですから、銀行を。

そして、どうするかといいますと、銀行に緩やかな償却を認めて、
連帯債務者、連帯保証人に譲渡額で債権を買い取らせればいいんですよ。大臣、いかがですか。

○伊藤国務大臣 
お答えをさせていただきたいと思いますが、銀行が、どのような先に対してどのような金額で
不良債権の売却を行うかは、基本的には各行の経営判断にゆだねられる事項でございますので、
私どもとして特定の売却方法を促す立場にないことは御理解をいただきたいと思います。

そして、もう1点、53条買い取りについてのお話がございました。
私どもとしても、不良債権をめぐる状況や、あるいは官民の役割分担、また金融界全体からも、
この53条買い取りを延長してほしいと強い要望が示されている状況ではございませんので、
こうしたことを考えると金融庁として延長法案を提出するような状況にあるとは考えてません。

○小泉俊明 
銀行は貸倒引当金を積んでいるわけですから、今言ったやり方でも十分やっていけるんですね。
ですから、今の御答弁をぜひとも進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、《住宅ローンへの金利変動の影響の回避》について、お伺いさせていただきます。

【資料の10】ををごらんいただけますでしょうか。

金利変動リスクを抱える住宅ローンの世帯数、
これは毎度申し上げておりますが900万世帯いるわけですね。

将来の金利上昇によって膨大な住宅ローン破産が生まれる危険性があることを
前々回の二月四日の予算委員会においても質問をさせていただいたわけであります。

そして、変動金利の住宅ローンの利用者にアメリカ並みの金利上昇のリスクを説明する
法的義務を銀行に課すべきだとただしたのに対し、伊藤大臣は、日本でも住宅ローンの
金利変動リスクを利用者に説明する態勢が整っており、全銀協でも説明を行う旨の申し合わせが
行われているという答弁がありました。

【資料の8】を見ていただけますでしょうか。
この資料の8が、実は全銀協とアメリカの比較であります。
これは、時間がありませんので、後でよく見ていただきたいんですが、全く違うんですね。

私は、独自の法制化はできなくても、現在検討されている投資サービス法の説明責任の中に
金利変動住宅ローンを加えて、変動金利で借りる利用者には十分アメリカ並みの説明を
するようにすべきだと思うんですが、伊藤大臣、いかがでしょうか。

○伊藤国務大臣 
委員からは、前回もこの点についてはお尋ねがございました。
そして、アメリカとの比較をされながら、説明責任の態勢整備の重要性について
御指摘をいただいたところでございます。

私も、この両方の対比表もよく見てみました。

そして御紹介のありました全銀協の申し合わせ、中でも顧客が選択したローン商品の適用金利が
将来上昇した場合の返済額の目安を提示することを目的とした、貸出時における適用金利とは
異なる金利での返済額の試算結果を説明するとされますので、十分説明していくことが重要です。

過日の委員会におきましても、銀行法においても適正な説明態勢というものを整備している、
そのことを義務づけているというお話もしましたし、また、私どもの監督指針においても
そうした説明態勢というものがしっかりとられているかどうか、それを検証していく留意点の中に
しっかり明示をしているというお話もさせていただいたところでございます。

こうした現行法令というものを厳格かつ的確に運用して、金融機関がこうした説明態勢に対する
取り組みをしっかりやっているかどうか、そのことを見極めていきたいというふうに考えます。

●小泉俊明 
変動金利の住宅ローンを抱えている方たちは、上昇した場合の恐ろしさというのは
余り明確に認識していないんですよ、大臣、実は。

黄色い冊子をお配りしています。
私の知り合いのプランナーがつくっているこの九ページ、これは日経の記事でありますが、
かつて、御案内のように、住宅金融公庫がスーパーゆとり返済と頭金ゼロをやったんですよ。

ここの記事、後で見ていただきたいんですが、スーパーゆとり返済では、
毎月の返済額が五年過ぎると2倍近くにはね上がるため、六年目から延滞が続出したんです。

実は、私は、このときの住宅ローン破産を目の当たりに、
物すごい数が出たのを現実に見ていますので、この恐ろしさがだれよりもわかります。

今度は、ここの新聞にも書いてありますように、
実は民間の金融機関が同じ失敗をしようとしているわけですね。

【資料の七】をごらんいただけますでしょうか。
これは短期固定金利ローンですね。

変動金利で35年、3000万借りますと、今キャンペーンで民間だと1%で借りられるんですよ。

そうすると月々8万4685円の返済なんですが、仮に金利が4%にキャンペーン明けなら、
月々の返済が8万4000円台から12万8551円になるんですね。
1.5倍になります。

では、仮に住宅ローンが9%になったらどうなるかといいますと、
何と毎月22万1198円、2.6倍になっちゃうんですよ。

【資料の11】と【資料12】を見ていただけますか。

これは前もお示ししましたが、住宅ローンというのは長期なために、
20年平均で一体幾らになるかというと、平均4.5%です。

次のページも、これは金利変動ですが、どうしてもやはり4.5ぐらいなんですね、
真ん中をとってみますと。

ですから、さっき出した金利の上昇というのは起こり得ることです。

特に、竹中大臣とこの前質問させていただきましたが、
内閣府がつくりました、改革がうまくいった場合の、どうなるかという場合ですよ。

5年後の平成21年には、うまくいって長期金利が3.4%になると竹中さんは出しているわけです。
ということは、住宅ローンは確実に4%になるわけですね。

先ほど、伊藤大臣には、これから借りる方のお話をしたんです。
それでは、既に変動金利で借りてる900万世帯の人たちがローン破産しないようにするためには
どうしたらいいかということで、国土交通大臣にお尋ねいたします。

金利上昇によるローン破産から救うために、住宅金融公庫が支援します長期固定の証券化ローン、
この対象に、金利が上昇してくるときに借りかえローンも追加するのが、実はこの膨大な
住宅ローン破産を防ぐ一番の方法だと私は思っているんですが、大臣、いかがですか。

○北側国務大臣 
住宅金融公庫の今行っております証券化支援事業ですが、平成15年10月から始めました。
最近急激に伸びておりまして、この2月16日段階で1万1938戸でございます。

この制度を、変動金利型の民間住宅ローンからの借りかえに
適用すべきではないのかという御趣旨でございます。

これはぜひ研究させていただきたいと思っております。
問題点が幾つかございまして、この制度自体は、国民が新たに住宅を取得するもので、
借りかえの場合はないため住宅の建設、購入の支援によって国民の居住水準を向上させようと
いうのがこの住宅政策の目的でございまして、それとの整合性を図る必要がございます。

もう一点、なかなか難しいのが、担保価値をどう評価するかという問題がございます。

最初の建設、購入の時点ですと、建設費とか売買価格、これがありますから、
これを担保額として融資額を設定するわけでございますが、借りかえローンに係る場合は、
別途正確に担保価値をどう評価するか、その辺の課題がございます。

しかし、大事な問題でございますので、
しっかり勉強させていただきたいと思います。

●小泉俊明 
財務大臣、国交省が枠をつくっても、予算立てがないとこれは実現できないんですね。
実は財投機関債の発行の枠を少しふやしてくれれば可能なんですね。

財務大臣、ぜひとも、この膨大な住宅ローン破産を未然に防止するために、
前向きに御検討いただけますことを答弁いただいて質問を終わりますが、最後にどうぞ。

○谷垣国務大臣 
公庫の証券化ローンについては予算的な措置もしているわけですが、今御指摘の問題は、
今国土交通大臣がおっしゃったように、やはり幾つか検討しなければならない課題が
ありますので、私たちも研究課題とさせていただきたいと思います。

●小泉俊明 
質問を終わります。

○甘利委員長 
これにて小泉君の質疑は終了いたしました。

★『エッ??景気は着実に回復??』 『小泉改革は落第だ!!』 
《予算委員会質問・平成17年2月17日議事録》

○渡海委員長代理  

次に、小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。

小泉政権も、ことしの4月26日で丸4年を迎えるわけであります。
小泉改革を結果から見た場合に、日本の景気や経済は本当によくなってきたのでしょうか。
また、日本はよい方向に本当に向かっているのでしょうか。

小泉総理は、日本経済は着実に回復をしてきている、
また、現在は景気上昇過程の踊り場にあるということを言っています。

しかし、ほとんどの国民は景気回復の実感は全くなくよくなるどころか
悪くなっているというのが正直な実感であると思います。

戦いに負けていながら大勝利、撤退でありながら転戦と言っていた
まるで大本営発表のようなというのがどうも正直な実感だと思います。

そこで、今まで、小泉改革をミクロで見た場合、倒産、自殺、また生活保護の増大等については
何回も委員会でやらせていただきましたので、今回は、この小泉内閣約四年間の結果を
マクロ経済の視点から見て検証をさせていただきたいと思うわけであります。

まず、お手元の【資料1】をごらんいただきたいと思います。
これは、日経平均株価の推移のグラフであります。

御案内のように小泉総理が就任した2001年4月26日、株価は1万3973円あったわけでありますが
2年後の2003年の4月28日、7,607円になりました。

この下落率は何と46%であります。
田中内閣総理大臣以来30年間17人の総理大臣が出たわけでありますが、
この46%という下落率は断トツのワーストワンであります。

そして、きのう現在の株価が1万1,600円であります。
これは、就任当時と比べまして17%低い価格になっているわけでありますが、
これも実は、ここ30年間の17人の総理大臣の中ではワースト第4位の記録であります。

小泉改革のまず4年間を見てみまして、《株価については》落第なのではないかと思いますが、
竹中大臣、いかがでしょうか。

○竹中国務大臣 
経済の状況につきましては、引き続き、これは格差の拡大も含めてでありますけれども、
大変厳しい状況であるという認識は当然私も持っております。

そうした中で、少しでもよい方向に向かいつつあるというのが今の状況だと思ってまして、
委員御承知のように、先般のOECDの対日審査では日本経済、ようやく過去10年で
最もよい状況になった、そういう診断がOECDからも下されたところでございます。

お尋ねの株価でございますが株価、最初の2年で御指摘のように45%程度下がりました。

その後ようやく底を打って、その後の上昇率は五十数%ということで、
その後の上昇率もようやく高くなって、しかし世界全体の株価の動向もございますから、
アメリカもヨーロッパも、この四年間を通じて見ますと、株価は下がっているといます。

そうした中で、将来の期待成長率を高めて、さらに株価も安定的に高まっていくような、
そういう結果をぜひつくりたいと思っているところでございます。

これは、引き続き厳しい状況であるということは認識をしておりますが、
しっかりと経済運営をしていきたいと思っております。

●小泉俊明 
これは、アメリカでは、大統領の評価は平均株価の騰落で決まると言われています。
もしアメリカであれば、小泉さんは200%再選はなかったと私は思います。
まず小泉さんになってから、最大国民の資産が株価だけでも約150兆円失われたと言われますし、

きのうの時点で1万1600円でも、就任の当時から約60兆円の国民の資産が失われていますので、
4年間の小泉改革の結果を見た場合に、株価については落第だということを指摘したいと思います。
 
次に、【資料の第2】をごらんいただきたいと思います。

これは、不良債権の残高の推移であります。竹中大臣や小泉総理がおっしゃるように、
不良債権は、2001年から2004年度まで右斜めの矢印で、確かに減っています。

次に、その次の【第3の資料】を見ていただきたいと思います。

しかし、この資料は、銀行ですね、
《都市銀行、地方銀行、第二地方銀行の貸出残高の推移》であります。

右斜めに矢印、一直線に落ち込んでおりますが、月ごとの民間の銀行の貸出残だけ見ますと
何と85カ月連続で前年同月を下回るという極めて異常な事態が起きているわけであります。

景気というものは大臣、金回りでありますから銀行の貸出残高がここまで85カ月間前年同月で
下落を続けているということは、小泉改革というのはやはり、この4年間やってきたけれども
《景気の回復に関して》も貢献してはいないと私は思うんですが、大臣いかがでしょうか。

○竹中国務大臣 
銀行の貸出残高の減少が続いているという御指摘は、これはもうそのとおりでございます。

銀行、貸出先を開拓して、ふえるような状況を今後ともつくっていきたいと思っておりますが
委員が御指摘のこの表そのものでございますけれども、これは、ちょっと細かいですけれども、
1995年からの表でございますかね。

この前の10年間ぐらいもぜひお示しいただきたいというふうに思うわけです。
この前の10年間に何が起こったかといいますと、銀行の貸出残高は、GDP比で見て、
GDP比の70%ぐらいだったものから100%を超えるところまでどんどん高まっていった。

残念だけれども、バブルの時期を通して、銀行は貸し過ぎた。
企業は借り過ぎた。
その調整はやはりどうしても避けて通れない。
その調整が長期に緩やかにまだ続いているという状況であろうかと思っております。

しかし一方で、アンケート調査等々を見ますと、企業から見た銀行の貸し出し態度等々、
資金の需給等々は改善をしている、これも事実ですので、そういった効果がしっかりと
浸透していくように引き続き、マクロ経済の運営と、これは今私の担当じゃございませんが、
銀行に対する適切な行政というのを行っていく必要があると思っております。

●小泉俊明 
竹中大臣は当初、不良債権が減ってくれば銀行が健全化をし企業に資金が回るということを、
私は財務金融委員会でもさんざん15回ぐらいやらせていただいていますので、
そういう答弁をしていたと思うんですが、しかし現実には4年たったわけでありますが、
不良債権は減ったけれども一向に実体経済には資金が回らない現状なんですね。

金回りというのは、やはり資金の量も必要なんですね。

私は、この銀行の貸出残高の推移を見ると結果から見て、小泉改革というのはやはり景気回復に
関しては貢献をしていなかったということを明確に指摘しておきたいと思います。

次に、【資料の4】であります。

これは、《国債の発行残高》の数字であります。

この真ん中に2001年3月末現在、このときに280兆円ですね。
これは、小泉さんが就任する前の年の、直前の数字なんですね。一番下を見てください。
2004年9月末現在でありますが、何と586兆円。

この小泉内閣の3年6カ月間で206兆円も国債の発行が増大をしているわけであります。
当初は財政の健全化ということを掲げ、国債発行30兆円枠というのを言ってきたわけですね。

しかし、《財政再建の観点》から見ても、この3年6カ月間で206兆円増加という観点から見れば、
私はこの小泉改革というのは全く貢献をしていないと思うんですがこの点、いかがでしょうか。

○谷垣国務大臣 
国債の方は私の担当でございますから。
確かに、おっしゃるように2001年末380兆、それは586兆になっているのは事実でございます。

それは、毎年毎年相当な借金を重ねておりますので、こういうふうになってきているわけですが、
ただ、そういう毎年毎年国債を出す状況は相当改善してきたと思っております。

国、地方の基礎的財政収支を見ますと、平成14年度は5.5%の赤字でしたけれども、
平成十七年度には四・〇%になっている。それから、これは私よく申し上げているんですが、

この平成17年度予算では、一般歳出は3年ぶりに圧縮した、それから国債発行高も4年ぶりに
前年度より減少することができまして、国の基礎的財政収支も平成16年度に比べまして17年度は
3兆円余り圧縮することができ、今16兆ぐらいの赤字になっておりますので、
私はこういう面ではかなり進んできたと思っております。

ただ、やはり過去の蓄積、累積というものを払拭するまでに至っていないのは、
委員のお示しの数字のとおりでございます。

●小泉俊明 
このデータの上から2つ目が、1998年3月末現在、273兆円になっていますね。

1998年から小泉総理が就任するまでの2001年3月末の3年間というのは、
国債発行が3年間で106兆円なんですよ。

過去にさかのぼって在任期間中の国債の発行の増加テンポを見た場合に、
実はこれほど国債を発行している総理というのはいないと思いますね。

この国債の発行の増加テンポを見た場合に、財政再建という観点から見ても、
小泉内閣の約4年全く貢献をしていなかっということも明確に指摘しておきたいと思います。

586兆になっておりますのは事実でございます。 
次に、【資料の5】をごらんいただきたいと思います。

これは、今、谷垣大臣がおっしゃいました《税収の推移》であります。

2001年、小泉さんが就任する前の予算でありますが、
47兆9481億円、これが2002年に43兆8332億円に減りました。
そして2003年には、税収が41兆7860億円なんですね。

この数字自体は、決算も入ってますが、当初予算でいきますと2004年は41兆7470億円と、
小泉総理になってから、税収が下降をたどっているんですね。

この点につきまして、私は、税収というのは国の財政の根本でありますので、
これが減ってきているということは、この四年間の小泉内閣を見てみて、やはり税収の面から
見ても政策効果がほとんどなかったと思うんですが、この点については、谷垣大臣。

   〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕

○谷垣国務大臣 
明確に指摘しておくと繰り返し、リフレインをおっしゃっておりますが小泉内閣発足後、
これは発足が平成13年の4月ですが、それ以降の一般会計税収の推移は、13年度決算では、
御指摘になったと思いますが47.9兆、15年度では43.3兆で確かに4.7兆減少しているわけですね。

このうち半分ぐらいは、定額郵貯の集中満期によりまして利子税収が一時的にはげ落ちた。
これが約二・四兆はげ落ちたということになっております。そういう特殊要因が一つある。

それから15年度改正で国税分、これは要するに多年度レベニュー・ニュートラルということで
先行減税をITや何かでやりまして、1.5兆実施をしたということがありますので、
こういった点も考えますと、減収が失敗だったという御指摘は当たらないと思います。

他方、15年度以降の税収動向を申しますと、15年度決算は43.3兆ですね。

それから17年度が44兆ということで、所得譲与税控除前では45.1兆と増加してきておりますので、
私は、いろいろな努力の成果が税収面でも、もっともっと早く伸びてほしいですが、
徐々にあらわれてきたと言えるんじゃないかと考えております。

●小泉俊明 
やはり、大臣、私は、数字というものはきちっと現実を見るべきだと思います。
やはり小泉総理になってから税収は減少を続けているんです。

今までどんな内閣だって大臣が言ったような事情はあるんですよ。

それでもこれだけ税収が減少を続けているというのは、私はやはり、
小泉改革が税収の面から見ると余り効果がなかったと言わざるを得ないと思います。

特に、谷垣大臣、去年もことしも、ことしふえたといっても、実は、これを見ていただくと、
せいぜい18年前の1986年と同じ程度の税収しかないんですよ。

これだけの経済規模になっていてこれだけしか税収がないというのは、小泉改革の政策が
税収の面からは効果がなかったともう一度明確に指摘をしておきたいと思うわけであります。

次に、【資料の6】をごらんいただきたいと思います。

これは《GDPの推移》です。下の暦年で見ていただきたいんですが、
GDPの暦年の2001年、名目はマイナス1.1であります。

また2002年がマイナス1.6ですね。
2003年がマイナス0.1なんですね、名目で見ると。

実質が左側に出ていますが0.2、マイナス0.3、1.3。
やはり、小泉改革のこの約4年間の政策を見ていまして、GDPの、経済成長率の面から見ても、
ほとんど私は効果が出ていないと思うんですが、竹中大臣、いかがでございましょうか。

○竹中国務大臣 
GDP、特に名目GDPに着目した御指摘をいただきましたけれども、
当然ですが我々としては、実質的な、実体を高めるという意味での実質GDPを高め、
同時に厳しい状況にあったデフレをしっかりと克服していく、両方を実現することによって、
名目GDPが上昇していくということを目指していくわけでございます。

ここには2003年まででございますが、ちょうど昨日2004年の数字がQEで出まして、
2004年の名目GDPは1.4%のプラスということに相なりました。実質GDPを高めて、
そして同時にデフレを克服していく、これはなかなか委員御指摘のように
厳しい作業ですけれども、そういう方向にはようやく向かいつつあると思っておりますので、
さらにこの数字が結果的に高まるようにしていかなければいけないと思っております。

●小泉俊明 
竹中大臣、OECDの30カ国、先進30カ国を見ても、
これほど4年も5年も経済成長が低いというのは日本だけだと思うんですね。

私は、この4年間の小泉内閣の経済政策、
やはりGDPの点から見ても政策効果がなかったと言わざるを得ないと思います。

次に、資料の7をごらんいただきたいと思います。

OECDが世界の財政を比較するために《国、地方の債務残高のGDP比》を比較したものです。
グラフを見ていただくと、もう日本だけ35度ぐらいでGDP比がどんどん悪化しているんですね。
これは私はやはり厳粛に受けとめるべきだと思います、このデータを。
これが現実なんですね。

結論、小泉改革というのは先ほど株価を見てきました、金回りという点から景気を見てきました、
税収を見てきました、財政の健全化も見てきました、債務残高のGDP比これは結果から見ると、
この4年間というのは努力をされたのはわかるんですが、ほとんど効果がなくある意味でいうと、
失敗だったということを明確にもう一度財務大臣も含めて指摘しておきたいと思います。

そこで、これは過去の4年間だったんです。 
それでは、これからどうなるか。

この前、「構造改革と経済財政の中期展望」2004年度版というのが出ましたね。
この中に参考資料として「基本(改革進展)ケース」というのが書いてあります。
これは当然、この中期展望の議論の前提でありますので、非常に大切なデータなんですね。

【資料の8】をごらんいただきたいと思います。

ところが、この資料の8を見ますと、2005年から2009年までの5年間、
まず一番上の実質成長率を見ていただきたいんですが2005年度1.6、2006年度1.5、
2007年度1.5、2008年度1.6、2009年度1.5と非常に低成長なんですよ。

ところが、これほどの低成長であるにもかかわらず、ちょっと下に行きますが、
完全失業率はどういうわけか4.6から5年後には3.6に減っているんですね。

そして、これほどの低成長であるにもかかわらず、消費者物価が、来年2005年度が0.1、
何と5年後が2.3まで急激にはね上がっているわけですよ。次のページに税収も出ていますが、
谷垣大臣、来年四十四兆だったのが5年後には53兆6,000億という、
税収まで何か急激にふえるデータが出ているわけでありますよ。

しかしこの程度の低成長で、失業率が急激に下がって、物価が上がり出して、
税収がふえるというのは、私はおかしいんじゃないかと思うんですが、竹中大臣、
この点についてはいかがでしょうか。

○竹中国務大臣 
小泉委員からは、効果が上がっていないという厳しい御指摘をいただいておりますが、
この御指摘は御指摘としてしっかりと受けとめますが同時に、全体としてはよい方向に
向かっているという点についても、ぜひ、これは委員御専門家でいらっしゃいますけれども、
御認識をいただきたいと思います。

その上で、資料8の数字でございます。
まず、実質成長率が低い。

これは、高いか低いかというのはいろいろな評価があると思いますが、
残念ながら、日本の潜在成長力というのは、今のところ中期的にはこのぐらいで
あるというふうに認めざるを得ないのだと思います。

これを規制改革等、民営化等々、改革を通してさらに高めていくということは、
構造改革の重要な使命だと思います。

その上で、この程度の成長率で失業率が下がってくるのはなぜなのかということでございますが、
これはモデル計算ですからいろいろな要素が複雑には絡まりますが、
基本的な要因は、この間、人口が減って労働市場が小さくなってくるからです。

生産年齢人口は毎年30万程度小さくなっているわけですから、労働者の数が少なくなってくる。
ある程度の成長のもとでは失業率が下がっていくということは、これは可能なわけでございます。

もう一つ価格でありますけれども、価格については日銀は一生懸命ベースマネーをふやしている、
それがマネーサプライの増加になかなか結びつかない。

しかし、金融市場の改革等々で貨幣乗数が次第に高まって、それでマネーサプライもふえていく、
そういうような状況下でデフレが緩やかに克服されるというシナリオを我々は描いています。

結果的に名目GDPがそのようになる中で、税収についても計測を我々は行っているわけで
ございますので、今のシナリオをぜひ実現していきたいというふうに思っております。

●小泉俊明 
実は、参考資料というのは政策の基礎ですから、物すごく大切なんですね。
ただし、この参考資料の試算というのは、まず為替が一定なんですね。

為替レートの変動の影響がまず入っていないことと、もう一点日本だけのモデルで実施して、
日本の経済発展が外国に好影響や悪い影響を与えてそれが日本経済に戻ってくるという、
いわゆるブーメラン効果というのも入っていないんですね。

今、世界の予測モデルでこういうモデルを使っているのは日本だけなんですよね。

やはり、私は、この参考資料の試算というのは国際的に通用するモデルを使って
やっていただきたいと竹中大臣に言っておきたいと思います。

次に【資料の12】飛びますが、これは実は改革をしないとこうなるよという参考資料なんです。

「「非改革・停滞ケース」の計数表」であります。

ここに驚くべき数字が出ています。
名目金利を見てください。

何と、2005年度1.6なのが、もし小泉改革をしていかなかった場合、
2009年度には8.8%に名目金利がなりますというデータが載っているんですね。

こんな急上昇は、どうも聞きましたら1990年代のイタリアを参考にしているそうでありますが、
余りにも非常識な数字だと私は思うんですが、竹中大臣、この点についてはいかがでしょうか。

○竹中国務大臣 
参考として我々が試算したものでございますから、数字の評価も含めて、
ぜひそこはもちろん御議論をいただきたいところでございます。

ただ、この中のシナリオで御理解をいただきたいのは、恐らく委員の御指摘は、これは中央銀行、
日本銀行という存在があるんだから、そこでマネーをコントロールすることによって物価の上昇、
金利をある程度コントロールすることができるのではないのか。

そこはもうそのとおりでございます。
もちろんそういう役割を、私たち、日本銀行に期待するわけでもございます。

しかし、国債の残高が高まって、国債に対するリスクというのを投資家が高く見積もる状況、
ある臨界点を超えると、そういう危険というのはあるわけですけれども、イタリアでまさに
そういうことが起こったわけでございますが、そういう場合があり得るんだと。

そうなると、これは幾ら日銀が、中央銀行が頑張っても、物価を簡単に操作することはできない。

そういうことを経験した国というのは幾つかあるわけですので、そういうシナリオを想定して、
そうならないように運営するという意味でここに提起させていただいておりますけれども、
そういう場合の想定であるという御理解をいただきたいと思います。

●小泉俊明 
日銀が今ゼロ金利政策をとっているわけですね。
なおかつ、日本の金融市場の規模というのは、アメリカに次ぐ規模であります。

金利がこれほど8.8まで上がるという異常なことというのは、余りにも架空の数字過ぎて、
ためにする、小泉改革をよく見せて、しないとこう悪くなりますよといった、
余りにもためにするものだと思いますね。

やはり、こういったデータというものは内外からの検証にもたえるように、ぜひとも国際的に
通用する世界モデル、日本でも日本人が開発して国際機関で使われてるものがあるわけですから、
世界的に通用するモデルで常識的な数字を出していただきたいと思います。

そして、それではこれからどういう対策をしていくべきなのかということが
一番大切なわけでありますが、前提として、竹中大臣にお聞きしたいと思います。

先ほどの【7の資料】に戻っていただきたいんですが、
これは、OECDの国、地方の債務残高のGDP比です。

日本は借金が多い多いと言われておりますが、このOECDのデータを見てもわかりますように、
一番大切なのは、債務残高のGDP比こそ、これから政策運営で注意していかなければならない
最も重要なポイントであると思うんですが、竹中大臣、この点はいかがですか。

○竹中国務大臣 
GDPに対する公債の残高をある程度以上にならないように、
これがどこまでもどこまでも上昇していくような状況を絶対に食いとめなければいけない。

その意味で、委員がおっしゃっているような公債の残高のGDP比をしっかりと見るというのは、
これは全く必要なことであると思っています。

基礎的財政収支、プライマリーバランスを回復するということを目標にしておりますけれども、
プライマリーバランスを回復すれば、安定的なマクロ経済状況のもとでは公債残高のGDP比を
一定以下にすることができる、そういういわゆるドーマーのルールというのがあるわけですが、
それに基づいて、基礎的財政収支を何とか均衡させようというふうにしているわけです。

その意味ではおっしゃったように、公債残高のGDP比に着目ししっかりと政策を行っている、
私たちの姿勢はそういうことでございます。

むしろ最近の議論としては、本当にそれだけで十分なのか、それを最低限実現しなければ
いけないけれども、さらに加えて、国債残高そのものを見なきゃいけないのではないか、
専門家の間ではそういう議論が広がっているというふうに承知をしております。

●小泉俊明 
これだけの経済規模を持ちながら、非常に海外の格付が厳しくなっている、ソブリンの、国債の。
この債務残高のGDP比、これが余りにも突出しているのが大きな理由になっておりますので、
大臣、やはりこれを当面政策の眼目に置いていかなければならないと私は思います。

そこで、債務のGDP比が極めて重要だという観点から見た場合に、日本とアメリカの
経済政策の違いについて大臣にお伺いしたいんですが、アメリカのブッシュ大統領は、
2004年度、約30兆円程度の減税と五兆円の軍事費をふやしたんですね。

それなのに、債務のGDP比というのは、OECDのこの発表データによりますと、
アメリカは62.8%から64.1%にふえた、たった1.3%ふえただけなんですね。

では、一方、日本はどうかといいますと、財政規模をふやさなかったんですよね。

それにもかかわらず、このOECDのデータによると、債務のGDP比は157.3%から163.4%と、
何と6.1%も増加しちゃったんですね。

一方アメリカは、減税とか歳出を増加して積極財政をとったのにGDP比は1.3%しかふえずに、
日本は、財政規模をふやさなかったのに逆に債務のGDP比が6.1%もふえてしまう。

これは、大臣、どうしてだと思われますでしょうか。

○竹中国務大臣 
それは、ベースとしての財政赤字がどのぐらい大きいかそれに依存しているのだと思います。

財政赤字の額が同じであっても、日本のように、GDP比で、プライマリーバランスで見て4%、
5%、実際には6%とか、それだけの国債を毎年出していくと、その分ストックとしては
上に積んでいくわけですから、当然のことながらこういう数字になるわけでございます。

これを上げないようにしようと思ったら、いきなり国債発行額をゼロにするしかないわけで、
しかし、それは経済に余りにブレーキがかかる。そういうことはやはりできない。

したがって、我慢強く少しずつ基礎的財政収支を均衡に向かわせしめるしか方法はないわけで、
一度大きな財政赤字をつくってしまうと後の回復のためには非常に辛抱強く時間がかかるんだ
ということを、まさに日本の例は示しているんだと思います。

●小泉俊明 
竹中大臣が言っている見方も一面にあると思います。

日米の債務残高のGDP比がこれほど違った最大の理由は、アメリカは減税したんですが、
所得税が8090億ドル1.9%、法人税が1894億ドル、43.7%も税収が伸びているんですよ、大きく。

もう一つ、アメリカの名目GDPが6.6%も伸びているんですね。

要するに、GDPが伸びているために相対的に債務残高が減っているんですよ。

一方、日本を見ますと、先ほど資料でお示ししたように、不景気で税収が年々減っていますね。
なおかつ、GDPの伸びが乏しい、低いんですね。ですから、これだけの差が出ちゃうんですね。

この米国の、アメリカの政策から見てわかることは、
債務のGDP比を減らすためにはやはりGDPの伸びが大切だということだと思います。

そこで、【参考資料の14】をごらんいただきたいと思います。

これは、国土交通省の国土技術政策総合研究所というところが出しました、何かといいますと、
名目の経済成長率が伸びた場合、公債残高のGDP比にどう影響を与えるかというグラフです。

これを見ていただくと、名目成長率が1.5%の場合には減っていかないんですね。
ところが、一番下の名目成長率が3%になりますと急激に減っていきます、長期的に見ますと。

ですから、このデータからもわかりますしまたアメリカの経済政策の結果からもわかりますし、
GDPを伸ばすことが非常に大切だということがわかると思います。

しかし、【資料八】を見ていただくと先ほどの、竹中さんがお出しになられています
参考資料の改革進展ケースですよ、小泉改革をしていった場合こうなりますよという、
よくなる方のデータですが、一番下を見ていただくと、名目GDP比2005年度、来年が142.3、
2009年度でも147.7という、向こう5年間を見ても債務のGDP比が全然減っていかないんですね。

つまり、過去の4年間を見てもそうだったですし、これから向こう5年間を見ても、
小泉改革では、先ほど竹中大臣もお話ししましたように、私も指摘しましたように、
債務のGDP比というのは非常に政策が重要なんですが、小泉改革では結局なかなか減って
いかないということが、現実のデータで裏づけることができるんじゃないかということを、
私は明確に指摘しておきたいと思います。

それでは、しからばどういう政策をとるべきかということであります。
【15の資料】を見ていただきたいと思います。

これは、計量経済学の専門家の先生が、今検討されている増税政策と、逆に減税政策を行うという
二つの政策をとった場合、これから日本の経済が一体どうなっていくか
というシミュレーションをしたレポートであります。

ここに使ったモデルは、フジグローバルモデリングシステムという、
ノーベル経済学賞に三度最終選考まで残った大西昭先生が開発した、
かなり国連でも使われていまして、まさに世界モデルなんですね。

これで見ていただきたいんですけれども、この資料の15、増税シナリオはどういうものを
描いているかといいますと2005年度から定率減税を半減します、2006年度から全廃します。

また2007年度から一応消費税を10パーに上げるというシナリオにしています。

減税のシナリオはどういうものかというと2
006年度から法人税と個人所得税をそれぞれ5兆円ずつ減税をします。
トータル10兆ですよね。

消費税をそのかわり2006年から2008年にかけて毎年1%引き上げ、
それ以降8%で固定するというものなんです。

この世界モデルで検討してみた場合、次のページ、
2ページ目をめくっていただきたいんですが、これが実質GDPの伸びであります。

これを見ていただくと2015年までの10年間で実質的GDPの伸びを比較しますと、
実は減税シナリオが増税シナリオの2.5倍なんですね。

図2が名目GDPであります。これも減税シナリオの方がやはり成長性が高いんですよね。

これは、財政が厳しいときに減税すると国の借金はかえってふえると普通考えられるんですが、
実際、世界モデルで計算してみますと、どうやら逆の結果になってくる。

そして図3でありますが、これは先ほど一番重要だと言っている債務名目GDP比であります。
これは減税シナリオですと2015年のときに急激に下がってくるんですね。

この結果は、今世界的に使われていますこのフジグローバルモデリングシステムだけじゃなくて、
経済企画庁の審議官をされていた、計量経済学の専門家であります宍戸駿太郎先生のDEMIOS
という開発したものもそうですし、日本経済新聞の使っている日経NEEDSのモデルを使っても
大体同じ結論が出るわけですよ。

そして、図4を見ると、プライマリーバランスもはるかに
減税シナリオの方がやはりよくなっているんですね。

こういった結果を見て、竹中大臣、これについてはどのように思われますでしょうか。

○竹中国務大臣 
私も、かつて世界モデルをつくっていろいろ論文を書かせていただいたことがありますので、
これについてしっかりと、ぜひ、モデルがどのようなストラクチャーになっているかということは、
御提起をいただきましたので勉強をしたいと思います。

ただ、一般的に言いますと、減税をしてそれによって財政がむしろよくなるというのは、
これは2つのケースだと思います。

一つは、需要が一時的に停滞している場合。
これはあり得ることだと思います。

しかし、日本は需要が一時的に停滞しているんでしょうか。
そういう状況が10何年も続いてきたんでしょうか。
それではない。

もう一つのケースは、減税することによって潜在成長力が画期的に高まるような場合。
この場合も理屈の上ではあることだと思います。

ここでは、大西先生の姿がそのようになっているかどうかというのはぜひ検証したいと思います。

ただ小泉委員一つ、印象ですがここの2ページ目をごらんいただきたいと思いますが2ページ目で、
名目GDPの推移がありますが2010年から2011年にかけて、どっちの場合も20%、
1年で20%名目GDPが高まるというシナリオになっています。

こんな打ち出の小づちがあるんだったらぜひ使わせていただきたいと思います。
これはやはり、モデルはモデルですからしっかりと検証しなきゃいけませんが、
ちょっと無理があるのではないでしょうか。

●小泉俊明 
竹中大臣、私は、アメリカの経済政策が実は計量経済学に基づいてやられていると思います。
あれは意味もなく減税政策をレーガン政権そしてブッシュ政権がとっているわけじゃないんです。

ですから、今大臣おっしゃったように、いろいろなシミュレーションを闘わせたり、
せっかく、内閣府の経済社会研究所ですか、最近つくられたのがありますね。

あの中でもっと予算をつけてしっかりとそういった交流を進めたり、よりレベルの高いものを
竹中大臣にやっていただくように、ぜひともしっかりとした基礎データで議論を詰めないと、
ためにするデータを出すというのはもうやめにしないといけないと思いますので、
それをよろしくお願いしたいと思います。

そしてまた、増税政策をこれから谷垣大臣はされようとしていますが、
これはかなりリスクの高いものだと思いますので、やはりこのデータを勉強していただいて、
竹中大臣ともども、いろいろな政策の参考に日本でもすばらしい先生はたくさんおりますので、
ぜひともその点をよろしくお願いしたいと思います。

★イラク特別委員会議事録 H16.10.28

○船田委員長 
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。
質問に先立ちまして、台風、地震により亡くなられた皆様方に心より哀悼の意を表するとともに、
被害を受けられた皆様方に対しては原状回復のために全力を尽くすことをお誓い申し上げ、
質問に入らせていただきたいと思います。

まず、イラクでの日本人人質事件についてであります。

報道によりますと、昨日、香田さんがアルカイダ聖戦団に拘束をされた。
犯人グループのこのひきょうな手口に対しては激しい憤りを禁じ得ません。
香田さんや御家族の心中を察すると、いたたまれない思いであります。

自衛隊の派遣により、かかる事態を招いた小泉政権の責任は私は重いと思いますが、
民主党として、人質の救出を第一義とする観点から、現時点において緊急事態に対応するため、
それぞれが収集した情報の交換や共有など、与野党を超えて政府に全面的に協力する
用意があることを、質問に先立って表明しておきたいと思います。

それでは、この人質事件に対して現在どのような対応をとっているか。
今、御報告をいただきました。

この中で、先ほど、各国首脳と電話会談を町村外務大臣が行った。
またアラブ、欧米のアルジャジーラ等のメディアに出ましてそれでメッセージを伝えましたと。

この電話会談何を協力要請し、各国首脳からどういう協力をいただくことになったのか。
また、メディアに登場した後、これに対するどのような反応があったのか。

町村外務大臣にお尋ねいたします。

○町村国務大臣 
まず、今、小泉委員から、民主党としても全面的に事態の解決に協力したいという
力強い御発言をいただいたことを心から感謝申し上げます。

その上で、私が昨日行いました、まず先方首脳への働きかけでございます。
イラクの大統領、外務大臣、あるいは米国そしてイギリスの外務大臣、国務長官でございます。
それぞれ若干の違いはありますが基本的にはまず、全面的に協力的な情報の提供をお願いしたい。

そして、その上でさらに、具体の人質解放に向けての、我々も努力をしているけれども、
皆さん方も何らかの力をかしていただけるか、あるいは御支援をいただけるかと。

特に、何といってもイラクが現地でございますので、イラク政府ですね。

これが基本的に、人質をとった犯人グループと対立関係にある人たちですから、
そう簡単に話し合いができるという関係に少なくとも表面上はないのかもしれませんが、
それでもやはり、イラクで起きていることですので、現地政府としてのしっかりとした対応を
お願いしたいということを申し上げました。それぞれ、力いっぱい最大限のことをやりたい、
こういう御返事をいただいたところでございます。

特にイラクでは我が方大使が大使館におりますので、その方と、
今のイラク政府のコンタクトパーソンがいるそうでございますから、
そこと密接に連絡をとり合っているという状態だと聞いております。

それからメディアでありますけれども、アルジャジーラ、CNN、AP何とかというところとか、
あるいはロイターに出ましてこちらの声明を読み上げ、さらに若干のインタビューがありました。

これで、その後どういう具体の、特に犯人側からの何らかのリアクションがあったかといえば、
それははっきりしたことは言えませんけれども、少なくとも現地での報道というものは、相当、
私のつたない英語が流れたようでございますから、そういう意味ではかなり先方側にも、
私ども日本政府が考えていること、あるいは人質にとられた御家族の深い悲しみというもの、
あるいは早く解放してもらいたい、そういうメッセージは広範にかつ正確に伝わった、
このように考えております。

●小泉俊明 
政府は、4月にも日本人人質事件があったわけでありますが、そのとき以降、
退避勧告以外に予防のための十分な措置をとってこなかったことも今回の人質事件が起きた
一つの大きな原因だと私は思っているわけでありますが、この点については、外務大臣、
いかがでございましょうか。

○町村国務大臣  
事前にどういう努力をしてきたのかというお尋ねでございます。

まず、香田さん御本人については10月20日の時点で、本人がイラクに入ったのではないかと
いう情報を入手したものですから、外務省の方からお父さんに対しまして、
香田さんがイラクに滞在している可能性があるので、ぜひ連絡をとって、
できるだけ早く退避するように説得をしてもらいたい、
話をしてもらいたいというお願いをいたしました。

結果的には、連絡がなかったものですから、これは空振りに終わりました。

さらに、イラク全土に対しての退避勧告もやっているわけでございますが、
周辺国、例えばヨルダンでありますとかそういう国々でも、
特に日本人がかなり宿泊するようなホテル等がある程度集中しておりますので、
そういうホテルにも危険情報の張り出しをしたり、あるいはホテル関係者に、
日本人が来たらばぜひ入らないように話してもらいたい、そんな依頼もしております。

そんなこともあってか、実際に香田氏がホテルで話をして、ホテルの人も話をしてくれた、
あるいはホテルに泊まっている他の日本人も説得をしてくれたということのようでございますが、
それらがいずれも余り功を奏さなかったというのも、結果的には、残念ながら事実でございます。

私どもとしては、既に62回基本的にはもう退避勧告というのを出してあるわけでございます。
62回スポット情報を流して、入らないようにということを言っているわけでございますけれども、
どこまで効果があったかということは、それは決して十分ではなかったかもしれませんけれども、
考えられるあらゆるインターネットに載せる、あるいは旅行会社にそういった情報を流す等々、
さまざまなルート、メディアを通じての広報活動は行っているつもりでございます。

●小泉俊明 
大臣、現地は実際には戦闘行為、戦争状態がまだまだ続いているわけであります。
私は、退避勧告というレベルのものではなく、イラクへの入国禁止や渡航禁止という
強いメッセージを政府としてきちっと出すべきだと思います。

それを大臣に御指摘しておきたいと思います。
また、今回のサマワでは、アルカイダが初めて日本を標的にしたわけであります。

今までの事態とこの人質事件をきっかけに、実は質的に大きな転換が来たと認識をしています。
サマワでは、去る22日に、自衛隊の基地内にロケット弾が着弾しています。

これは信管が抜いてあったために不発弾だったわけでありますが、これは、
いつでも信管をつければ自衛隊の基地を攻撃できるというメッセージでありますし、
これから自衛隊が本格的に攻撃対象になる可能性が高まってきたと私は思うわけであります。

この点につきましては、外務大臣、いかがでございましょうか。

○町村国務大臣  
先ほど大野大臣の方からも、サマワの状況あるいは不発弾が着弾したという
状況についての御報告をいたしたわけでございます。

どういう動機でああいう信管を抜いた砲弾が着弾したかという状況については、
今いろいろ調べております。

那辺にその真意がありや、必ずしも、正直言ってよくわかりません。
わかりませんけれども、できる限りの情報収集に今努めているという状況でございます。

いずれにしても、私どもとしては、現地情勢、最大の注意を払いながら、
安全に人道復興支援活動ができるように努力をしているところでございます。

●小泉俊明 
次の質問に移らせていただきたいと思います。
次は、質問通告にありますように、総理、官房長官初め、官邸の危機意識についてであります。
私は、当選以来の四年半で、二十六回、十六人の総理大臣、大臣また日銀総裁に
予算委員会や財務金融その他の委員会で質問させていただきました。

ここでわかりましたのが、総理大臣や大臣たちの現状認識が狂っている、このために危機認識が、
危機意識が足りないということが、この日本の政治の最大の問題だということを感じております。

その端的な例が、実はこの前の新潟地震のときの総理や官房長官、官房副長官の対応であります。
この危機意識は今回のイラクの問題に対しても非常に大きなものですので、お尋ね申し上げます。

まず、23日17時56分に新潟地震が発生しました。
映画祭に出席していた小泉総理は、あいさつを終えて着席後
すぐに18時6分に秘書官が地震のメモを入れました。

18時15分、会場を出ましたが、車の中でテレビや電話などで報告を受けました。

その後また映画館に移動。映画館では、総理は車が3台埋まった、
けが人が何人出たなど、情報が入るたびに秘書官がメモを手渡していたそうであります。

そして18時40分ごろ、3回目の地震発生や上越新幹線が脱線したとの情報が伝えられました。

ただ、間もなくあいさつが始まるというメッセージが流れたためにその場にとどまり、
18時50分からあいさつが始まり19時8分に総理は会場を後にし、仮公邸に向かいました。

そして地震発生後24時間以上もたった24日の夜になって初めて
総理は官邸に入ったわけであります。

この地震はきのうの段階でありますが、死者31名、避難10万人、負傷者数千名、
いまだにライフラインも復旧しないという大惨事であります。

また官房長官も3人の官房副長官も地震発生当日の23日にはだれも官邸に姿を見せなかった。

地震発生後14時間以上たった24日8時37分に、官房長官が初めて官邸に入ったわけであります。
これは、総理と官房長官そして3人の官房副長官、なぜ直ちに官邸に入らなかったんでしょうか。

これは杉浦官房副長官かな、お願いします。

○杉浦内閣官房副長官 
お答えする前に、民主党の、このたびの地震、
打ち続く台風被害に対する御対応について敬意を表し、感謝申し上げたいと思います。

岡田党首を先頭にされまして月曜日には被災地を視察されまして、
党首初め皆さん、官邸にもお見えいただきました。

ほかの人たちが所用で私が対応させていただいたんですが、詳細な御報告を聞き、要望を伺い、
補正が必要ならばこの臨時国会で上げるからというお励ましもいただいたわけでございます。

党派を超えて対応しようという強いメッセージをいただきまして、感謝した次第でございます。
まずもって敬意を表し、感謝したいと思います。

お尋ねの点ですが、御批判があることは承知はしてますが私どもは適切であったと考えます。
というのは、順次御説明申し上げますが、第一に、地震が発生したのは夕方であります。
暗うございました。

しかも、六強前後の地震が3度にわたって1時間、最初は5時56分ですか、
3回目は7時ごろというふうに連続して発生したわけであります。
第一報は全員に、総理、官房長官、私どもに入りました。

そして、総理は直ちに、6時6分ですか、第一報を聞きまして、
防災担当村田大臣及び内閣危機管理監等に対しまして、
秘書官を通じまして、情報収集をしっかりしろ、対応に万全を期せという指示をしたわけです。

村田大臣は、それを受けまして、6時55分に官邸に入っております。

緊急参集チーム、これはコアチームは主要省庁、警察庁、防衛庁、国土交通省等の局長、局長級、
内閣の危機管理監、危機管理担当補佐官補等十数名でありますが、招集いたしまして、
このチームは六時半ごろ官邸に集結して、直ちに情報収集に入ったわけでございます。

総理が会場であいさつを終え出て車に乗られたのは緊急連絡用の装備が整ってますので、
中にいて携帯を使うよりもそこへ入った方がいいという判断で総理車へ戻られたわけであります。

それで、村田防災担当大臣を中心にして本格協議が始まったのは7時からでありますが、
その報告を受けまして、総理がまず情報先遣チームの派遣を指示したわけであります。
これは8時過ぎでございます。

直ちに政府職員が10名、自衛隊のヘリで新潟へ飛びまして県庁に入って情報収集をしたわけです。

その報告が11時前に官邸に入り村田大臣と緊急参集チームで検討し、総理に報告をいたしまして、
被害が多そうだ、大きそうだということで総理から政府調査団を派遣しろという指示をしました。

これは11時9分でございます。

翌朝7時50分、総理は非常災害対策本部の設置を指示し、村田大臣えお団長とする政府調査団が、
7時50分、新潟へ飛んだという経緯でございます。

官房長官、私どもも、第一報が入りました。
待機をいたしました。

村田大臣が先頭に立ってやっておられるという状況は伺っておりました。

非常に被害が大きい、甚大だというのを翌朝聞きまして、官房長官は8時40分ごろですか、
私どもはおくれましたが、官邸に入りまして、その後、官房長官を先頭にいたしまして、
政府・与党関係、それから内閣の調整等をやらせていただいたわけでございます。

そういった経過でございますので、夜中に起こったことですし、
状況の把握にちょっと時間がかかったということで、官邸に参集したのは、
総理は明くる日の夜の災害対策本部会議でありますが、
それには政府調査団で行った大臣、国土交通大臣、防災大臣も参加しましたが、
そこが初めてでありますが、対応としては決して不適切ではなかった、
適切であったというふうに思っておる次第でございます。

●小泉俊明 
お答えの中に官房長官は翌朝、被害が大きいというのを聞いたと言っていますね。
何言っているんですか。テレビ見ればわかるじゃないですか、夜のうちに。

また、官房副長官も似たようなことを言っていますけれども、
これは私は、明らかに危機意識が足りないと思いますよ。

危機に強いことが私はトップの最大の条件だと思っています。
危機においてこそ、その人物の本質が出るんですよ。
危機において逃げるような政治家は、総理も官房長官も失格だと思いますよ。
十分にそれを認識してください。
今の答えはおかしいですよ。

それでは、今答弁が大分長かったものですから時間がなくなってまいりましたので、
次に、自衛隊の国民の信頼確保と災害出動ということについてお尋ねいたします。
自衛隊の任務は、大きく言いますと三つであります。

まずは国土防衛、防衛出動。
二つ目が災害出動。
三つ目が今国際貢献ということになっています。

しかし実際には、日本は幸いなことに59年間、防衛出動、それはなかったわけでありますね。

ところが、国際貢献、これを見てみますと1992年、PKO協力法、
カンボジア、ルワンダ、ゴラン高原などに出ました。
99年には周辺事態法が制定されました。

また2001年、テロ特措法でインド洋での補給活動を今しております。
あと2003年、イラク特措法でイラク・サマワに出ているわけであります。
海外でこれだけ活動しているんですね。
先ほど防衛庁長官は報告の中で、国際的には高い評価を得ているというお話をされました。

しかし、日本の国民はこれだけ海外で自衛隊が活動しているのに
評価や信頼が私は高まっているとは思いません。

これはなぜかといいますと、国際貢献も確かに大切ではありますが、
その前に、国内での自国民への貢献をしないのは、

やはり国民がこれはおかしいと思っているからだと思うんですね。姿がなかなか見えない。

これから自衛隊が内外ともにもっと活躍していくためには、
私は国民の自衛隊に対する信頼を高めることが一番大切だと思っています。

そこで、自衛隊がより国民の信頼を得るために、私は国内における今回の災害のような災害出動が
極めて重要なポイントだと思っておりますが、防衛庁長官、いかがでしょうか。

○大野国務大臣 
全く同感でございます。
まず、国際的に高い評価を得ている、このことはもう事実でございますし、
特に今回、ことしの末までに防衛大綱、見直しをするわけでありますけれども、
その中でも、安全保障と防衛力に関する懇談会の報告書では、
国際活動というものを本来任務にまでレベルアップしたらどうか、
こういう助言、示唆もあります。

世界の平和は日本の平和だ、こういう認識が必要な時期に来ているのかもしれません。
これは今後検討していって、きちっとした格付、位置づけにしなきゃいけないと思います。

それから次に、今御指摘の、国内ではどうか。
縁の下の力持ちでしっかり頑張っているわけでありますけれども、
やはり私は、災害救助というのは、御存じのとおり主たる任務にはなっております。

主たる任務ではありますけれども必要に応じ、公共秩序の維持に当たるという位置づけです。

本来任務でありますけれども、防衛という主たる任務に比べて、
従たる任務という位置づけになっております。

これは、やはり災害というのは、地方公共団体とかあるいは消防庁とか、いろいろな関係省庁、
地方公共団体とお互いに連携、調整しながらやっていくものである。
我々は、自衛隊にできるものは何でもやっていこう、こういう気持ちでおります。

そのことは、法律ですと83条だと思いますけれどもその中に、主体的に動いていくところもある、
それから、近辺、近傍においては、いろいろなことが起これば直ちにやりなさい、
こういうふうに書いてありますので、大変ありがたいお言葉ではありますけれども、
そういう全体の調整の中で処理していくべきだと思っております。

●小泉俊明 
しかしこの前の台風22号、23号そしてまた今回の地震、ライフラインと道路が寸断され、
動けるのは現実には自衛隊しかないわけであります。

こういうときに自衛隊がその活動を、姿を示さなければ、
私は本当の意味で国民の信頼は高まらないと思っているわけであります。

その点につきまして、この前の舞鶴のバスの水没事故についてちょっとお伺いいたしますが、
20日の夕方、由良川で、御案内のように堤防決壊によってバスが水没しました。

60代から70代の方たちが一晩ずっとバスの屋根の上で、
なおかつ深夜にはへその上まで水が来たそうであります。

これは奇跡的に助かったんですが、報道によりますと、
一番最初に家族に連絡が入ったのは20日の午後5時45分だそうであります。

そして20日の午後9時4分に舞鶴市消防本部に連絡が入り20日午後9時25分、
舞鶴市から海上自衛隊に援助要請が出ました。

翌日の6時10分、ヘリが到着し、日の出とともに救助に着手、
全員救出されたのが翌日の21日午前8時48分であります。

なぜ自衛隊への通報があってから10時間以上もこれは放置されてしまったのか。
自衛隊の全能力をもってしても、本当に救助は不可能だったんでしょうか。

地元でいろいろな方と話しましたが国民のだれもがこれは疑問を持っているところであります。
防衛庁長官、この点についてはいかがでしょうか。

○大野国務大臣  
まず、自衛隊、もう少しプレゼンスの面で表へ立って頑張れ、
こういった点につきまして申し上げたいと思います。
今回の災害におきましても、単に東部だけじゃなくて東北からも、
それから中部方面からも応援態勢をしいていますし、全国的に待機姿勢をとっている。

それから、炊事とかおふろとか、そういう面でもきちっと対応していることは
御認識、御理解いただきたいと思います。

ただいまの件ですけれども、やや詳細に御説明しなければいけないのかなと思いますが、
10月20日22時15分、京都府知事からの要請を受け22時40分に海上自衛隊舞鶴警備隊の人員20名、
車両4両、救助艇2隻が現地へ向け出発、23時27分、現地に到着いたしております。
被災したバスまでの距離が、その時点で約2キロでございました。

救助艇による救助活動を開始しておりますけれども、
台風23号の影響によって濁流、1時間当たり約27キロメートルだそうでございますが、
この濁流のために救助艇がバスに接近できない、こういう事情がありました。

それから、救助のために迂回路を調査したが適当な迂回路が見当たらない、
こういうことで、救助艇による救助が困難な状況が続いていた、こういう状況でございます。

それからヘリコプターですけれども、ヘリコプターは救助の可能性をあわせて検討してます。
検討いたしましたが、台風23号の影響によって極めて強い風が吹いている。
最大風速約23メートルということでありました。
雨といった悪天候により、ヘリコプターの飛行及び被災者の安全を確保した上での
救助活動が困難な状態が続いていたということは御理解いただきたいと思います。

21日5時48分、天候が一時回復したことから、ヘリコプターを2機離陸させております。
そこで、六時十二分から救助を開始するということになりました。

水流がやや落ちついたことから、6時30分、救助艇による救助活動を開始し、
乗客の救助を行ったところでございます。

●小泉俊明 
これは、確かに水流は強かったと思います。
しかし、60代、78歳ですよ、最高齢の方は。
あのバスの上で、つかむものもなくいられたわけでしょう、37名が。

本当に自衛隊の持っている全装備、全能力を発揮すれば、私は十分救助ができたと思います。
またヘリコプターとおっしゃっていますが、その風速で敵が来た時はヘリは飛ばないんですか。

やはり私は、これからは災害救助というものも大きな一つの自衛隊のプレゼンスでありますので、
夜間訓練も含めて、救助訓練も十分実行していただくことをお願いいたします。

また最後に時間がありませんのでお願いを申し上げますが実は、新潟で食料もなく、毛布もなく、
非常に飢えと寒さに苦しんでいる方が2日、3日たってもいるわけであります。

このときに、各地方自治体は、実は電話をかけて小千谷市の市長とかに聞いているんです。
何が欲しいですか、水と食料と毛布くれと。

それで、みんな積み込んで行こうと思ったんですが、
道路が寸断されておりますし、行けないわけであります。

ですから、一番いいのは、陸上自衛隊とか航空自衛隊の基地に地方自治体の救援物資を集めて
それを搬送していくということが、それで数十機の大型ヘリコプターを飛ばせばこういった
事態はないと思うのでこの点、防衛庁長官、御協力いただけることをお答えいただけますか。

○大野国務大臣  
食料とかおふろ、それから温かい食事をお届けしたいということで
炊事車を配備しておりますけれども、物資につきまして申し上げます。

物資をどういうふうに配っていくか、
これは大変地方公共団体と相談していかなきゃいけない。

むしろ地方公共団体で、ここへ持っていってくれ、
あっちへ持っていってくれ、こういう話になっております。

そういう情報連絡を密にしてやったつもりでございますけれども、なお反省点があれば、
次回に備えて最終的に検討させていただきたい、このように思います。

●小泉俊明 
終わります。

★『自殺者・自己破産の急増』と『貧富の差の拡大』を招いた小泉改革を斬る!!

予算委員会議事録平成16年10月19日

○甘利委員長  
次に、小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。

まず、質問に先立ち、先ほど法務大臣の御意見を後ろで聞かせていただいておりましたが、
法務省は、死刑の執行までする大変重要な官庁であります。
はっきり申し上げてその役職を法務大臣ができるのかなということに本当に疑問を感じました。

また、小泉総理大臣の任命責任は重いというのも冒頭申し上げて、
質問に入らせていただきたいと思います。

まず、通告に従い、景気の現状についてお伺いいたします。

我が国は、毎年食糧を約7兆2000億円、そしてエネルギーを7兆6000億円以上輸入しなければ
国民生活が成り立たない国であります。

戦争放棄によって軍備を放棄し、そしてまた資源の乏しい日本におきましては、
何よりも国力の源泉は経済力、これだけしかないわけであります。

ですから景気、経済という問題は私たち日本の国にとって最も重要な問題だと思っております。

きのうも、この予算委員会におきまして、小泉総理大臣や竹中大臣の景気の現状等に
ついての発言を聞いておりましたが、どうもやはり現状認識がずれている。

当選以来景気、経済を中心する大蔵財務金融委員会、そしてこの予算委員会25回質問しました。

その中でわかりましたことは大臣たちの現状認識のずれ、認識が狂っているところに
日本の国が長期的な低迷から立ち直ることができない原因があるということでありました。

現状認識が狂っているため、当然、原因分析も狂います。
そこから出てくる対策も狂います。

禅の教えではありませんが、激動期における最も大切なものは、
私は、ありのままの現実をしっかりと見据えるということだと思います。

この思いから、今お手元に資料をまずお配りさせていただいておりますが、
番号を振っておりませんけれども、このコピー、私が月刊現代8月号に書いた論文であります。

中身はといいますと小泉総理の今までの3年間を詳細なデータを使って検証した論文であります。
ぜひとも後でまた大臣たちもお読みいただきたいと思います。

資料を参考に今の日本の現状を、もう一度この予算委員会でも確認をしておきたいと思います。
まず小泉総理、昨日も景気は堅調に回復している、竹中さんも似たようなことを言っていました。

それでは日本の政治が非常にうまくいっているということをおっしゃっているわけでありますが、
この日本で今、一体何人の人が自殺に追い込まれているんでしょうか。

これは大臣の口から、もう一度確認のためにお聞きしたいと思います。
官房長官、お願いできますでしょうか。
昨年の自殺者数をお願いいたします。

○細田国務大臣 
警察庁の統計によりますと、
平成15年中の自殺者の総数は3万4427人であります。

●小泉俊明 
私は、政治の最も基本的な責務は国民の命を守ることだと思っています。
ですから、今まで25回、14人の、総理を含め大臣、いろいろな方に質問しました。
必ずこの質問をしています。
しかし、質問通告なしに答えられた大臣というのは一人も実はいないんです。

今、質問通告しておきましたのでお答えいただきましたが、平成15年、3万4427人、
これは統計をとり始めた昭和53年から最悪の数字になりました。
そして、ついに日本で初めて6年連続3万人を超えたわけであります。

そして、この自殺者は交通事故の死亡者の何と4.5倍、1日90人、
先ほどの南野法務大臣とのやりとりの1時間の間に4人死んでいるんですね。

また精神科医などの専門家によりますと統計に載らない自殺の実数、大体これは3倍あります。
暗数がありますので、毎年10万人自殺していると言われています。
また、自殺未遂者は30万人とも言われているわけであります。

御案内のように、これは中高年の自殺が、特に男性の自殺もかなり数があるわけでありますが、
先日、私の知り合いの方の御主人が亡くなりました。何ででしょうか。

それは、リストラをされ、住宅ローンを払うことができなくなった、
何とかして奥さんと子供たちに家だけは残してあげたい、

生命保険で住宅ローンを支払うために自殺をしたわけであります。

そういった方は一人や二人じゃありません。

それでは、細田官房長官と竹中大臣にお聞きいたしますが、
どうして日本ではこんなに自殺者が多いんでしょうか。
どう思われますか。

○細田国務大臣 
自殺者の原因につきましては警察庁等、多くの方が遺書を残されておられるということから、
原因をある程度推察しておるわけでございます。

自殺の主な原因といたしましては、健康問題が一番多く44.8%でございますが……
(小泉(俊)委員「37.6でしょう」と呼ぶ)
いや、これは平成15年なんでございますが。

経済の問題であることがはっきりしております方が25.8%、家庭の問題が8.5%が挙げられます。
不詳の方もおられますし、分類にもいろいろあると思いますが概略そのようなことでございます。
近年、さまざまな経済上の問題によりましてふえていることは事実だと思っております。

○竹中国務大臣 
今、官房長官から御説明がありましたように、私も同じ認識を持っております。
言うまでもなく、自分で自分の命を絶つというのは本当に痛ましいことでございます。
その中のかなりの要因として経済的要因があるということも認識をしております。

この委員会でも御議論をいただきました包括根保証の問題、そういう法的な制度の問題、
再挑戦できるような仕組みをつくっていく、そういった仕組みををさらに強化する、
そういうことが構造改革の中でも大変重要になっているというふうに認識をしております。

●小泉俊明 
今、官房長官もお答えいただきましたが、統計上出ているだけでも自殺者の25%、
8900人が経済問題、過去最高になってまいりました。

また、30代、40代の働き盛りの自殺者が急増しているというのも15年の特徴であります。
しかし、この背景となっている日本の現状をしっかりとやはり見ることが必要だと思います。

そこで、小泉政権発足してからのいろいろな数字を少し述べさせていただきます、企業倒産。
小泉政権3年4カ月間、これは8月までのデータですが3年4カ月間で倒産が57,666社を突破しました。
倒産による直接の失業者だけでも、これは55万人を超えると言われています。
家族を含めると、150万人の人がこの倒産による失業で深刻な影響を受けているわけであります。

失業は、きのう総理が答えておりました。

最近少し減ってきたとは言っているんですが、
依然300万人をはるかに超えているわけでありますね。

個人破産。

2003年度、史上最多の24万件を突破し、小泉総理の3年4カ月間、8月までで71万5408件。
あと実際の収入ですね、実収入、可処分所得、消費支出は6年連続で減少をしています。
また、貯蓄のない家庭が、ゼロの方が全体の2割になってきています。

そして所得再分配調査、所得の高い方から4分の1世帯が全体の所得4分の3を占めるようになった。
これは、貧富の差が本当にますます拡大をしてきています。
総理も、努力をすれば報われる社会を実現するということを何度もおっしゃっています。

しかし、現実には個人の努力では超えられないほどの経済環境激変によって、
将来に対する希望を失ってしまったんですね。

人間は、将来とか未来に夢と希望があれば生きていけるんですよ。
ただ、これを失ってしまったことが、私はやはりこの自殺者が急増している。
それも統計が始まって以来最高の自殺者をもたらした大きな要因になっていると思います。

一言で言いますと、どうも小泉改革は、強きを助け弱きをくじくという、
私は、この政治の失敗が大きな、この自殺者の急増している、
なおかつ6年連続の自殺者の原因になっていると思うわけであります。

小泉さんの3年だけでも軽く9万人を突破しました、自殺者が。
この惨たんたる現状に対して、やはり私は、この小泉内閣を支えてきた大臣の皆さん、
これは責任があると思うんですが責任を本当に感じませんか、竹中大臣、そして細田官房長官。

○細田国務大臣 
個々の方、竹中さんと私が100%見解が一致するかどうかわかりません。
しかし、平成に入りまして、大変なバブルの崩壊がありまして、例えばこのバブルの
崩壊前の株価のピークとそれから株価のボトムは100対20、5分の1になりました。

そして地価は、大都市圏の地価がやはり100対20であります。
今でもなお100対20。

その2割に減るということが金融機関のあらゆる信用に影響を与えたのは御存じのとおりですし、
デフレによりまして需要が減ってくる、GDPも初めてのマイナスを示す等々本当に苦難の道を
たどってきたと思うわけですが、その間、大きな公共事業等でこれをしのぐ場面もありましたが、
いよいよそれも借金がふえてきた今、小泉改革のもとでは、やはりそのボトムから脱却をして、
しかも金融的にも再生をしつつあって、今非常にいい方向に向かっておる。

だから、あらゆる意味で非常に苦難の道をたどったこと、企業がリストラをしたこと、
すべて事実ですが、そのバブル崩壊ということには我々政府は責任を負うと思いますが、
今の小泉内閣は、懸命にそれを回復する努力は実現を一歩一歩しておると考えております。

○竹中国務大臣 
内閣は連帯して責任を負っておりますから、私もその一人として大変重い責務がある、
大変重要な仕事を任されているというふうに思っております。

今委員御指摘になった点は、倒産、失業、破産等々、基本的には経済が停滞しているという点と、
それと、その中で格差が拡大している、その停滞、それと格差に言及されて、
それが自殺等々の基本的な背景であるという御指摘であったかと思います。

経済停滞に関しては、今官房長官がお話しになりましたように、
ようやくにしてそれを今反転できるような状況になってきている。

実質GDPはようやく増加の方向に今向かっておりますし、失業も90年代を通して
ずっとふえてきたわけですけれども、失業率は高まってきたわけですが、
小泉内閣において、初めて失業率を下げるという方向が出てきた。

やはりこの努力をぜひ続けたいと思っております。

格差そのものについては、やはりこれまた重要な問題であります。
実は、世界を見渡すと、南北間の格差が広がり、アメリカや中国でも国内の格差が広がり、
そうした世界的な格差の拡大の中に日本も置かれている。

であるからこそ、地域の再生、中小企業の再生、雇用の安定等々、
新しい構造改革が求められるということだと思っております。

自殺の問題ということに関しては、基本的には債務の急増というのが非常に大きい。
経済の中でも失業、倒産よりは債務が大きいと認識をしておりますが、これに関しては、

国会の御協力も得て、例のやみ金対策等々もとられておりますので、
そうした努力をぜひ続けたいと思っております。

●小泉俊明 
私が冒頭申し上げましたように、現実をありのまま直視してください。
小泉内閣になって3年間、着実に自殺はふえているんです。
そして、小泉さんが政治をやられて2年、去年ですよ、やったばかりじゃないですよ、
やってきて、統計をとって以来最高の自殺者になったんです。
それに対しては責任があると私は思いますよ。

特に、ベトナム戦争で死んだ方というのは10年で7万人と言われています。
今のイラク戦争で亡くなった方が一万人と言われています。

しかし皆さんが政権を担当しているこの国では1年間に、
表に出る数字だけでも去年3万4千人、実数は10万人も死んでいます。

戦争以上の死亡者、死んだ人が出ていて、責任がないという認識はおかしいと私は思いますよ。
強きを助け弱きをくじくという小泉政治の何らかの要因によってこれだけの自殺者がふえている、
皆さん全員に責任があるということを明確に私は言っておきたいと思います。

そしてまた、これだけ、過去最高を記録した自殺者です。
私は、これも今のような一般論で逃げてはいけないと思います。
やはりこれは構造的な要因からいろいろな問題があります。

私はやはり各省庁が横断的にこの自殺者を減らすための対策を立ち上げるべきだと思うんですが、
全省庁を統括して横断的にできるのは官房長官だと思うんですが、官房長官、いかがでしょうか。

○細田国務大臣 
自殺死亡者の増大傾向は非常に憂慮すべき事態と考えております。

心の健康という問題もあるし、職域、地域におけるメンタルヘルスの相談体制とかあるいは、
自殺予防に対する正しい知識の普及啓発とか、学校での命を大切にする教育等も大事ですが、
すぐに効果の見えるような対策があるかといえば、地道に取り組んでいかなければなりません。

しかしながらおっしゃるように、大変大切な問題でありまた先ほどのことで申し上げましたが、
バブルが崩壊して、我慢に我慢をしていろいろな、借金を返したり、苦難の中で、
とうとう最後行き詰まって亡くなられるということで、最近ふえておられる。

したがって、長い間のバブル崩壊の結果が出てきておるんだと思いますけれども、
何とかして政府もさまざまな努力を今後ともしていきたいと思いますが、
一方で、経済の問題については、しっかりとした雇用対策、
そして経済の発展を実現しなければならないと思っております。

●小泉俊明 
何度も言います。
政治の根本は国民の命を守ることであります。
これができない政治はもう政治じゃないんですよ、国家じゃないんですよ。
ですから、官房長官、ちゃんとこれは明確に対策をとっていただくことをまずお願いします。

次、郵政民営化の問題についてお尋ねいたします。

世論調査によればテレビを見ても、郵政民営化に対する国民の関心は2.3%しかないですよね。
しかし、小泉総理はこれを国政の最重要課題としています。
そして、今度の新内閣は郵政民営化実現内閣と言っているわけであります。
そこでお尋ねしますが、これは麻生総務大臣と島村農水大臣にお尋ねします。

政治家としてお尋ねいたしますが、郵政民営化が、今のこの日本の現状において、
国政の最重要で最優先に取り組まなければならない課題だと本当に思われていますか。

お二人の大臣にお尋ねいたします。

○麻生国務大臣 
最優先課題の一つであるとは思います。

ほかにも年金等いろいろございますのでこれがと言われるとちょっと言いようがないんですが、
最優先の一つだとは思っております。

○島村国務大臣 
総務大臣と同じでして、やはりいろいろなこれから改革をしなきゃならない、
一切のタブーを設けずに前向きに検討することが改革、こう考えています。

●小泉俊明 
私は冒頭に申し上げました、日本がよくならない本当の理由は大臣たちがずれているんですよ。
郵政民営化国民的関心が3%ぐらいしかないということは、先にやることがあるんじゃないの、
優先順位の高いものがあるんじゃないのと言っているんですよ。

諸先輩方は当然御存じだと思いますが、太公望の書いた兵書「三略」があります。

あの中で、数千年前に書かれた文章の中にも、
政治の要諦は「衆心を察して百務を施す」と言っているんですよ。

国民の望むこと、国民の一番不安に思っていることを解消するのが政治だと言っているんです。
これは数千年前から言われていますよ。

私は、最優先に取り組むべきは、今、麻生大臣はほかのことを言われましたが、
国民のやはり八割が関心を持っている年金と景気の問題だと思います。

イギリスの政治学者デビット・イーストンが言っていますが、政治は希少資源の権威的配分です。
平たく言えば、政策に優先順位をつけるのが政治なんですよ。

ですから、まさにいろいろな山積する問題の中で
どれが最優先なのかというのを選択するのが大臣たちの役目じゃないですか。

たとえ総理大臣であろうと、間違っているんだったら正々堂々と、国民の負託を受けている、
命を預かっている大臣ですから、はっきり物を言わなければいけないと思いますよ、それは。

次の質問に行きますが、それでは、観点を変えて質問します。

この郵政民営化で一番問題なのは、郵政民営化の真の目的が一体どこにあるのかそして
これを実行した場合に本当に日本国民の利益になるのかこれに疑問があるわけであります。

ここに今、非常に話題の「拒否できない日本」という関岡英之さんが書いた本があります。
非常におもしろい内容の本でありまして毎年10月アメリカ政府から米国企業の日本市場への
参入を拡大するため、日本政府に対し年次改革要望書という文書が提出されこの要望書に沿って
審議会に諮問され答申書が作られ法改正が行われるということをかなり具体例に書いてあります。

そこで、この中に出てきます年次改革要望書、これはアメリカから来る文書でありますが、
添付資料の資料1にこの年次改革要望、どの程度これがちゃんとされているかというのを
確認する文書がちゃんとここに出ています。

ことしの6月8日に、日米間の規制改革及び競争政策イニシアティブに関する
日米両国首脳への第三回報告書というものであります。

それがこの資料3であります。
これはどこからとったものじゃないですよ。
在日米国大使館のホームページで公開されている公式文書であります。

そこで、この規制改革イニシアティブの第3回報告書、
この文書というのは、麻生総務大臣、竹中大臣、当然これは御存じですよね。

○麻生国務大臣 
ファクトシートのことだと思いますが。

○竹中国務大臣 
存じ上げております。

●小泉俊明 
ちょっとこの資料の一ページ目、傍線を引いてあります。

規制改革イニシアティブはブッシュ大統領と小泉首相により2001年6月にキャンプデービッドで、
「成長のための日米経済パートナーシップ」の重要な要素として立ち上げられた。

その中で、二段目であります。
これらの措置は、米国企業に対して日本市場を開放するものである。

また、下の線になりますが、
「規制改革イニシアティブは、規制上の障壁を削減し、政府慣行の簡素化を図ることにより、
米国企業の日本市場へのアクセス拡大のための重要なメカニズムとしての役割を持つ。」

7ページ目をごらんください。
7ページ目も、透明性その他政府慣行、傍線を読みます。

「日本における日本郵政公社その他の公団・公社の民営化計画は、」下に飛びますよ、
外国企業が同一条件の下で競争し国内の日本企業が従来から享受してきた特典を削減することに
つながるような改革をさらに進める必要がある。

きのう竹中大臣は郵政民営化の質問に対し、透明性を図るということもそれに出ていますね。
そして、どういう透明性かといいますと、「日本郵政公社民営化プロセスに対して米国企業が
意見を述べる新たな意味のある機会を与えることに同意する。」と書いてあるわけですね。

実は、この文書だけじゃなくて規制改革要望書とかUSTRの文書とか、
過去、とれるだけの文書をとって全部読んでみました。

どうも、この文書を読んでみますと、郵政民営化というのも、米国企業の市場参入を容易にして、
なおかつ郵貯、簡保の巨額資金が結局米国に流れるための改革で終わってしまうのではないか、

そういう危惧を私は抱かざるを得なかったのですが、この点につきましては、
麻生総務大臣、竹中大臣、いかがでしょうか。

    〔委員長退席、茂木委員長代理着席〕

○麻生国務大臣 
これは、小泉先生、見解の物すごく分かれるところだと思いますね。
ちょっと世代が少し違うかもしれませんが1970年にビッグスリーが乗り込んでくるといって、
GM、フォード、クライスラーという三つの会社が乗り込んできて日本の会社は皆つぶれると
言われましたけれども、事実は全然違ったという事実があります。

同じく71年、ドルショックと言われていきなり固定相場から自由相場に移ったときに、
360円だったものが一挙に下がって、85年のプラザ合意で120円まで一挙に行って、
その後94年の4月にはたしか80円まで、終わり値80円ちょうどまで行ったんだと思いますが、
簡単に言えば三・五分の一にドルは暴落したんですよ。

結果として1ドルが昔360円、3.5倍すれば1,060円とか70円とかなったということと同じ意味なんだ
と思いますが、そういう時代になったのは、僕はひとえに競争がさせたわざだと思っております。

したがって、国民は、過保護、護送船団でしたかね、いろんな表現がございましたが、
そういったものに基づいていた時代と違って少なくとも製造業は、85年以降は1ドル120円で
やらないかということになって、猛烈な勢いで企業の構造改革をやってのけた結果、
日本という国は、非常に大きく国際競争力を製造業は得た。

しかし、その間、いわゆる金融業はどうであったかといえば、そうではなかったという事実が
結果、その後非常に厳しいことになったという、歴史を見るとそういうことになりますので、
前川レポート等々昔からいろいろこの種の話があることは事実で、よく知っておりますが、
私どももそれは知らないわけではないですが、それにこたえ、そういう条件下にもかかわらず、
結果として日本という経済力は強くなったというのも事実として思わないかぬところですので、
これらを踏まえて、私どもはこういう意図が向こうにあることは百も二百も知った上で、
日本の国益に沿って行動していかねばならぬと思っております。

○竹中国務大臣 
郵政の民営化というのは、まさに民間でできることは民間でやろう、
それが国民のためになるし国全体のためになる、そういう思いでやっているわけでございます。

アメリカのためにやるなどと考えたこともありませんし、
そういう見方もあるのかというふうに少し驚いております。

いずれにしても、このイコールフッティング、
民間とのイコールフッティング、これはやっぱり重要でしょう。

それと規制改革、重要でしょう。民間でできることは民間でというのは重要でしょう。
これは、アメリカのみならず、国内の専門家も長い間言ってきたことでございますし、我々は、
あくまで国益のために、そして国民のためになる、それを競争を通して実現するんだ、
そういう考え方のもとに、しっかりとした国民のためになる郵政民営化を実現したいと思います。

●小泉俊明 
実は、建築基準法の改正、時価会計、減損会計という会計制度の導入、ペイオフ、
社外取締役など商法の大改正、独禁法の強化と今の改正も出ていますが実は、要望書を読むと、
アメリカを読んだ方が早いんですよ、内容とかが先にわかるような状態になっております。

ですから、これは私は、麻生大臣、入ってくるのがいけないというんじゃないんですよ。
それはいいんです、それで。

ただし、こういったものは国民とか国会議員にも公開をきちっとして、これをわかった上で、
お互いに国益を考えながら法律をつくったり話を進めていかなければならないと私は思います。

これは実は、アメリカのこの文書が3年もたちますと日本の省庁にリンクを張られるんですよ。
3年後ぐらいですよ。

直ちにリンクを張って、そうすれば国民がだれでも、アメリカ大使館のホームページは
なかなか見ないんですよ、英語だと思っていますから。実は日本語で全部あるんです。

ところが3年後、外務省にリンクが張られ、クリックするとアメリカの方が見やすいんです。

わざと見づらく変な仕組みにしているわけですよ。
これは、読んでほしくないという意図がどうしても見え見えになります。
そうではなくて、いいんです、正々堂々とやれば。

お互いに、アメリカはアメリカの国益を思い、日本は日本の国益を思い、
そしてお互いに切磋琢磨してよくなっていくのが一番いい話でありますよ。

ただし、全部秘密にして、そういうのを隠ぺいしたまま、法案を出してきたり、
そういうのはちょっとおかしいということを私は申し上げているんですよ。

時間がありませんから先に進みますが、ぜひともこういった文書は、実は、
この文書は全省庁横断的に全部やってあるわけですよ。

ですから、直ちに省庁のホームページにアップ・ツー・デートの新しい文書を
必ずリンクするように大臣方にお願いいたしたいと思います。

ちょっと時間がありませんので、先に進みます。

次に、三位一体改革についてであります。

今、国がこの三位一体改革によって交付金を減らし、税源移譲、財源移譲がまだないわけですね。
収入が確定できないために日本全国の市町村長が来年度の予算が立てられない事態になってます。

ところで、9月二24日、谷垣大臣の財務省の発表によりますと、
2004年6月末における国の借金の総額は729兆2281億円と発表されました。

これは、地方の負債の200兆は載っていません。
国だけの、国債と政府短期証券と、特会からの借り入れ等の総額がこれだけあるわけですね。

そしてまた、ことしの税収というのは41兆7470億円。
これは前も質問していますが、18年前の86年と同じくらいの税収しか今ないんですよね。

そこでお伺いしますが、これは本当に、今の三位一体改革を推し進めていって、
地方に財源移譲といって、こんな真っ赤っ赤の国の状態で、財源移譲できるんでしょうか。

もう一つ、できるとしたら、いつ、幾らやるかをちょっとお願いします。

谷垣国務大臣 
平成16年度予算で見ますと公債依存率が44.6%、それから税収と債務残高の比率で見ますと、
たしか17.2倍ということで、非常に悪い財政状態でございます。

こういう中で税源移譲をやろうとすれば、国庫をお預かりする私としては、
やはりむだなものは省いて、やめるものはやめる。

そういう中で、本当に地方にやっていただくものは何なんだという精査、スリム化をしないと、
この話はまずできないということを私は強く思っております。

したがって今後どうやるのかということになりますと骨太にありますように3兆円をめどにやる。
そうして平成17年度、18年度までに所得税を地方住民税に移行するという形でやるというふうに
書いてございますが、現在の段階は、どの補助金をどのぐらいカットするかあるいは
スリム化するかというような話がついておりませんので3兆円という大きな目標はございます
けれども、今の段階ではそれ以上細かに申し上げるわけにはまいりませんので、
これから秋11月に大きな工程表をつくる作業を、汗かきたいと思っております。

○麻生国務大臣 
小泉先生よく御存じのとおり財政収支は中立ですので、税源を移譲した分だけは補助金は
カットになりますので、その点だけでおかしいというようなことではございません。

今の点は、12月の予算に合わせまして過日、閣議決定に基づいて地方六団体にどのものが
要る、要らないを出していただいておりますので、それに基づいて
この10月末から11月にかけてきちんとまとめたいと思っております。

●小泉俊明 
三位一体改革を見ていますと今おっしゃいましたが量的な分配権限を変えているだけなんですよ。

国家の財政国債だけで719兆、先ほど6月に発表された729兆の国の借金、
これほど膨大な借金がたまったら、量的な解決では解決にならないと思っています。
質的転換をしない限り、国家財政とか未来をうまくやっていくということは難しいと思います。

そこで、何が言いたいかといいますと日本全国の議員と公務員の国も
地方も入れた総人件費というのは37兆なんですよ。

これはどこが幾ら使っているかを見ますと、国が10兆円、3200の市町村が11兆円です。
47都道府県が16兆も使っているんです。
なおかつ交付金の半分も県が使っておりますので、非常に率は県が突出しているんですね。

やはり廃藩置県これが起きてから1871年明治4年、このとき以来これほどの時期がたっています。

私は、国家構造を大きく転換するぐらいの、例えば国と市町村を直轄にするような二段階を
廃止するような質的構造を転換しない限りなかなか、これほど大きくなった財政の破綻状況を、
単なる地方に割り振りをやれとかそういうのではとてもできないと思っています。

まあ、これは私たちが政権をとったときにはやらせていただくかもわかりませんので、
ひとつ参考になればと思います。

あと、時間がありませんので、ちょっと急ぎますが、もう一つ。
実は今、三位一体によって合併が物すごい勢いで起きています。

これは何でこんなに急いでいるかといいますと3月31日、来年までに合併調印をすれば
合併特例債を発行できるから、これが馬の鼻先にぶら下げたニンジンとなって、
今必死にやっているわけですよ。

そこで、端的に数字だけ、総務大臣、お尋ねします。
要するに、合併特例債の要件を満たす全国の合併予定自治体の数と、
その全国の合併によって発行予定されている合併特例債の総額は幾らになりますでしょうか。

○麻生国務大臣 
公共団体がいわゆる準備をしているのがくっついたり離れたりしていますのでそっちの方の数字は
ちょっと何とも申し上げられない、約1500、1600と思っていただければと存じます。

どれくらい合併特例債が出るかということは御党の方に前に質問されたことがあるんですが、
そのときに比べて、かなり合併は進んだと思っております。

少なくとも私が大臣になりましてから、約3100が2700切るぐらいのところまで来ておりますので、
結構進んでおりますので7、8兆と申し上げましたけれども、今の感じでいきますと、
1年たって、今9兆から10兆ぐらいの総額に、10年間ですよ、1年間の話じゃございません、
10年間で9兆円から10兆円ぐらいになると思っております。

これは、何回も申し上げますけれども、前提条件がありますので、その点だけはお忘れなく。

●小泉俊明 
そこで、財務大臣にお尋ねいたします。
先ほどから、私はやはり、国家が破綻、財政上から大変な問題になってきていますね。
合併特例債をもらえると思って合併して、本当にこれは7割国がいろいろな形で面倒見てくれると
いうことになっていると思うんですが、これは、財務大臣、ちゃんと財源的な裏づけを、
責任持って、間違いなくこれは7割出すということをおっしゃっていただけますか。

谷垣国務大臣 
これはむしろ麻生大臣が御答弁になるべきことかもしれませんが、地方財政計画をつくりまして
歳出と歳入のギャップを地方交付税で補てんするという仕組みになっておりますから、
今おっしゃったその地方債の元利償還費等についても、マクロでいえばみんなその中に
計上されているという姿になっておりまして、そのことについては基準財政需要というような形で
総務省において手当てをされると思います。
 
ただ、私どもの観点からいうと、これは三位一体の問題でもございますけれども、
こういう財政状況の中で、今の合併特例債の問題とすぐリンクするわけではありませんけれども、
やはり地方財政計画のスリム化ということも必要ではないかと考えております。

●小泉俊明
実は、合併特例債が何に使われるかというのを
コンサルタントとか地方自治体でいろいろやっています。

これを現実に見られたことありますか。

見ると、ほとんどまたかつてのように、多いのが小中学校が耐震構造になるとか、
結局、非常に旧公共事業でやっていたようなことに近いことが行われつつあるんですよ。

形を変えた、またかつてと全く同じことが地方で起きるという危険性もありますので、
それはありますが、ただし、みんな七割来ると思ってやっているものですから、
ぜひともその辺は総務大臣も財務大臣も責任を持って十年後だから知らないとか言わないように、
ひとつよろしくお願いをいたします。

時間が迫ってきましたので、島村大臣にお尋ねをいたします。

これは、きのう、実は島村大臣とこちらの委員のやりとりを聞いて僕はびっくりしたんですが、
全然今、日本全国で農家の方たちが一番心配になっていることを、
質問されている方も大臣も何もしゃべっていないんですね。

そこで私は一つお尋ねをいたしますが、これは何かといいますと、
農村が壊滅するかどうかというところまで今実は来ています。

それは、米価が一俵去年は2万2千円だったのが、
ことしは一俵1万1千円、半分になっちゃったんですね。

このため、小農家じゃないですよ、10町歩、20町歩、30歩も耕作面積を持つ農家まで、
減反農地までかかる一反約一万五千円くらいの耕地整理の負担金、これも払えないんですよ。

あと、コンバイン等、大体一農家2000万円の借り入れが農協からあるんです。
この返済も米価の急落によって支払えなくなっています。

そして、データは出しておりませんが、先ほど出した自殺のデータ等をよく見ますと、
今農村の自殺者がかなりふえているんです。

去年も600人ぐらいいるはずですけれども、これは、このままいくと、日本の米農家というのは
大農家ですら廃業せざるを得ないんじゃないかということを大農家の経営者から私はここ頻繁に
話を聞いているわけでありますが、この米価について一体どうなさるつもりなのか。

そしてまた、政府の米政策ですね。
食糧の自給、時間がないですから質問できませんが、食糧の自給率に一番影響するんですよ。
日本の食糧自給率はたった23%です。世界191カ国、下から6番目、
ジャマイカ、パプアニューギニア、イスラエル、リビア、アルジェリア、日本ですよ。

それで、この天候異変で世界じゅうの生産国が減少しています。
オーストラリアは、2002年55%も減少したわけであります。

そういった中で、なおかつ人口爆発の中で、やはり日本にとって米というもの、
実は一番耕作に適した、気候に適したものなんですね。

ですから、食糧危機、来るべき食糧危機にも備えながら、やはりこの米価、
米のですね、どうするのかということをお尋ねいたします。

○島村国務大臣 
お答えいたします。まず米価ですが、平成16年産米の価格につきまして
コメ価格センターの9月28日の入札結果、60キロ当たり1万6285円でありまして、
昨年不作により大きく高騰した同時期に比べて6,525円下回っております。

ただこれはその前年ほぼ平年作であった14年産の同時期に比べますと109円上回っているわけで、
去年のような特異な例に合わせれば大きく下落している、このことをまず申し上げておきたい。

それから、自給率につきましてですがこれは穀物自給率にて27%であります。

これは要するに、確かに自給率を大きく高めませんと、
いざというときには経済合理性だけではとてもやっていけません。

そういう意味で私は国際環境について少しくいろいろな会議でよく承知していますから、
これから国内の農業を守るために、その立場に立って最善を尽くしていきたいそう考えています。

〔茂木委員長代理退席、委員長着席〕

●小泉俊明 
最後にお話しさせていただきますが、日本の農政というのは、米価2万円を基準に今までの
耕地整理の負担金とかそういうものの仕組みができているんですよ。

これを下ったら農家はもたないんです実は。
大臣、東京ですから私はちょっと認識が甘いと思いますね。

それで、一つ、もう答弁要らないですから、時間がありません、提案だけします。

耕地整理の負担金の返済の期限を延長するようなシステム、
また農協からの借入金の期限を延長するようなこともご検討いただければと思います。

また、絶対的にやるべきことは、米の絶対的消費量をふやすことなんです。
これをやらない限り、日本の自給率は上がりませんからね。

それで、私は、幼稚園、小学校、中学校、高校すべての教育や、テレビ等全メディアを通じて、
政府を挙げて徹底的な米食キャンペーンを本当にやらなければいけない時代がきたと思います。

また、公務員が私たちも入れて全国で439万人もいるんですよ。
こういう人たちは米を食べさせるべきです。

また、牛とか豚とか鶏などの家畜の飼料への米の積極的推進等、ぜひとも米の消費量、
絶対的消費量を上げていくことに全力で取り組んでいただくことをお願いし、質問を終わります。

○甘利委員長 
これにて小泉君の質疑は終了いたしました。

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プロフィール


小泉としあき
前衆議院議員
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