国会質問&議事録

★『小泉俊明』VS『小泉純一郎』直接対決が実現!! 《衆議院予算委員会(2月13日)議事録その①》

《衆予算委員会平成16年2月13日》

●小泉俊明
民主党の小泉俊明でございます。
自民党の小泉総理に質問させていただきたいと思います。
まず、日本の置かれた時代認識と政治家の重要性についてということであります。

ことし、日露戦争からちょうど100年目という節目の年に当たりますが、
日本は、19世紀の欧米列強によります植民地政策に対抗するため、
1868年から、明治維新によりアジアでいち早く中央集権化と富国強兵政策を推し進め、
日清戦争、日露戦争に勝利をし、独立を維持してまいりました。

その後、太平洋戦争に突入をし、敗れはいたしましたが、米ソ冷戦構造のもとにおきまして、
軽武装の経済大国として奇跡と言われる経済成長をなし遂げました。

GDPで約500兆円、世界経済の15%を占める堂々たる世界第二の経済大国になったわけです。
しかし今、この日本の成長と発展を支えてきた基礎的な条件が大きく崩れてきているわけです。

これは対外的には米ソ冷戦の終了によるグローバリズムの進展、近隣アジア諸国の急激な発展、
特に、経済的にも軍事的にも大国でありますお隣中国の急激な発展、台頭によりまして、
日本の企業や雇用が今大きな影響を受けてまいりました。

また、国内に目を転じますと、やはり日本の経済成長を支えてまいりました、
その基盤であります世界191カ国の中で第9位という、1億2750万人を誇る人口でありますが、
この世界九位の人口が、急激に、少子化によってまたどんどん高齢化をしてきた。

また、この経済的な繁栄の中で、今、日本の経済の源泉でありました勤勉さが失われ、
教育力も低下をするとともに、犯罪もかつてないほどふえてまいりました。

明治維新以来136年が経過するわけでありますが、今、我が国は、このまま成長を続けられるのか、
それともこのまま衰退をしてしまうのかという、まさに大きな分岐点、
岐路に立っているというのが日本の現実であると思います。

しかし、こういったときこそリーダーシップを発揮しなければならない政治や行政機構が
制度疲労を起こし、この変化に対応できずにあえいでいるというのが
今の日本の実態であると思うわけであります。

変化に対応できる能力こそ国力だと言われるわけでありますが、
まさに、今、日本の国力、特に政治の力、政治家の力が試されているときだと思います。

私は日本を変化に対応できる国に再構築する日本民族の100年を切り開くエネルギーを生み出す、
これこそが、国民代表たる国会議員、そして総理大臣、閣僚たちに与えられた使命であり、
その職責は、明治維新をなし遂げた先人たちに匹敵する極めて重いものがあると思います。

小泉総理、この日本の置かれた時代認識、そしてまた政治家の職責の重要性について、
まずその御所見をお伺いしたいと思います。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
政治家の責任は極めて大きいものがあると思います。

どのような政治体制をとるか、どのような政策を遂行するかによって、
国が安全であるか平和であるか、あるいは危険に陥るか。

これは、政治家の決断を間違うと戦争にもなるし、正しい選択をすれば平和のうちに繁栄する。

そして、いつも時代の転換期には、それぞれの立場によって、変化によって、
利益を得る人と既得権を失う人、分かれてまいります。

また、変化に敢然と挑戦しようと意欲を持って立ち向かう人、
変化に負けてみずから萎縮してしまう人、さまざまだと思います。

しかし、過去の明治から今日までの約150年ぐらいの期間を端的に述べられましたが、
このわずかな150、160年の間の短期間におきましても、
いろいろ日本において苦難の歴史を先人たちは歩んできたと思います。

大きく見ますと、極めて困難な時代だったけれども、我々の先輩は、この変化の時代に屈せず、
いかにこの変化の時代を乗り越えて新しい日本をつくり上げていくかということに全力でぶつかり
前向きに取り組んできたからこそ今日の平和と発展があるんだと思います。

今、確かに、大変だ大変だと、厳しい時代であります。
しかしながら、かのウィンストン・チャーチルはこういう言葉を残したと言っております。
悲観主義者は好機の中にも危険を見る、楽観主義者は危険の中にも好機を見るチャンスを見る。

これはウィンストン・チャーチルの言葉だそうであります。

先日、私が紹介した言葉は、悲観は気分、楽観は意志だというのは、
だれかが調べてくれまして、アランの「幸福論」の中に出ている言葉だそうであります。

いずれにしても、時代の変化に戸惑うことなく、恐れず、敢然と立ち向かって、
この変化をチャンスに変えていこう、より発展を期すための一つの好機ととらえようという
前向きの姿勢を持って現下の厳しい状況を乗り越えなきゃいけないと思っております。

●小泉俊明 
ウィンストン・チャーチルと総理、自分の危機的状況における存在をダブらせてお答えに
なられたわけでありますが1月19日衆議院におきまして、小泉総理の施政方針演説が行われました。

この総理の施政方針演説というものは、議院内閣制のもとにおきまして、内閣を代表して、
国民代表であります国会議員、そして国会、そしてひいては国民に対し、
総理がその施政の方針を述べるものであります。

特に、衆議院の解散後において新しく信任を受けた総理大臣にとりまして、
今回の施政方針演説、私は極めて重いものがあると思います。
この施政方針演説の持つ重要性について、総理はどのように御認識をお持ちでしょうか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
施政方針演説というのは、読んでのとおり、
これからの政策の方針を国民に申し述べるものであります。

●小泉俊明 
この重要性に対する認識についてはいかがですか。
どれぐらいの重みを持つものかということについてお答えいただきたいと思います。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
日本国政府の最高責任者、そして内閣として、かくかくしかじかこういう方針で臨みますと
国民に訴えるわけですから、極めて重いものだと思っております。

●小泉俊明 
ところで、この総理の19日の施政方針演説が行われました2日後の1月21日、
ちょうど日本時間朝になりますが、ブッシュ大統領の一般教書演説が行われ、
日本でも生中継をテレビでされました。これは総理、ごらんになられましたか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
全部は拝見しませんでしたが、文章は全部読みました。

●小泉俊明 
私は生中継をそのまま見させていただきましたが、ブッシュ大統領は原稿にも目もくれず、
アメリカ大統領としての自信と誇りに満ちた国民に夢と希望を与えるすばらしい演説でした。

そして、ブッシュ政権の首脳というのは、テレビに映ったときに真剣そのものですね。
大統領を見詰める、真剣に見詰めている。
議場では何と数を数えたんですが72回、全員が立ってスタンディングアプローズしてるんです。

それぐらいまさにアメリカの政治のダイナミズムというものがしっかりあらわれていました。
一方、19日の小泉総理大臣の施政方針演説であります。

これは、総理は官僚の書いた原稿を下を向いて棒読みをするだけで、どう見ても国民に、
その内容も、そしてなおかつその語り方も、夢と希望を与えるものではありませんでした。

特に、議場では、自民党の議員からも拍手がない。
それどころか、演説の途中に、自民党の半分、議員が寝ているわけであります。

そればかりか、ひな壇にいます大臣たちまで寝る始末なんですね。
特に、あちらにいらっしゃいます中川通産大臣はずっと寝ていましたね、経済産業大臣。
実は、私がやじをさんざん飛ばしましたら、さすがに見かねた後ろの官僚が起こしました。
それでも寝ていました。
後ろにいる福田官房長官、総理の女房役でもある福田官房長官も寝ていました。
これは……
(発言する者あり)
いや、私は全部見ていますからね。

明治の元勲の西郷隆盛が、制度や手段というものは人が動かすものである、
ですから、一番大切なのは人物だということを、言葉を残しています。
これは、さっき総理が言いました。

今非常に、チャーチルみたいに、チャーチルも危機的な状況における首相でありますが、
御自分になぞらえて、危機的な状況、日本も非常にそれは認識も持っている。

施政方針演説も極めて重要で、今総理みずからお答えになられましたが、
何でこれほど重要な施政方針演説のときに大臣が寝ているか。

私は、こんな人物が大臣でこういう難局を乗り越えることができるのか、
非常に議席に座っていつも疑問に思っているわけであります。

この点について、総理、任命者としてこれはどうお考えですか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
どのように聞かれていようが、それぞれその人の聞き方があると思います。
日本の総理大臣の演説、アメリカ大統領の演説、原稿を読んだ方がいい場合、
原稿を使わずにプロンプターを使った方がいい場合、いろいろありますね。

数時間やる演説の場合、それは数十分で済ます場合、それぞれあると思いますね。
日本の政治家もその点はわきまえて、その人のスタイルもあるでしょうし、
その人のやり方もあるでしょうし、やはり政治家としての自覚を持ちながら、
それぞれが一生懸命努力していかなきゃならないと思っております。

●小泉俊明 
やはり私は、後ほど景気の問題についても議論させていただきますが、
極めてこれは危機的な状況にある、国民は大変な思いの中にいるわけで、
その負託をしている大臣が議場で大切な施政方針演説のときにのうのうと寝ているというのは、
これは国民に対して余りにも失礼、国会議員に対しても失礼だと思う。

これは中川大臣、どうしてああいう御態度をとられたんですか。

○中川国務大臣 
1月19日のことは、私もよく記憶をしております。
大事な総理の所信表明演説の日でございました。
そしてまた、小泉委員御指摘のとおりのことも事実だったというふうに思っております。

理由はあえて、御質問があればお答えはいたしますけれども、
いずれにしても、その場で、あるいはまた終わってから、いろいろな人、
家族も含めていろいろな人から御指摘をいただいたところでございます。

●小泉俊明 
これは、いずれにいたしましても、やはり日本の置かれた時代認識、
そしてまた日本の置かれている経済の実態の認識が私は極めて不十分だと思うんですね。
そのために危機意識がないところにこの原因が私はあると思います。
大臣に、ぜひとも猛反省を促したいと思います。

また、今、大変な状況であるわけでありますが、ここに有効な対策を打つためには、
やはり政策論としては、すべて現状をしっかり把握するということが一番大切であります。

そして原因分析、対策論があるわけですので、この日本の現状に対してどういう御認識を
お持ちかということを、正確に把握しているかということについてお尋ねをしたいと思います。
バブル崩壊後十四年、何でいつまでたっても景気がよくならないのか。

私は、中小零細企業の経営者から衆議院に当選をし、1期目の3年5カ月間ずっと、
経済に直結いたします大蔵委員会、財務金融委員会に在籍をし、
塩川大臣、宮沢大臣、柳澤大臣、竹中大臣、そして日銀総裁に、16回にわたり質問しました。

そこでわかりましたことは大臣たちが、およそ経済の実態や現場をほとんど知らないんですね。
そのため、現状認識が不十分で、対策がすべて後手後手で、約半年から一年タイムラグがある。
どうやらここにあるということが、私は、この一期生の間によくわかりました。

一例を申し上げますと、大臣たちは電車に乗ることはないと思いますが、
私は、地元の取手から常磐線で国会に通っております。

もう何度も飛び込み自殺で本当にとまります、電車が。

ひどいときになりますと、月曜日とまり、火曜日とまり、水曜日とまる。木曜日動いたら、
今度、連絡線のところで飛び込みがあって、またとまるという状況ですね。

先日あるところで聞きましたら新人の運転手が一日3人もひいてノイローゼになってしまったと。
電車の運転手さんですがね。

しかし、私は、今までの委員会で、経済の最高責任者であります塩川さん、宮沢さん、
そして柳澤大臣に、年間の自殺者数を聞いたわけであります。

だれ一人として答えられません。
新聞やテレビで、でかでか出ているにもかかわらずですよ。

これは、いろいろ党首討論でも総理にも質問があると思いますが、
もう一度ここでちょっと確認させていただきたいんですけれども、
年間の自殺者数というのは、これは基礎的な数字ですので、総理、いかがですか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
大体三万人ぐらいだと聞いております。

●小泉俊明 
そうですね。
これ実は、5年連続3万人を超えています。
六年連続になるのは確実の状況でありますね。
しかし、実数は、これは暗数がありますので、大体3倍の10万人と言われています。
そしてまた、今、年間の自殺未遂者数を調べますと、大体30万人と言われていますね。
これぐらい今、大変な状況なわけであります。

そしてもう一つ、政治の最大の問題は雇用ですよね。
平成15年の完全失業者数は確かに15年ぶりに減ったと言われているんですが、350万人もいます。

そして、総理が就任をされた大体半年の時点と全く同じ数字であります。
今春卒業予定の高校生の内定率は六一・四%、過去二番目と言われています。
大学生の内定率は御案内のように七三・五%で、過去最低と言われているわけであります。

私は、こういった状況でありますので、たびたびハローワークを調査に行きます。
地元のハローワークに行きますと、一日約二千人も来ます。
三百坪ある駐車場が、とめるところがないぐらいです。
そしてこれは国会議員がバッジなんかをつけて入れるような雰囲気や状況じゃないんですね。

先週も西新宿にありますエルタワーのハローワークに行ってまいりましたが、
120台あるパソコンが1台もあきがない。
まさに本当に、真剣にみんな職を探しているのが現状であります。

ところが財務金融委員会で経済担当大臣に、宮沢さん、塩川さん、柳澤さんにも聞きました。
だれ一人としてハローワークとか行ったことないんですね。
総理は、政治家になられてからハローワークというのに行ったことありますか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
平議員のときに行ったことがございます。

●小泉俊明 
ぜひとも総理、総理大臣、ぜひとも一回現場を見に行ってください。
百聞は一見にしかずであります。

また、小泉総理大臣は施政方針の中でも、そしてまたこの委員会の中でも、
改革の成果として、資本金を1円にした結果八千社近い企業が誕生したと述べています。

しかし、問題は、大変なのは会社をつくることじゃないんですよ。
会社を、この不況の中で、どうやって利益を上げ、従業員に給料を払い、
これを維持していくかというのが本当に難しいんですね。

ところが、ほとんど大臣たちというのは現実に会社経営の経験もありませんし、
また、企業を運営するために銀行からお金を借りた経験もほとんどないんですね。
ですから、この大変さがほとんどわかっていないと思います。

これは体験のお話なのであれですが、総理大臣は、銀行からお金を借りたり、
会社を今まで経営した経験というのはございますか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
会社を経営したことはございませんが、お金を借りたことはございます。

●小泉俊明 
一回でもあれば、ないよりはいいかとは思いますが。
小泉総理大臣が就任された13年の4月26日、これは私の誕生日なんですね。
ちょうどことしの4月26日で総理3年になるわけであります。
ここでこの3年間が、日本がどういう状況だったかということを総括してみたいと思います。

まず、株価であります。
13年4月就任当時1万4千円あった株価が15年4月28日、7607円とバブル後の最安値になりました。
何と46%の下落であります。

これ実はここ30年間、田中総理から17人総理大臣がいるわけでありますが、
株価の下落率で見たときには何と断トツのワーストワン、最低、最悪であります。
そして、本日、前場で1万518円といまだに1万円ちょっとを低迷していますね。
この間失われた資産が最大150兆、今でも100兆円失われたと言われているんですね。

また、自殺者がこの3年で、総理、これは9万人を超えるのは確実であります。
先ほど言いました実数、これは3倍でありますから、約30万人を突破する勢いであります。

倒産も、総理、これはこの3年、このままいきますと5万5000社を突破します。
倒産による直接の失業だけでも57万人もいるわけでありますよ。
家族を含めますと150万人の倒産被害がいると言われています。

また、この委員会でも出ましたが、個人破産、何と15年、史上最多、24万を突破しました。
この3年間で、総理の就任の間で56万件も、個人破産も突破をする勢いであります。

就職内定率、先ほど申し上げました。高校生の内定率は史上2番目に悪い、大学生は史上最悪だ。

また消費に一番関係あります実収入、可処分所得、消費支出、これは6年連続減少していますので、
当然三年連続減少です。

また、今大きな問題になっています犯罪であります。
これは一昨年285万件、何と総理大臣、1日7800件です。
ここ5年間で40%も犯罪がふえたわけであります。

これは、小泉内閣のこの数字を総括してみますと、最大の成果というのは、
私は、景気の悪化と犯罪の増加としか言いようがないと思うんですね。

しかし、総理、これは昨年の年末、こういった状況ですから、
年を越せない人もいっぱいいますよ、何10万人も。

しかし、総理大臣は、正月に歌舞伎を五時間もお楽しみになるという、
2月7日の土曜日午後、映画「シービスケット」を見に行きまして、すべてがよかったと。

これはどういう日ですか、2月7日というのは。
陸上自衛隊の本隊のサマワ到着が2月8日の夜ですよ。

総理は施政方針演説の中でも、
「困難な任務に当たる自衛隊員に敬意を表します。」と言ったばかりじゃないですか。

これは、小石川後楽園、行ったことがあると思いますが、この後楽園の名前というのは、
我が郷土の茨城、水戸が生みました水戸黄門、水戸光圀がつけたものですね。

御案内だと思いますが、「岳陽楼記」からの出典でありまして、
為政者は天下の楽しみに遅れて楽しまなければならない、
これは水戸光圀はみずから戒めたんですね。

どうも総理は、国民がこれほど悲惨な状態にあるのに、
どうも国民が楽しむ前に楽しむ、先楽園のような状態になっているんですね。

これは私は全く危機意識がないと思います。

やはりこれだけの危機的状況においては、
最高責任者として私は失格なんじゃないかと思うのですが、これは総理、いかがですか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
小泉さんの言をかりますと、毎日じっと閉じこもって憂えていなきゃいけませんか。
それぞれの苦しい立場もおられます。
そういう立場の方に思いをめぐらすということも大事だと思います。

また同時に一方では多くの方々が、
困難にめげず明るく笑顔で立ち向かっていこうという方々もおられます。

人さまざまだと思いますが、私も先憂後楽という意味はよく知っているつもりでありますが、
総理たるもの、常に明るくなければいけないとよく言われております。
悲しいことがあってもつらいことがあっても、

決して明るさを失ってはいけないという多くの先輩方の言葉をかみしめながら、
日々そうしようと努めております。

たまには歌舞伎にも映画にも行こうかなと。
先週7日、北方領土大会の後に行った映画「シービスケット」はいい映画でしたよ。
一度や二度の失敗にくじけず、失敗をチャンスとして生かそうという、
できれば、時間があったら見られたらどうかとお薦めできるいい映画だったと思います。

●小泉俊明 
これは普通の国会議員とか大臣であるなら、
私は総理の言っていることも百歩譲ってあり得るかなと思うわけでありますが、
時は、ちょうどイラク、本当に七日というのは、私はちょっと普通は、
普通の神経の持ち主なら行かないと思いますよね。

自分だけ前線から何10キロも離れた安全な永田町にいて、
これは現場の実態を知らない指揮官と全く一緒ですよ。
前線でばたばた死んでいる国民というのはたまったものじゃないですね。
私は、総理に少なくともこれは猛省を促したいと思います。

次に移りますが昨年の11月29日イラクで奥克彦参事官と井ノ上正盛三等書記官が殉職されました。

そして、12月6日の葬儀では、小泉総理はお二人とも御家族の誇りであると同時に、
日本国、日本国民の誇りでもあります。

私たちはあなた方の熱い思いと功績を決して忘れませんという
哀悼の言葉を涙に声を詰まらせながら述べられました。

また、川口外務大臣も、お二人のやり残した仕事をやり遂げることを
誓いますと涙を流していたのが非常に印象的でありました。

ところが、去る1月16日正午、兵庫県宝塚市のホテルで、
奥克彦参事官、今大使でございますが、四十九日の法要が行われました。

80名の方が参加されたそうでありますが、他省庁の人は来ているのに、
報道によれば、外務省の人間の姿は一人もなかったと。

これですね外務大臣、外務大臣も外務副大臣も外務次官もいるわけですね。
これはどうして四十九日に出席されなかったんですか。

○川口国務大臣 
四十九日の法要のあり方については、御両家と御相談をしながら、
どのような形がいいかということで御相談をしてまいりました。

それで、御葬儀が、外務省との合同葬ということで非常に公的な性格が強かったということで、
四十九日の法要は非常にプライベートで、外務省から公的な形で出席をしない方がいいという
御意向でございましたので、外務省からは公的な形ではかかわり合いは持ちませんでした。

ただ、この場所に、それぞれの故人と親しかった外務省の人間は出席をいたしております。
それから、私からはそのときにお花を供えさせていただきましたし、
事務次官も、事務方の代表ということで、そういうことをさせていただいたということです。

●小泉俊明 
これは、私は、国家の最高責任者として、総理が行けなくても、
少なくとも官房長官、官房副長官とかいらっしゃるわけですから、
何で総理、出席を代理でさせなかったんでしょうか。

○福田国務大臣 
今、外務大臣から答弁ありましたけれども、やはり私もよくわかりますよ。
家族の方々が、本当に近しい方々と一緒に、そしてまた、いろいろな、
我々なんか行ってそういう方ばかりになってしまうとかいうような、
そういうことでない、本当に内輪にやりたいという気持ち、よくわかります。

特に、葬儀が本当に内容のある葬儀であったというように思いますので、
家族の方々は恐らく納得されていらっしゃるし、ですから、四十九日のことについては、
そのような御要望も寄せられておったということも私も承知しておりました。

もちろん、総理にもそういうふうに報告をいたしましたので、
むしろ避けた、こういうことでございます。

ですから、御懸念は全くないことでございますから、
これ以上言われない方がよろしいかと思います。

●小泉俊明 
奥大使も亡くなったのは、このイラクという大変な状況の中で殉職をされたわけであります。
やはり私は、国家のために殉職された方に対しては、最後まで哀悼の誠を尽くすというのが
国家の責任者としての責務であり、そうでなければ、きのうも迫撃砲の攻撃がありましたが、
だれが一体国家のためにこれから体を張って、命を投げ出してその職務を遂行するのか。

私はやはり、これは非公式でもきっちりと出席をして、その姿を国民に見せることが、
これからのこの日本の難局を乗り切っていく上では必要だと思いますが、
総理大臣、いかがですか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
それは、言われるまでもなく、自分で判断すべき問題だと思います。

●小泉俊明 
私は、今後もまだまだ似たような事態が起こると思います。
ぜひともその時にしっかりとした対応をおとりいただきたいということをお願い申し上げます。

さて、質問を、国民の最大の関心であります景気の方に移らせていただきたいと思います。
経済月例報告によりますと12月、景気は持ち直している1月、景気は着実に回復していると。

これは総理も、また竹中大臣もお話聞いていますとこれからも景気は順調に回復していくという
見通しのように私は受け取っているわけでありますが、しかし日本経済の実態というものは
決して楽観できない、実態は卵の上に乗っているほど極めて脆弱なんだ、
見通しというのは極めて厳しいと思っているわけであります。

景気が一般に回復しているという根拠は、大体三つだと思います。
まず一つが、輸出が好調である、それに伴う設備投資ですね。

二つ目が、株価ですね。
もう一つが、米国経済にあると思うわけであります。
まず、この輸出の好調さでございますが、これは、昨年からことしの1月までで、
国家予算の3分の1に匹敵する27兆円もの史上空前のドル買い・円売りをやっているわけです。
これは、無理やり円安にして、事実上、輸出産業を守っているわけでありますね。

この金額というのは過去何と6年とも10年分をこの1年で突っ込んだというぐらい、
大変な金額であります。

今1ドル105円でありますけれども、この介入がなければ有識者によりますと80円を切っても
おかしくないだろう70円ぐらいかという話も一説には聞こえている状況であります。

しかし、これほどの巨額な資金というのをどう捻出しているかというと、
日銀に政府短期証券を全額引き受けさせてドルを買っているわけでありますが、
財務大臣、年間20兆円とか27兆円ですよね、13カ月間で。

こういった無理な市場介入というのは、そもそも持続が可能なんでしょうか。

○谷垣国務大臣 
為替相場は、先日のG7においても合意されましたように、
経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要と考えております。

今後も為替市場の動向をよく注視し過度の変動や行き過ぎがありました場合に断固たる措置を
講じたい、その結果としてこういうふうになっている、こういうことであります。

●小泉俊明 
これは結果を聞いているのではなくて、
持続可能性があるかどうかということをお聞きしているんですが、財務大臣。

○谷垣国務大臣 
必要があるときはやるということです。

●小泉俊明 
日銀に全額短期証券を受けさせる。
戦前は、軍事費を捻出するために国債を全部日銀に引き受けさせたわけですね。

ただ、今回一つ違うのは、国内ではなく外に出していますから、インフレとかにはならないとは
思うんですけれども、やはり日銀の、ここまで余りにもやり過ぎることというのは、
財務の健全性にとっても、私は余り好ましくないと思います。

また、輸出産業は全体で年間約50兆ですよね。
27兆円も突っ込んで50兆を守るというのは、余りにも私は、経済合理性というのも、
経済に対する波及効がそれほど大きくない。

ここまで無理する合理性があるのかなというのを率直に疑問を感じます。

また、もう一つ、先ほど財務大臣、アメリカの双子の赤字について答弁されましたが、
グリーンスパン議長の最近の、きのうですか、12日のあの会見によりますと、
財政赤字5千億ドル、経常赤字も約5千億ドルですよね。

これはどう考えてもこのままいくとドル安・円高の傾向がどうしても出てきていると思うんです。
そしてまた谷垣大臣ですか、おとといかな、声明を出されておりますが、
中国が変動相場制に移行してくるんじゃないかと。

元が切り上げられてきますと、円も円高の方向に進みやすいんじゃないかというようなことを
やはり有識者等に今言われているわけであります。
私は、今やられていることはわかるんです。

輸出産業を守るためにやっているということは無理無理だというのはわかるんですが、
やはり客観的に見て、いつまでもこのドル買いを、円安をずっと維持していけるというのは、
私は、極めてこれは見通しはちょっと厳しい。

ですから一つ、日本の景気がよくなるという輸出、
これも見通しが私は結構厳しい状態にあると思います。

もう一つ、景気が非常に順調であるという根拠は、これは株価ですよね。
ようやく、先ほども申し上げましたが、1万500円ぐらいをキープしているんですね。

この株価を一体だれが買い支えているかということですが、お手元に資料を配付しています。
投資主体別売買動向をごらんいただきたいんですが、まず左側平成15年のところを見てください。

これを横に見ていきます。
これは明らかに昨年から9兆3600百億円を超える外国人買いですね、この株価を支えているのは。
数字を見ていただきたいのですが、平成15年の1年間だけで個人は1兆6521億円の売り越しです。
事業法人も2245億円の売り越しであります。
生損保も1兆1071億円の売り越しであります。
銀行が1兆4796億円の売り越しであります。
信託銀行も4兆3243億円もの売り越しであります。
外国人だけが15年を見ますと、8兆2135億円も買い越しているわけであります。

保有制限による銀行の持ち株解消と代行返上によります売り圧力で、
まだ市場では8兆円ぐらいあるんじゃないかということも言われています。

私は、この外国人の買いがとまれば株価が暴落する危険もあると思っているわけでありますが、
この現在の株価の持続性についてどのような見通しか、竹中大臣。

○竹中国務大臣 
株のお話も先ほどの外国為替のお話と同じで、
基本的には市場における需給で決まるという、これに尽きているというふうに思っております。

これは基本的には企業の価値、企業の収益が今後どうなっていくかということが株価に
反映されますからその意味で企業収益が上がるようしっかりとした環境を我々はつくりますし、
企業にはそのような努力をしていただきたいということになろうかと思っております。

その上で、投資主体別にも目を配れという御指摘は、これは重要なことだと思っております。
外国人が今のところ買い越していると。
ただし、お配りの資料は、売りと買いの差額の数字でございます。

一方で、取引をどれだけやっているか、売りと買いの合計がどれだけかということも、
これはこれで重要でございまして、個人が平成13年は大体18%ぐらいのウエートだったんですが、
最近は三割ぐらいになっておりまして、そういうようなすそ野を広げる、
まさに貯蓄から投資へというようなよい動きも出つつありますので、
そこをしっかり伸ばしていきたいと思っております。

●小泉俊明 
今お答えいただいたわけですが、先ほどの資料を今度は縦に見ていただきたいと思います。

個人は、平成3年から13年連続で一貫して売り越しであります。
事業法人も、ここ13年間で12年間の売り越しであります。
生損保も、ここ10年間の売り越し。
銀行も、ここ7年の7年連続売り越しであります。
そして唯一買ってきました信託銀も昨年4兆3000億円も売り越しに転じてきたわけであります。

私は、やはりこの外人の動向というのが需給の関係で極めて重要なポイントを占めていますので、
これは日本経済の好調の原因とされている株価も先行きは極めて不透明だと思うわけであります。

また、もう一つ、今、米国の経済が一見絶好調ですね。
今、お手元の資料を、資料のもう一つですね、これをぜひともごらんください。
米国財務省証券の各国保有状況であります。

これを見ますと、確かに米国経済というのは好調です。
しかし低金利、好景気、株高はどう見てもこれは海外からの資金流入が支えていると思います。

特に、日本政府は、昨年からことしにかけて22兆円を超える米国債を購入し、
ここに出ていますが、34.9%ですね、今。

アメリカの1兆5000億ドルのうち5255億ドルですよ、約35%を日本が持っているわけでありますね。
ヨーロッパを見ていただけますか。
ヨーロッパも、あとOPEC諸国は、保有を徐々に減らしてきております。

第2位の中国、第3位のイギリスの売り動向によっては、アメリカの金利の動向も極めて不透明と。
特に、中国がなぜこれほど急激に買い上がったかというと、中国はドルが固定相場であります。

リスクがないんですね。ですから、これはここまで中国は買い上がってきたわけでありますが、
ことしじゅうに中国も変動相場制に移行すれば、必ずや中国は売りに、ユーロ債の方に
今も移そうとしている動向は見えているわけでありますが、これを見ましても、
アメリカ経済も先行きはどうなるかというのは極めて不透明だと言わざるを得ないと思います。

私が申し上げたいのは、実は輸出も、為替が極めて不安定でどうなるかわからない。
株式も、外国人が今買い支えてくれている。

そして、米国経済も、海外からの資金の流入によって何とか今好調であります。
こういう外需、輸出と米国経済が好調なうちに、どうしても、GDPの6割を占める個人消費、
そして約5%を占めます住宅投資といった民間内需の拡大に大きく転換を図っていかなければ
ならないと思うんですが、総理大臣、この点についてはいかがでございますか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
御意見はわかりますが、不透明であると。
確かに、明確に将来を見通すというのは、景気にしても株価にしても難しいと思います。

しかし、今、景気対策、刺激策を打てという話ですけれども、内需拡大と言いますが、
これは民主党の予算の対案を拝見しますと、国債発行をさらに減額しろ、
一般歳出も減らせというんですから、これは全体的には景気に影響を与えてきますよね。

その点、どう見るかということもありますね。
財政状況は厳しい、金融政策も今目いっぱい打っていますから、
やはり今打っている政府の政策が最善じゃないでしょうか。

●小泉俊明 
今そういうお答えですが、世界の内需大国というと日本とアメリカですよね、何といいましても。

そのアメリカは、財政赤字と経常赤字で双子の赤字が増大しつつある中でも、
今徹底した減税政策をとっています。

ブッシュ大統領は、向こう10年間で80兆円の減税をするというのを政策の中心に据えています。

先月21日の一般教書演説の中でも、ブッシュ大統領は、減税による景気刺激の結果経済は
ますます成長を続けている、相続税や株売買の利益税、所得税などの減税を実現した、
我々は積極的成長を促進する経済政策を続けなければならない、
雇用増加のために減税は恒久的なものでなければならないと減税の恒久化を主張しています。

そして2月8日に放映したNBCテレビ、ブッシュ大統領がインタビューの中で、大型減税路線、
そして放漫財政だという共和党の批判に対し、
景気回復期に増税をすれば経済成長は鈍化すると明確に増税を否定しています。

そしてまた12日、グリーンスパンFRB議長が、減税恒久化の支持を表明しました。
そして、財政改善のための増税は成長と歳入基盤を抑制するというふうに言っているんですね。

御案内のようにレーガン大統領もかつて、双子の赤字のときに大統領になったわけでありますが、
3年間連続で15兆円減税を行い、その結果、それ以上の、上回る増収を得たわけであります。

これは理論的に言いますと、ラッファー・カーブと言われる、税率が下がれば景気がよくなり
税収がふえるというアーサー・ラッファーの減税優先経済学に基づくものだと思うわけですが、

また、経済規模が拡大しなければ財政赤字は減らないという
歴史的事実からこれは学んだものだと私は思います。

理屈はいいんですが、このアメリカの徹底した減税政策に対して、
総理大臣はこれをどう評価されますでしょうか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
アメリカにはアメリカの事情があるでしょう。
アメリカの財政赤字も心配する声がたくさんあります。
それはアメリカの事情ですから、とやかく言う立場にはございません。

●小泉俊明 
竹中大臣、いかがですか。

○竹中国務大臣  
総理おっしゃいましたように、アメリカの考え方で政策を進めておられるわけですから、
それにコメントする立場にはないと思っております。

ただ同時に、減税を行って財政赤字の規模がGDP比で今4.5%に急拡大している。
それを受けて、一方で歳出の抑制、それと、ペイ・アズ・ユー・ゴーと申しますけれども、
歳入と歳出を一定のもと運営するようなシステム、それで5年間で赤字を半減させるということも
言っておられるわけですので、そこはやはりバランスよく見ることも必要なんだと思います。

●小泉俊明 
私は、世界の二大経済大国におきまして、片方のあのアメリカが非常にまた財政赤字も大きい。
日本も財政赤字は大きい。

その中で、アメリカが徹底した減税政策をとっているわけですね。
この辺については、私は、やはり勉強すべきだと思いますね。
一方、不景気に増税で立ち向かって失敗した大統領というのがフーバーですよね。

アメリカの経済学の教科書によく出てくると言われておりますが、そして、
これと同じ過ちを繰り返しているのが、今までのバブル崩壊後の日本だと私は思っています。

バブル崩壊後、十三回とも十四回とも言われる経済対策をされたわけでありますが、
歳出の増加をしていって、景気がよくなってくると財政再建優先ということから増税が行われ、
また景気が失速する、この繰り返しですよね。

この最大の失敗の例が、橋本内閣の失敗であります。

景気が順調に回復してきたのに、消費税などを上げ、
9兆円の国民負担増による景気の失速を招いたわけであります。

特に端的な例が平成9年11月28日成立したばかりの財政構造改革法が、わずか半年後の
平成10年5月29日に改正され、たった1年後の平成10年12月11日には凍結されるという
極めて異常な事態が起こったわけであります。

私は、この点について、前財務大臣でありました宮沢大臣に質問をいたしました。
やはり増税と現状に対する分析が不十分だったんではないかという指摘をさせていただきました。

宮沢大臣の答弁が13年3月2日になりますが、もう時間がたちますと必ず検証されなければならない
出来事であったわけですが、財政再建、そのときにGDPの動きは決して悪くなく、
これがかなり情報としてはおくれるという問題はあるにしても、
日本の経済はちょっとよくなるのではないかということを多くの人が思いました、
それで再建ができるかということに、判断が行われたわけでありますが、
その結果として、いろいろなことを合わせて、よく言われることでありますが、
9兆円という国民負担が生まれたということが一つの原因であったと言われております。

しかし、それだけでそんなことは急に起こらないわけですから、委員がおっしゃいますように、
その間の日本経済の実態について分析が十分でなかった、今でもまだございませんけれども、
やはり検証するとすればそういうところに原因があったと考えるべきだろうと思います、
こう述べています。

どうも、今、総理や竹中大臣がおっしゃっていることというのは宮沢大臣が答弁の中で
述べられたことと全く同じようなことをやっているように私は思えてなりません。

今やっていることというのは、橋本内閣の失敗の繰り返しになるんじゃないかと
私は思うわけでありますが、総理大臣、この点についていかがでしょうか。

○小泉純一郎内閣総理大臣 
私は、財政状況厳しい中でありますけれども、経済は生き物ですから、
時に応じて大胆かつ柔軟に対応すると言っている。

だからこそ13年、税収が50兆円あるのならば30兆円の国債発行で抑えた方がいいんじゃないかと。
民主党は、いや、口だけじゃなくて法律で3年間縛れと言ったんですよ。

しかし私は法律で縛ることはない、経済は生き物だから大胆かつ柔軟というような姿勢が大事だと
いうことで50兆円の税収がなかった今年も41兆円程度、だから36兆円国債増発しているんですよ。

減税、去年は1兆8000億円先行減税、ことしも1兆5000億円先行減税ですよ。
こういう、財政厳しい中にも、経済によく目配りしている。

●小泉俊明 
私は、なぜ内需拡大に転換を図るべきかというと、今、大胆に、柔軟にとおっしゃいましたよね、
今の状況を見ると、先ほど申し上げましたように、輸出も株価もアメリカ経済も
中国経済も先行きが極めて不透明なわけであります。

ですから経済大国のこの日本、第二の経済大国こそ内需拡大に大きく転換を図ることによって、
世界経済を引っ張る機関車として、やはり日本しかないと私は思っているわけです。

ですから、大胆かつ柔軟に内需拡大に行くべきだと。
そして、今総理がやろうとしていることは、ことしはちまたで何と言われているか。
増税元年ですね。

ことしからどういうことが起こるか、増税、国民負担増の具体例をちょっと申し上げますが、
まず項目をばあっと言います。

1月から配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止で5000億の増税です。
4月から年金物価スライド制適用で年金支給額が減額されます。

6月は住民税がアップです。10月には厚生年金料の引き上げで、
労使とも合計で5000億の国民負担がふえると言われております。

そしてまた、公的年金の控除及び老齢者控除の廃止によりまして、
年金世代への課税の強化というんですね。

これだけ立て続けに行われようとしているわけであります。

これは全くですからさっき宮沢元総理大臣、財務大臣がおっしゃいましたように、やはり現在、
先ほど三年間の小泉内閣の総括を、経済、数字を挙げさせていただきましたが、とても増税に
踏み切るような、国民負担を上げるような、そういう時期ではないと思っているんですね。

ですから、先ほど申し上げたように、
橋本内閣の二の舞になるんじゃないですかと言っているわけですよ。

この点についていかがですか。

○谷垣国務大臣  
先ほどから大変勇ましい御議論をなさっていると思いますが、
まず、全体をやはり見ていただきたいんですね。
小渕内閣のときに、非常に減税をいたしました。

あのときの減税はまだいろいろな形で残っているわけです。
あれは非常に規模の大きい減税でございました。

それから、現在では、先ほど総理がおっしゃいましたように、平成15年度1.8兆円、
それから今年度、その引き続きで1.5兆円。そういう大きな流れの中で……
(小泉(俊)委員「増税分は」と呼ぶ)

それはネット減税になっているわけですね。
そういう大きな流れの中で、それはもちろんあるべき税制を目指して、
いろいろな改正もしなければなりません。

そういう中で、今のように負担を求める部分もございますし、
減税をした部分もあるわけでございますから、全体の中で見ていただきたい、
こう思っております。

○竹中国務大臣  
二点申し上げたいと思います。
先ほどからいろいろ数字を挙げられまして、懸念材料をたくさん挙げられましたですけれども、
確かに懸念材料には注意を払わなければいけませんが、我々は、今、
外需から内需への転換が比較的スムーズに進みつつある状況であるというふうに思っております。

今年度の政府経済実績見込みは2%成長でございますけれども、
そのうち外需によるものは0.5ということで4分の1でございます。
4分の3は内需です。

これは16年度になりますと、8割強は内需になるというふうに見ております。

それをあらわす一つの指標として、悪い数字を挙げれば切りがありませんが、
よい数字も間違いなく出ているわけで、昨年10月から12月までの国内の生産ですね、
生産は3・4半期で、一四半期3カ月間で11.3%増加しました。

これは統計をとり始めてから過去最高の伸び率でございます。
そういう数字も出てきているということをやはり注目しなければいけないと思います。

それと、過去の反省云々、これは時間をかけてしっかりやっていかなければいけない、
そういう趣旨のことを当時の宮沢大蔵大臣もおっしゃったんだと思います。

ただ、一律に、過去と単純に比較するということもいかがなものかと思いますのは、
97年当時、やはり金融に対する非常に大きな不安があった。

これは不良債権が、比率が着実に低下する中で、そのベースになります金融の土台という、
経済の土台が大きく違っているというのが第一点。

それと、国民の家計に大きな負担を短期に与えてはいけないという指摘は、
これは私はそのとおりだと思いますが、そうならないように、当時と違う仕組みとしては、
経済財政諮問会議でマクロ経済と財政の関係をきちっとチェックしている、
そういう意味では、経済、内需を押し殺すような負担になるようなことにはないということを
確認して経済を運営させていただいております。

●小泉俊明 
先ほど財務大臣おっしゃいましたが、小渕内閣のときにやった最大の減税、定率減税ですね。
平成18年にこれは廃止の方向であるわけでしょう。
残っていないですよね。
これは3兆3000億円も増税をしようという計画があるじゃないですか。

そしてまた、ちょっと時間がありませんのでポイントを絞ってまいりますが、
先ほど申し上げましたように、今月から配偶者特別控除の廃止、年金の物価スライド制の適用、
住民税のアップ、厚生年金料の引き上げですよ、
そしてまた公的年金等に対する年金世代の課税強化、定率減税の廃止。

これほどのことを今この時点でやれば、私は個人消費にかなり悪い影響を与えて、実質的には、
先ほど申し上げましたが、橋本内閣と同じように、やはり私は個人消費が大きく冷え込んで、
内需が逆に冷え込んでしまうと思うわけであります。

それで、時間がありませんので、最後、特にこの中で、私は一つ大きな問題が、
配偶者特別控除とともに、この年金の保険料の引き上げであります。

中川大臣これは今13.58%を、結局上限18.30%まで引き上げるという計画でありますけれども、
今の事業所数を見てみますと、5年連続で減少ですよね。

2002年162万8841件、2万社減ですね。
ピークのときから7万事業所も減少している。

そして、年金保険料の滞納事業者数というのは14万件、これは金額にして4232億円。
そしてまた、主要百社のアンケートをとりましたところ、報道によりますと、
年金保険料の引き上げによる雇用コスト増大が国際競争力を奪う危機感、
経営規模の小さい企業ほど業績を圧迫し、製造業の海外移転を加速するのではないかと。

また経団連の試算によりますと、18%に引き上げられますと、国内企業で251万社、
約251万社で保険料負担額が年3兆2000億も増加する。

これは中川大臣、これほどの引き上げに、中川大臣も経済財政諮問会議の中で、
20%引き上げに対してかなり強いことを発言されたと思うんですが、
日本の企業というのはこれだけの負担に本当に耐えられるんでしょうか。

○竹中国務大臣 
企業の負担のことは中川大臣にお答えいただくとしまして、家計の負担でございますが、
その前に、先ほど私の発言の中で、11.12月期生産の統計と申し上げましたが、
機械受注統計ですので、これは訂正をさせていただきます。
設備投資の先行の機械受注の統計でございます。

それで、家計につきましては、過去の減税の規模が小さくなってくる分もございます。
しかし、新たに、今回不動産の流通等々で減税をして家計に影響を与えるものもございます。

そういうものを総合して勘案して、少なくとも十六年度に関する家計への影響というのは極めて
小さなものであるということを確認の上、政府経済見通し等々を作成しております。

○中川国務大臣 
年金の議論につきましては、制度の持続性、
それから給付と負担の関係で、政府内でも随分議論をいたしました。

私の所管といたしましては、特に負担をする側の企業、あるいは勤労者の過度の負担が、
経済が全体としてよくなっていく状況下でマイナスにならないよう配慮をするということで、
そういう立場で会議に参加をしたわけでございます。

御指摘のように、中小企業は非常に厳しい状況のところも数多くあるわけでございますから、
そういうところに配慮をしながら政府決定をしまた与党とも合意を得たわけでございますので、
引き続き注意深く見守っていきたいと思っております。

●小泉俊明 
中川大臣にもっと詳しくお話を聞きたいところですが、
時間が参りましたようですので。

いずれにいたしましても日本経済は、
私は卵の上に乗っているほど脆弱であるというのが現実の姿であると思います。

ぜひとも、もっと現実を直視して、かたくなな態度ではなくやはり柔軟に、
私は本当に大胆に内需拡大にぜひとも取り組んでいただくことをお願いして、質問を終わります。

平成13年3月2日、財務金融委員会(旧大蔵委員会)おいて、
宮沢財務大臣と柳沢金融担当大臣に対し、30分間質問に立ちました。
質疑の全文を掲載しますので、ぜひご一読ください。

○山口委員長 
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。御質問させていただきます。

最初に10年間にも及ぶ長期的な景気の低迷、そしてKSD事件、
外交機密の問題、えひめ丸の問題、検察官と裁判官の証拠のもみ消しの事件など、
まさにさまざまな問題が今噴出し、我が国の戦後の歴史の中でも今ほど、
立法も行政も司法も三権のすべてに国民の信頼が失われたことはないと思います。

国民の心の中には、閉塞感や不公平感や怒りが満ち満ちております。

こういった状況の中で、我々、政治や行政に携わる者にとって一番大切なことは、
謙虚に国民の声や思いを聞き、信頼を取り戻す以外にないと思うのであります。

特に財政金融は、今後の日本経済の浮沈を決する国の要諦であり、
ここに対する国民の信頼なくして日本経済の復活はあり得ません。

まず、宮澤財務大臣の今の日本の政治全体に対するお考えと
財政を担当する御決意をお聞かせいただきたいと思います。

○宮澤国務大臣 
政治全体について申し上げる立場にありませんが、民主主義が成熟をして、
だんだん国民の価値観が多様になり、国民のニーズも多様になってまいりました。

それに十分に応じ切るということがなかなか容易なことでございませんが、
その機構の中でいろいろな腐敗が起こり、制度疲労が起こるということと相まちまして、
一種の低迷感、あるいは暗い感じが生まれているということは事実と思います。

しかし、民主主義以外に方法がないということをみんな知っておるわけでございますから
そういう中で、浄化作用というものが進んでさらによき民主主義に進んで
いくというふうに努力することではないかというふうに思います。

その中で、いろいろ事情はございましたがこの数年間、バブルがはじけまして以後、
バストになりましてから、殊に1997年、8年ごろから非常な不況になりまして、
それに対する対応をして参っておりますが、非常な財政負担を負うこととなりました。

今の段階で企業活動はようやく戻ってきた気配ですが、家計についてのそれが連携をしてない。

国民の消費というものはいろいろ事情がありますが、現実には沈滞をしておりますから、
それがGDPの6割をしめるという状況において成長も弱いという今の状況であります。

しかし、この巨大な債務はどうしても処理をしなければならない、
逃げるわけにいかないわけでございますから、それが平成の最初の10何年、
少なくとも将来にこれらが人々の負担になるのを非常に申しわけなく思いますが、
それをどうやって解決していくかというその道は我々のときにつけなければならない、
と思いましてそれが財政再建の問題だと思っています。

そのことは、せんだってから申し上げましたように、税制であり、
中央、地方の行財政の再編成であり、あるいは社会保障の問題でもございます。
一気にそういう問題にやはり解決の道をつけなければならない。

一義的に、同時的に、サイマルテニアスにそういう答えを出して、
それにのっとって進まなければならないわけでございますから、
そのためのいわば、一言で言えば負担と給付と申しますか、
そういうことについての国民的な決断を求めなければならない時期が参りますし、
また、そうでないと問題の最終的な解決はできない。

それにしても、この問題の解決にはやはりかなりの日時が必要である。
将来に向け負担を残してまことに申しわけないという感じもしますが、事実です。

●小泉俊明   
それでは、早速、通告に従い質問させていただきます。
まず、どんな問題につきましても、原因を分析して有効な対策をとるためには、
何よりも現状を正確に把握することが一番大切であります。

そこで、今の日本の現状に対する御認識についてお尋ねをしたいのですが、
宮澤財務大臣は、先日の本委員会における所信表明におきましても、
我が国の現状につき、緩やかな改善が続いている旨の発言をされております。

しかし大臣、最近上野駅や新宿駅の構内を昼間でも夜でも結構でございますので、
御自分の足でお歩きになられたことがありますでしょうか。

○宮澤国務大臣 
緩やかな改善というのは、どうも普通の言葉としては私は余り信じておりませんで、
エコノミストに言わせますと、マイナス成長でない、だからそれは幾らか改善だ、
それも余り大きな成長ではないからゆるやかだと言うんですね。

そうかもしれないですがどうも普通使う言葉として余りそういうことをいいませんね、
と私は思いますが。
●小泉俊明  
質問についてはいかがでございましょうか。
大臣、上野とか新宿じゃなくても結構でございますので、
どちらか御自分の足で、昼か夜、現実に町をお歩きになられたこと、最近ございますか。

○宮澤国務大臣 
余りございません。

●小泉俊明  
柳澤金融担当大臣はいかがでございますか。
御自分の足で夜の町ないしは昼間の新宿とかをお歩きになられたことはございますか。

○柳澤国務大臣 
東北などに行くのもこのごろは東京駅からになってしまっておりますし、
そういう関係で、どうも上野を一番最近歩いた、歩いたというか、
ちょっと池之端に用事があったときに行きましたけれども、
自分の足で歩いたということではございません。

ただ、私は地元は当然よく知って、歩いております。

●小泉俊明   
後ほどまた御質問しますけれども新宿駅に今行きますと、昼間でも浮浪者の方たち、
かつての浮浪者と今は違いまして、目のぎらぎらした浮浪者の方がふえております。

なかなか昼間でも女性一人ではちょっと、周りに人がいるからいいんですが、
歩くのが結構怖いような、私があるいていても怖いような感じがあります。

また、上野駅なんかに行きますと、夜ですが、かなり小ぎれいな格好をした方たち、
本来であれば普通に働いている人たちが、階段で座ったり寝ているんです。
今まで浮浪者じゃなかった人たちが、新しい浮浪者として出てきているわけであります。

続きまして大臣、どこでも結構ですが最近ハローワーク、旧職業安定所でございますが、
現実にお訪ねになられたことはありますか。

○宮澤国務大臣 
ございません。

●小泉俊明   
柳澤金融担当大臣はいかがでございますか。

○柳澤国務大臣 
私も、最近ということになりますとございません。

●小泉俊明   
大臣、前は行かれたことはありますか。最近じゃなければ。

○柳澤国務大臣 
浜松ですけれども出かけたというか、前を通って様子は観察しました。

●小泉俊明   
先日、私新宿に行きまして、西口駅前今ハローワークも大変きれいな場所にありまして、
ビルの23階にどういうわけかエレベーターからそこの階だけすごく人が乗りおりしています。

それは、何かと思って私も行きましたら、ハローワークなんですね。
その中に今どういう状態かといいますと、席のあきが全くない。パソコンが全部並んでいます。
パソコンを一生懸命見て私の知っている職安のころというのは年齢の極めて高い方が多いです。

実は新宿だからかもしれませんが20代,30代,40代の男性も女性も問わず非常にふえています。
若年層の就職難ということが現実的に今起こっているということでございます。

それでは宮澤大臣御自分の選挙区で結構です、商店街を歩かれたことはございますか、最近。
お店でジュースでも構いませんけれども御自分でお金を出して買われたことはありますか。

○宮澤国務大臣
選挙区では無論ございますが、それもちょっとごぶさたでございます。
床屋へ行くときは財布を使いますがそれ以外は物を買うということも余りございません。

●小泉俊明   
柳澤大臣、いかがでございましょうか。

○柳澤国務大臣 
私の場合にはございます。

●小泉俊明   
柳澤大臣、どこでどんな感じでしたわけですか。
どんなお店で、その買ったときの雰囲気、お店の状態とかはどんなでしたですか。

○柳澤国務大臣 
どんな感じと言われましても普通の感じで、変わっているという感じはないように思います。
ただ、地元商店街はNHKの特番でシャッター街という名前をつけられたほどのところでして、
非常にちょっと問題をはらんでいる。ただこれは景気の問題よりも構造問題と考えています。

●小泉俊明   
先日の日曜日でございますが街頭演説をやりながら、私も茨城県南でございますけれども、
結構今人口がふえておりまして、順調に発展しているところなんですね。

それでも、実は全部回ってみましたら明らかに、去年の六月の衆議院選挙のときよりも、
シャッターが落ちているのが、営業日であるにもかかわらず、大分ふえてきました。
物を買っても、商店主に全く気力がないんですね。

いかにも閑古鳥が鳴くというのはこういうことだなと43の年になって感じた次第であります。
それでは宮澤大臣、最近証券会社へ行きまして電光掲示板の前にいすが並んでますけど、
そういうところというのは現実にごらんになられたことはありますか。

○宮澤国務大臣 
それは、車で通りますんで、存じています。

●小泉俊明   
柳澤大臣、いかがでございましょうか。

○柳澤国務大臣 
私も同様でございます。

●小泉俊明   
中に入ったことはございますか。
証券会社の電光掲示板の前にみんないるんですよ。
かつてバブルのときにはたくさん人があふれていたんですね。
最近お入りになられたことはありますか。外ではなくて。

○柳澤国務大臣 
株をやっていないものですからその用事はなく、出かけません。

●小泉俊明   
まだ森先生が総理になる前、平均株価が2万円に近づいたころはまだ定年退職された方とか、
結構高齢な、年配の主婦の方たちがかなりたむろしていたんですね。

さすがに、きのうバブル崩壊後最安値を更新したわけですけれども、
ぜひとも一度行って見ていただきたいんですが、ほとんど最近は人がいません。

これはどういうことかといいますと、新聞で株価を見るよりも、
個人の投資家がいかに離れているかというのは明らかですね。
商売成り立たないと思うぐらい人がいません。

また、つい最近まで、実は旧大蔵省が予定どおり源泉分離課税の廃止を進めようとして
一生懸命官僚の方が、やるんだ、やるんだという話をされていました。

それで大蔵官僚の方たち何人かとちょっと話したわけでございますが、
株式投資をしたことのある人がほとんどいないんですね。

政治家の場合は、現職になりますとしない方がいいんでしょうけれども、
やはり現実に株式投資をした方でないと、どうしたら個人投資家を市場に戻せるかとか、
投資家の気持ちというのは全然わからないと思うんですが、宮澤大臣いかがですか。

○宮澤国務大臣 
こういう状況ですから個人投資家も寄りつかないということはおっしゃるとおりと思います。

●小泉俊明  
柳澤大臣、いかがでございましょうか。

○柳澤国務大臣 
これは大蔵省の、私も宮澤先生の相当後輩ですけれども大蔵省に勤めておりましたのですが、
特に当時の証券局の関係は、これは明示的に禁じられていたと思います。

その他の部署の場合には明示的に禁じられていたとは思いませんですけれども、
友人で株式に興味を持って投資した者がいたことを知っているかと言われれば全く知りません。

そういうことで今、村井副大臣は非常にその点について全く何にもやったことのない人間が、
政策の企画立案をするというのはおかしい、公務員に対するレギュレーションというのが、
あるいは政治家に対して厳し過ぎて実態からどんどん遊離していることは問題だということを
主張されているんですけれども、私も、そういうことはあり得るというふうに考えております。

●小泉俊明  
非常に同感でございます。時間がありません。
次に行きますが、私は今、茨城県の県南の取手市というところに住んでおります。
常磐線が通っておりますので、東京まで私はいつも電車で来ています、パスを使いまして。

昨年選挙のときにポスター撮りがあり、有名なカメラマンだったものですから時間が厳格で、
車で行くとこれは間に合わない、おくれた場合にまずいと思って電車に乗ったんですね。

ところが、電車に乗ったら二時間も逆におくれちゃったんです。
実は自殺者で電車が二時間不通になっちゃったんですね。

それで大遅刻しましたのですが、実は先生方は偉くなられますと車しかお使いにならないんで
一体今一般の世の中どうなっているかといえば実は最低一人飛び込みで死んでいるんですね。

そのおかげで、常磐線だけじゃなくて中央線、山手線とか東北線、必ずとまるんです。
それも二時間ぐらい。

この前山手線に乗っていまして、終電に乗ろうと思ってぎりぎりの山手に乗っていましたら、
人身事故でとまりまして東京駅から歩きました。終電が上野であると思ったらないんですよ。

ですから、その自殺者のあれで2時間も3時間もずっと足どめ食っているというのが
実際の電車を使っている方だとよく知っているサラリーマンはよく存じ上げている事情です。

そこで宮澤大臣、今一年間に日本で自殺者はどのぐらいいるか、おわかりでございましょうか。

○宮澤国務大臣 
知りません。

●小泉俊明  
柳澤大臣、いかがでございましょうか。

○柳澤国務大臣 
知りません。

●小泉俊明  
新聞に毎年のようにこれは出ています。
常々私は何で大蔵委員会とかそういうところで日本人が大量に自殺しているにもかかわらず
一言もしゃべる方がいないんだろうと前から不思議に思っていました。

それで、きょう私はあえて、私にとっては極めてこれは常識的な話なんですけれども、
実は2年連続1年間に3万3千人死んでいます。

これはただ、表に出ている数字だけですから、御存じのように暗数がありまして、
実際は10万人自殺しているだろうと言われます。3万3千人でも毎日90人死んでいるんですよね。
これが今の実態であります。

どう見ても今御質問させていただいた中でわかりましたように、我が国の現実を素直に見ると、
とても宮澤大臣がおっしゃった我が国の経済状態が、緩やかなこれはおかしな言葉ですが、
大臣見解としてますので国民はそう思いますが緩やかな改善が続いている状態ではありません。

森総理や宮澤大臣の感覚と国民の感覚がずれている。
大多数の国民がそう思っているわけであります。

そこでバブル後諸外国に類を見ないほど金を使って積極的財政政策を続けてきたにもかかわらず、
いつまでたっても国民が、やはり不安なんですよね、さっきの状態がわかっていれば。

GDPの6割を占める個人消費が幾ら叩けど笛吹けど踊らずで、経済が本当に回復しない原因は、
今御質問させていただいて私も一度再認識させていただきましたが大臣とか総理とか政治的な
意思決定の権限を持つ方たちと現実との感覚がずれている点にあると思うわけであります。

ここ10年だけでもさまざまな景気対策そして制度の改革が行われてきましたがどうしても今の、
宮澤先生の場合には総理も御歴任されていましたし、ここ十年間非常に要職にいらっしゃって、
それなのに、どうしてもすべての政策がおくれがちでタイムラグがあるんですね。

あと、やるべき時期を間違えたりしているために、対策の効果が十分に発揮できないのも
ここに原因があるんじゃないでしょうか。非常にずれているということですね。

そこで御質問いたします。例えば、財政構造改革法ですが、
宮澤財務大臣、平成9年11月28日に成立したばかりの財政構造改革法が、
なぜわずか半年の平成10年5月29日に改正され1年後の12月11日には凍結になったんでしょうか。
どんな原因でそうなったと思われますか。

○宮澤国務大臣 
それは明確に1997年に東南アジアの為替危機がありました後、我が国自身で三洋証券が倒れ、
あるいは山一が、北海道拓殖銀がという御記憶のようなあの状況がいわば続いて起こりました。

そこからきた経済の極端な、恐らく金融不安に近いような状況が到来いたしましたので、
それまでの財政再建路線はここで思い切って転換せざるを得なかった、こういう事情と思います。

●小泉俊明 
わざわざ大変な時間と労力をかけて財政構造改革法をつくったわけですが、つくる時点での、
先ほど株のときの御答弁がありましたように、現状認識が甘かったんじゃないですか。

正しく、もっと本当に現実、そんな急に北海道拓殖銀行とか連鎖でいくわけないんですね。
既にそのときに萌芽があったわけですよね。

そのときの経済状態を見誤って、財政構造改革法を、実際は経済が落ち込みつつあって、
時限爆弾があと1年ぐらいで爆発するときにもかかわらず、それを見誤ってつくったからこそ、
わずか1年で凍結という形になったんじゃないでしょうか、大臣。

○宮澤国務大臣 
もう少し時間がたちますと必ず検証されなければならない出来事であったわけですが、財政再建、
そのときにGDPの動きは決して悪くなくこれが情報としては遅れるという問題はあるにしても、
日本の経済はちょっとよくなるのではないかということを多くの人が思いました。

それで再建ができるかおうかに判断が行われたわけですが結果としていろいろなことを合わせて、
9兆円という国民負担が生まれたということが一つの原因であったと言われております。

しかしそれだけではそんなことは急に起こらないわけですから、委員がおっしゃいますように、
その間の日本経済の実態についての分析が十分でなかった、今でもまだございませんけれども、
やはり検証するとすればそういうところに原因があったと考えるべきだろうと思います。

●小泉俊明  
先ほど私が何のために4つか5つお話ししたかというと、非常に基本的なことなんですよね。

結局、戦争しているときに、指揮官とか作戦参謀が、弾が当たらない何十キロも後ろにいて、
現場の状況を全く知らずに作戦を立てている中でやっても国民が何人死んでもむだ死になんです。

ですから今おっしゃいましたように、今もずれているのであれば何をどうしたら
ずれないのかということを、本当はこれからその本論に入ろうと思いましたが時間がありません、
次回御質問させていただきます。
 
引き続きまして、NPOの税制についての御質問をさせていただきます。
河村たかし議員に質問させていただきます。

我が国におきましてはNPOはまだ緒についたばかりですが、
アメリカでは官と民の間を補うものとして、
また幅広く雇用を吸収するものとして、社会における極めて重要な構成要素となっております。

我が国においても、このNPOの発展は極めて重大な問題であると思います。

しかるに政府はNPOに税制支援を広く認めると乱用の恐れがあるとし極めて消極的です。
現にアメリカでは国への所得税が7500億ドルなのに対して寄附が1750億ドルにも達するそうです。
脱税に極めて厳しいアメリカで何でこれほど大規模な公益寄附金が支出されるんでしょうか。

○河村たかし議員 
お答えの前にこの間答弁しました認定機関について誤解があったので申し述べたいと思います。
私ども三党で提案しておりますのは、法人税法37条10項にありますように、この条において
認定特定非営利活動法人等とは特定非営利活動法人及び民法第34条規定により設立された法人で、
次の要件を満たとして政令で定めるところに特定非営利活動等促進委員会の認定を受けたものを
いうということでございますので、はっきりさせていただきたいと思います。

それで、今のお答えでございますけれども、とにかく、今小泉さんが言われたように、
アメリカでは出す税が7500億ドルそれから公益寄附がギビングUSAという統計ですが、
ちょっと多いのではないかと言われておりますが、1750億ドル。これは2割なんですよね。

それで、日本の方を聞きますと、乱用といって盛んに国税がというか大蔵が言っておりまして、
それにまた従って自民党の中でも心ない人が同じようなことを言っています。

どういうことかというとまず公開、競争ということが起きるのですが、こういうことですね。

例えば、いわゆる公益法人なんかにお金がどれだけ行ったか、宗教法人でも。
アフタータックスの金だったら全然わけがわからないじゃないですか。

だけども、寄附控除をしますと例えば100万円寄附しますね、
だから税金をまけてくださいという書類が全部向こうの税務署に行くんです。

国税当局、IRSへ行くんですね。
だから、国税当局は実はお金の入った額というのはわかるのですよ。
わかっておるか、大蔵。そういうことなんですよ。

自民党の方、誤解をされては困るのですよ。
実は、税制控除というのは脱税防止のためにやっているんですよ。
公開しますから、要するにそういう団体は。

では、日本で幾ら入っているのかわかりますか。
全然公開されていないじゃないですか。
わけがわからない、どういう団体か。

だから今回の埼玉県のいわゆるKSDの問題でも、
何か変な裏金がたくさんあってわけがわからぬ状況になるということなんです。

だから、とにかくいろいろな団体に税制控除をすることです、寄附控除を。
どんどんそのフィールドに入れてやる。

それで、そこにみんながお金を出したら、これだけ出しましたよ、
だから税金を控除しろいう書類が課税当局に上がるようにしてやるということなんです。

国税庁は5万人ぐらいおりますけれども、何がそれで全部わかるのですか。
私は、これはよほどお人よしだと思いますよ。この世界は何と脱税天国なんですか。

それより、みんな公開して見ること、それから寄附の伝票を全部税務署へ上げるんです。
課税当局は、これをやってはいけない、あれをやってはいけないと言ってはだめ。

当然法律に触れることはだめですけれども、お金の流れは見るということですよ。
商売をやっておる人に決算書があるのと同じなんだ。
早くこういう世の中にしてください。
何があなたたちに公益を見る資格があるんだ。
それはとんでもない話ですよ。

みんなで見るんです、国民で。寄附したお金をみんなでわかるようにする。
こういう仕組から、向こうで今言ったように国に出す所得税の2割にも及ぶほどの
公益寄附金があるということで、早くこういう時代をつくっていきたい、
こんなふうに思っております。以上でございます。

●小泉俊明  
質問を終わります。

《衆予算委員会平成16年2月20日》

○笹川委員長 
次に、小泉俊明君。

●小泉俊明 
民主党の小泉俊明でございます。質問させていただきます。

国会の論議というものは一見しますと非常に抽象的なんでありますが、
実は、ここの議論というのは、国民生活そのものに直結する、
人の生き死にを左右する重要なものであります。

今、こうしているこのときにも、大体毎日九十人が自殺に追い込まれる。
年間三万人以上が自殺に追い込まれているわけであります。

特に明治以来の大変動期を迎え、のるか反るかという状態にあるというのが今の日本でして、
今大臣を担当される方々の職責は、これは極めて重いものがあると私は思うわけであります。

ぜひとも、そのことを御理解の上、真剣に御答弁をいただくことをまずお願い申し上げます。

いずれにしましても、組織を動かすのは人間でありますので、
各大臣のポストに一体どういう方がおつきになるかというのが一番大切であると思います。

そして、その際、大臣としての価値判断のベースになるものは、
何といいましても個々の政治家の持っている政治信念とか政治信条ですね。

特に国民の最も関心が高いのは、今、これは税制であると思います。
谷垣大臣、大臣ではなく政治家としての信念とか信条というものをお聞かせください。

○谷垣国務大臣
大変抽象的に問うていただきましたので、答えもなかなかあれですが、私は政治家というものは、
少し古い言葉になりますが、やはり経世済民の志というものを持つということが一番大事と。

そのためにどうしていくかという手法はさまざまだと思いますが、
経世済民の志を失ったらもう政治家はやめるべきだというようなことをいつも考えてます。

●小泉俊明 
何年か前の新聞報道、元旦だったと記憶しておりますが官僚が選ぶ総理候補ナンバーワンに、
谷垣大臣が選ばれたわけでありますが、それに対する感想はございますか。
お読みになられたと思いますけれども。

○谷垣国務大臣 
そういうことがありましたけれども、大分前のことでございますので。
「男子離れて三日相見ざれば刮目してこれを見るべし」という言葉がございますが、
私も日々変身を遂げているつもりでございますので、
四、五年前のことはちょっとなかなか自分ではコメントしづろうございます。

●小泉俊明
お聞きしたのは本会議、予算委員会における谷垣大臣の御答弁を静かに聞いてきましたが、
どうも、大臣の政治家としての顔とか大臣の見識がなかなか伝わりません。

私は、ずっと財務金融委員会で塩川さん、宮沢大臣に何回も質問してきましたが、
是々非々はあれ、それなりの見識が常にバックボーンに示されていたわけでありますね。

その中で、さっき経世済民の志をお持ちだと言いましたね。
ですから、ぜひともその立場から御答弁を政治家としていただくことをお願い申し上げます。

そしてまた、国民が今感じていますのは、小泉総理もそうですが、
大臣もそうなんです、長く政治家をやるとずれてくると思っているんですね。

どうも国民の生活の実態をほとんどわかっていないんじゃないかというのが、
国民だれもがいろいろな答弁を聞いていて思うところだと思います。
 
そして、現場に弱い政治家はこういう危機の時代では使い物にならないと思っているんですね。
特にこれはすべての、経済政策も財政政策もそうですがその出口、結果は雇用と失業ですよね。

これは御案内のように、三百五十万人、いまだに高どまりでありまして、
高校卒業生の就職内定率は過去下から二番目、大学生は過去最悪であります。

そんな中で、ただ一点だけお聞きいたしますが、
総理にも聞きましたが、ハローワークとか、今まで大臣は行ったことありますか。

○谷垣国務大臣
ハローワークという名前になってからは行ったことがございません。
公共職業安定所と言っていたころには行ったことがございます。

●小泉俊明
ぜひとも、今先生おやりになられている財政政策とか税制のすべての出口、
結果がまさにそこにあらわれておりますので、ぜひともお時間をとっていただいて、
新宿にありますよ、すぐそばに、ぜひとも現場を見てください。

それでは、次の質問に移りますが、国債について質問をさせていただきます。
新規国債発行額が36兆5900億と、過去最悪になりましたね。

銀行は、貸し出しよりも、72カ月、貸し出しが減少いたしまして、
99年30兆円から昨年までで93兆8600億、国債を買ったわけであります。

そしてまた、今年度の国債発行総予定額というのは160兆円。
そのうち115兆円を債券市場で出すということだと思いますけれども、
これは、国債の大量償還がどんどん来ますので、今年度だけではなくて、
来年も再来年も大量の国債の発行が予定されているわけでありますが、
この国債の消化については問題はありませんでしょうか。

○谷垣国務大臣 
結論からいいますと、現在、直ちに問題が発生しているわけではもちろんありません。
ただこれだけ国債を発行するので、どうしたら国債を安定的に消化するということだけではなく
国債を価額というか、国債の価値を安定的にしていくかというのは常に念頭にございます。

そういうこともありまして、昨年、役所や審議会でも随分議論していただきまして、
一つの考え方をつくりできるだけ具体的に適用していって、将来とも不安のないようにしたい。

しかし、一番の根本は政府が財政規律を、そこからは関心がないというようなことになれば、
それは国債の安定消化もへったくれもあったものではないということだろうと思いますので、
私は常に、声を大にして国民にも政府はそういう姿勢でやるということを訴えたいと思います。

●小泉俊明 
昨年の3月、個人向けの10年物、変動金利の国債を発行されましたね。
2月10日の報道によりますと2005年までに新しい個人向けの5、6年物の国債の発行を
検討しているという報道がありましたが、これは事実ですか、財務大臣。

○牧野政府参考人 
お答えをいたします。
今、先生がおっしゃられましたように、満期が5、6年であるとか
固定金利であるとか、そういった報道がなされたことは事実でございますが、
我々としてそういったことを決定したという事実はございません。

ただ、国債の大量発行が続いてまいりますので、国債の安定消化を確保していくためには、
国債の保有者層の多様化というのは非常に重要な課題でございまして、
現状、非常に低い保有率にとどまっております個人層による国債の消化と保有ということを
進めていくことは重要な課題ですから、我々としても引き続き検討していきたいと考えてます。

●小泉俊明 
報道によりますと、固定金利、中途換金でも手数料だけで元本を全額返還するという、
これは民間の貸付信託では、当然固定金利商品の場合は解約の場合、
金利負担のリスクは解約者が負うというのは常識ですよね。

今、検討を進めるというお話が政府委員からありましたが、もしこれをやるとすると、
世界で初めてリスクの全くない、民間には絶対にできないダンピング商品になるわけですね。
こういったものを発行するということは、市場から国民のお金をまた国に吸い上げる。

そして、最大の問題はこれは国債の消化についてやはり危機的な状況なのではないかという
メッセージを市場に与える危険が極めて大きいと私は思うんですね。
世界でこんなことをやっている国はどこもありませんから。

ですから、こういったものを出すのは危険性が大きいと思うんですがいかがですか。

○谷垣国務大臣 
それはまだ発行を決定したわけじゃありませんで、
これからも市場のニーズなおを考えながら検討していかなければいけないと思っておりますが、
我々は一つの方向として個人国債はこれから推し進めていかなきゃならないと思っております。

ただ、今の点はこれからさらに検討を進めたいと思っております。

●小泉俊明 
確かに、すそ野を広げるというのはいいんですが、
絶対に民間のできないダンピング商品は、やはり私はやるべきじゃないと思いますね。

特に、戦中は、日銀にこれを引き受けさせたり、銀行に強制引き受けさせたり、
国債消化のための国民貯蓄奨励策をやったわけですね。

今、日銀に何をやらせているかといいますと、13カ月で27兆円を超えるドル介入資金を、
日銀に政府短期証券を引き受けさせて、そのお金で二22兆円のアメリカの国債を買い、
そして、その資金が枯渇したためにアメリカの米国債を10兆円もまた日銀に、
まさに自転車操業のようなことをやっているわけですね。

そしてまた、先ほど申し上げましたように、銀行が市中にお金を貸すのではなく、
93兆8006億円もどんどん国債を買い上がっている。

ここで国民にこういった固定金利、中途換金でも手数料だけで元本全額返金というような
世界にまれな超ダンピング商品をつくるということは、やはり国債の消化に対して
極めて危機的な状況があったというシグナルを市場に送ることになると私は思います。

ですから、これは極めて、まだ検討している途中でありますから、
非常識なものはつくらないように、検討をするときに注意をしていただきたいと思います。

次に、景気に移らせていただきますが、まず、経済成長率から景気を見た場合のお話です。

QEの発表で、10月12月のQEが名目で0.7%、そして実質で1.7%という数字が出ました。
福田官房長官も、小泉改革の効果が出たという話を堂々とおっしゃっているわけであります。

実はおととい、この数字が出たときに、街角でテレビがインタビューをしました。
ここで何と答えているか。

一般の方ですよ。データが間違っているんじゃないの、数字の魔術でしょうということを、
みんな端的にまず、実感がないために言うわけですよね。

国民もこのGDPの数字を、やはり実感以上に数字が出て、
かさ上げしているんじゃないかという疑念を持っていると私は思うんですよ。

この辺について、竹中大臣、いかがですか。

○竹中国務大臣 
実感の議論は御指摘のように難しい議論だと思います。
確かに瞬間風速とはいえ7というのは高いというような印象を多くの方々は持っておられる。

また一方で年率で、この四半期だけではなく年で換算すると2%強ぐらいの成長ですから、
実感は皆さんいろいろでありますが、私自身2%強という実感はおかしくないと思います。

ちなみに、奥田日本経団連会長は、実感どおりだというふうなコメントも出しておられた。

したがって実感が伴うような形にぜひ地域に、中小企業に浸透させなければいけない。
もうこれに尽きると思います。

あと、かさ上げという言葉をお使いになられたんですがかさ上げというのは、
決して政府が鉛筆をなめて高い数字を出しているという意味でないのですが
これは国連のシステム・オブ・ナショナル・アカウント、SNAのいわゆる枠組みに
のっとってきちっと統計をつくっているわけでございますので、これは統計上の、
一つの出てきた統計上の数字である、この点は御理解をいただきたいと思います。

●小泉俊明 
内閣府の河出事務次官が、昨年の11月10日、GDPの算出方法を見直すということを
記者会見で言われたと思うんですが、この内容について御説明いただけますか。

○牛嶋政府参考人 
お答えをいたします。
GDPのデフレーターに関しましては、我が国は、従来より、基準年を固定いたしました
パーシェ型の指数を採用しておりまして、五年ごとに基準年の見直しを行っております。

それに対して、デフレーターの作成に当たっては連続的に基準時点を変更する連鎖方式を
採用すべきであるという考え方があることも承知をいたしております。

こういう点を踏まえまして、平成17年秋ごろを目途とする次回の基準改定に向けまして、
連鎖方式の導入という課題も含めて推計方式全般にわたって検討しているところです。

なお、連鎖方式につきましては、パーシェ型のみならずフィッシャー型、
あるいは基準時点のとり方についても、さまざまな課題について検討が必要です。

取り扱いについては、専門家の御意見も伺いながら鋭意検討していきたいと考えております。

●小泉俊明 
これは、消費者物価と企業物価が下げどまりしているのに、総合的な物価変動の指数である
GDPデフレーターはマイナス2.6%、前期よりマイナス幅が拡大している。
特に設備投資のデフレーターは6%マイナスですね。

実は私は当選以来ずっと、経済統計に関して財務金融委員会で質問させていただいております。
算定の方法は色々ですが統計の精度を高めなければすべての議論が砂上の楼閣になるんです。

ですから、来年度から5年に一度変更しているのを毎年にすると言っているわけですから、
統計の精度とともに速度も高めるようにぜひともお願いをいたします。

また、QEの問題でありますが、御存じのように、欠点は速報性に欠けるということです。
何カ月も前のデータで統計の性格上、二次統計から積み上げるのでタイムラグがあるわけです。

そこで大切なのは、「見をもって隠を占い、往をもって来を察す」ということですね。
要するに、あらわれた事象から本質を探って過去から未来を予測する。

この出た数字ではなくこれからどうなるかというのがまさに一番大切ですので、
この経済成長率の点から見た景気の先行きについて、竹中大臣、いかがでしょう。

○谷垣国務大臣
統計の精度を高めるという点に関しましては大変重要なことを御指摘いただいたと思います。
我々はそういうことのプロフェッショナルを集めている内閣府でありますから、
まさに問題意識を反映してしっかりとやります。

同時に、短期の統計というのはやはり振れますから、短期の変動に一喜一憂することなく、
トレンドを見きわめながら、委員おっしゃったようにその先を見るということこそが、
まさに求められていることだと思います。

お尋ねの、当面の景気をどのように見るかということでございますが、
世界経済全体が、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、総じてよい方向に
向かっていることが多くの専門家によって確認されている。

先般のG7でも谷垣大臣御出席のG7でも、そのような議論がなされたと思っております。

そういう中にあって日本も、今は企業が引っ張ってますが、ようやくではありますけれども、
それが雇用者報酬に反映されつつある。

これがやはり消費に向かっていけるかどうかというのが重大な局面であり、地域に浸透させ、
中小企業に浸透させ、そして所得に反映されて消費が上向くような、形に持っていけるか
どうかというのはこの半年ぐらいが大変重要なポイントであるというふうに思っております。

そういう方向には基本的には行きつつあると思っておりますので、しっかり見てまいります。

●小泉俊明 
GDP今回、非常に高く出たわけですが、数字を見てみますと内需が1.3%、純輸出0.4%、
ただ、民間内需につきましても、家計は0.8%で、設備投資が5.1%ですね。

これ内需も言われるように、報道でもされていますけれども、
結局は輸出に関連する設備投資なわけでありますね。

ということは、輸出が極めて今この国を引っ張っている原動力になっているわけで。
そうなると毎度申し上げておりますがこれは為替の影響を極めて受けてくるわけです。

一昨年から13カ月間で27兆円のドル買い・円売りを財務省はしてきたわけでありますが、
この27兆円ものドル買い介入というのは一体どの程度の効果があったんでしょうか、財務大臣。

〔委員長退席、北村(直)委員長代理着席〕

○谷垣国務大臣 
確かに介入は、発表しております数字から見ても、たくさんしていることは事実です。
ただ、この効果ということになりますと、効果をどう判定するかということは同時に、
為替の水準を私たちがどう見て、どう考えているかということと関連いたします。

したがって、私はこの効果については判断は市場にお任せしたい、こう思っております。

●小泉俊明 
輸出産業は1円高になりますと100億円利益が飛ぶと言われていますね。
逆になると、100億円利益が出るわけですよね。
通常、実務家に聞きますと、10兆円で大体20円動くと言われています。
当然、これは27兆円も買っているわけですから、計算すれば出てくるわけであります。

ですから、今回の、輸出の増加とGDPが数字が出たというのは、
このドル買い・円売りの27兆円というのが極めて大きく寄与したんだと私は思います。

そこで、この輸出の先行きは、まさに為替がまだまだ大きいウエートを占めるわけで、
この巨額介入の持続性というのがどうしても焦点になってくるわけでありますが、私は、
世界でこれほど巨額の介入というのがやられたケースはないと認識をしているわけでありますが、
そして、その持続性について、前回13日の金曜日に私が聞きましたところ、
谷垣大臣は、
「為替市場の動向を注視し過度の変動や行き過ぎがあった場合は断固たる措置を講じる。」
毎回同じことを繰り返されるわけですよ。

ただし、こんな巨額の介入が未来永劫できますか、大臣。

○谷垣国務大臣 
私どもは特定の水準を維持しようとか、そういうことでやっているわけではありませんので…
●小泉俊明「そうなんですか」と呼ぶ)
いや、そうなんですよ。

そういうことでありますから、それは、行き過ぎた動きがあったときは我々は
しかるべき手段をとらなきゃいけない、それはやります、こういうことであります。

●小泉俊明 
非常にわけのわからない御答弁でありますが。
ですから、経国済民の志から、ぜひとも政治家の見識としてお答えくださいね。

輸出はアメリカの双子の赤字もありますし、どうしても円高の方向に進みつつありますので、
輸出の先行きというのは全く楽観できない状況にあると思うわけでありますね。

簡単に数字を言いますと、日銀の2月の金融経済月報によりましても、輸出の見通しは、
1月から3月は減速する可能性が高く設備投資の先行きも同じ慎重な投資が続く可能性が高い。

日本政策投資銀行、二月の設備投資調査によりますと、
今年度は、大企業16.1%減、中堅企業で14.2%減でありますね。

そして竹中大臣がこの前お答えいただいした、設備投資の先行指標であります機械受注統計、
平成15年10月から12月というのは、確かに除船電民需で前期比11.3%上がりました。

しかし、同じこの機械受注統計で1月13月期の見通しは前期比0.2%減でありますし、
またさっき竹中大臣がお答えいただいた、一番大切なのは雇用所得ですよ、
勤労者所得が実質6年連続減少しているんですね、今。

そして、今回の発表でも、雇用者報酬というのは名目で0.2%減でありますね。
そして、日銀金融経済月報二月によりますと、企業収益の改善は続くが人件費の抑制に
企業は引き続き取り組んでいく可能性が高い雇用者所得には目立った改善を期待しにくいと。

そしてまた、何よりも一番、GDPの六割を占めます個人消費、
これは雇用者所得が伸びないんですから当然横ばいだという読みなんですね。

要するに、おとといのテレビなどでは、GDPが高目に出たということで、何か非常にいい、
夢のようなお話をいろいろなテレビで大臣がおっしゃっていましたが、実際は甘くはない、
全く楽観はできないのであります。

そしてよくある、前も言いましたが常に政府は現状の認識、景気の判断を間違えるわけでます。
やっちゃいけないときに、せっかく芽が出たのに、景気がよくなるという判断をして、
いつも増税するわけですね。

ですから、先ほど申し上げましたが、これは経済統計の精度を早く高めて、
極力、政策のタイムラグをなくして、ぜひとも景気判断を正確にやっていただきたい。

いずれにしましても、私は、この先行きというのはかなり楽観視できず、
まだまだしっかりとした政策運営をしていかなければならないと思います。

次に、景気をちょっと税収から見させていただきますけれども、新規国債、
さっき言いましたように、36兆5900億円と過去最悪ですね。
ということは、裏返し、この理由は税収不足ですよね。

今年は、税収41兆7470億円と、何と全一般会計の50.8%しかないわけでありますが、
谷垣大臣、これは何年前の税収と大体一緒ですか。

〔北村(直)委員長代理退席、委員長着席〕

○谷垣国務大臣 
これは昭和61年度、これはちょっと私、記憶でございますから違うかもしれませんが、
昭和61年度と大体同じだったと思います。

●小泉俊明 
まさに、これは18年前の昭和61年、1986年なんですよね。
ただ、当時は一般会計が53兆6400億円ですね。
実はそのときと一緒なんです。

税収で見ますと、平成12年50兆7000億から、13年、14年、15年そして16年と、
一貫して税収が、財務大臣、減ってきているわけでありますよ。

これは、昔の大蔵大臣だったら即刻首だと私は思うんですが、この税収を客観的に見ると、
自民党政権の財政運営と経済政策が明らかに失敗なんじゃないかと私は思うんですが、
財務大臣、いかがですか。

○谷垣国務大臣 
さっき申しましたように、大体61年度と同じ税収。
それで一番多かったのは平成2年度で60.1兆、ピークですがそれからだんだん減っている。
 
その大きな原因は累次の減税、特に小渕内閣のときの6兆円減税を初めとして、
累次の減税をやってきたことが多い。

それからもう一つは、平成2年度当時の税収というのはやはりバブルの影響はありましたから、
そういう一時的な増収というのもあったと思います。

その後構造改革に取り組んでまいりまして、今現時点で16年度の一般会計税収については、
これはさっきおっしゃった額ですが三位一体改革の一環として所得譲与税の創設に伴う減収、
これは約0.4兆円ですが、これを除きますと、15年度税収に比して0.4兆円の増収と、
ややいろいろな効果が少し出てきたのかな、こう思っております。

●小泉俊明 
時間がないので先に進みますが、半分しかない税収で予算を組むのは明らかに失敗ですよ。
そして、ここの、ずっとバブル崩壊以来、何でこれほど景気が落ち込んでいるのか。
私は、大きな自民党政権の失敗、二つの理由があると思います。

まず一つは明らかに、国民の資産、特に土地と株の価値を下落させてしまった、
失わせたこと、これがまず第一点であります。

第二点が、先ほども申し上げましたように積極財政、歳出の増加により少し景気がよくなると、
すぐ、財政再建優先という観点から国民負担をふやし、増税をし、また景気が失速する、
この繰り返しなんですよね、過去ずっと見てみますと。この二点にあると思います。

そこで、この二点についてお尋ねいたしますが、
まず、日本経済の長期的低迷の原因は、私が先ほど申し上げた、
ただ一つであります。戦後、国民が営々と築き上げてきた資産、特に土地ですけれども、
この価値がほとんど失われてしまったことにあると思います。

バブル崩壊後平成2年、90年から土地と株で一体幾らの国民資産が失われたんでしょうか。
これは竹中大臣でしょうか。

○牛嶋政府参考人
国民経済計算に基づきます推計によりますと、90年以降2002年までに、
日本経済全体で土地のキャピタルロスが913兆円程度、株式のが477兆円程度、
合計して1390兆円程度のロスが生じたものと推計されます。

●小泉俊明 
今聞いたとおりですが、実は個人の土地所有者がどのくらいいるか。これは3600万人です。
何と全人口の赤ちゃんまで入れて、3.5に1人なんですよ。

土地の価値が、あるところによっては3割、1割になっちゃったところもあるんですが、
大体平均で半分ぐらいだと思うんですが、例えば5000万の住宅を4000万の借金で買った人が、
今、資産価値というのは大体2000万とか1500万なんですね。
もしローン破産等によって競売したら、1000万ぐらいになっちゃうんですよね。
借金だけは3500万ぐらい残っているんですよ。
こういう状況で個人消費がふえるはずというのはまず絶対にないんですね。

また、土地を保有する法人の数、御存じですか。
145万社あるんですよ。

これが、土地の下落によって、担保価値が減少し、増し担保を要求され、
なおかつ、新規借り入れというのは全くできないわけですよ。

一昨年の新規不良債権27兆円というのも、これはほとんどが土地の下落によるものですね。
ここに実は、いつまでたっても中小企業に金融が回らない理由があるわけであります。
また、一昨年銀行の大手7グループ、決算で4兆6000億の赤字が出たわけでありますよね。

中身を見ますと、土地の下落で5兆6000億、株式の下落で3兆1000億の特別損失が出たんです。
これによって銀行は業務純益4兆1000億もあったんです、
それが全部ぶっ飛んで、赤字4兆6000億になったわけですね。

私は、明らかに、この地価の継続的な下落こそが現下の不景気を招き、
いまだに回復できない最大の要因だと思うんですが、竹中大臣、いかがでございますか。

○竹中国務大臣 
さまざまな経済のメカニズムの中で、資産価値が下落したということの
マイナスインパクトは極めて大きいと思っております。

しかしこれは原因であると同時に結果であるという面も当然のことながらあります。

資産の下落を食いとめるためにはどうしたらよいか。
資産下落の原因は何であるのかということをまた考えなければいけないわけでありまして、
そのためには、土地に関して言うならば、これは、非常に極端な右肩上がりの想定のもとで、
神話と言われるようなちょっと異常に高い期待上昇率があってそれで、
みんなが買いに向かって資産価値を本来が持っている収益力以上に高めてしまった。

残念だけれども、それは是正せざるを得ないプロセスにずっと入ってきている。
そのためには、土地に関してはやはり利用価値を高めることである。
都市再生等々はそのために大変重要なものであるというふうに思っております。

同様に株も、株式の資産というのもこれは資産企業の将来収益力を高めるということによって
初めて株価も上がるわけでありますから、そのための規制緩和、
まさに構造改革が必要なんであるというふうに思っております。
 
もちろん税制等々もございますけれども基本的には申し上げたような点であると考えます。

●小泉俊明 
実は130年前イギリスで同じことが起きまして地価が下落して経済が破綻しちゃったんですね。
それ以来、イギリスもアメリカもヨーロッパも、大体資本主義諸国というのは年間3%ぐらいの
地価を上昇させる政策をとるというのを、私はいろいろな文献で勉強させていただきました。

大切なのは、私は、今はもう建前ではなくて、やはり本音で議論をすることだと思います。
先ほど、一番最初のGDPの景気の見通しのときに竹中大臣もおっしゃいましたように、
今せっかく芽が出てきたんだから、ここで一押ししないと、本当の本格的、特に、
要するにお金を使わないわけですよ、内需が絶対にそうしないと拡大しないわけですね。

ですから大切なのは、土地の価格をまず下げどめながら、適正な3%ぐらいの諸外国と
同じように上昇させる政策に大きく転換を図ることが、個人も企業も活発化し、日本経済を
再生させるその最善の方法でして、私はここに政策を集中させるべきだと思うのであります。

そして、こう言うとなかなか土地神話という話がありますが、いろいろ計算してみました。
日本の面積というのはアメリカの形式上26分の1と言われています。

しかし実際日本の国土というのは八割が山でありますので、有効利用面積は2割であります。
計算しますと、日本の有効面積というものはアメリカの130分の1しかありません。

ここにアメリカの人口の半分の1億2500万人が暮らしGDPのちょうど半分をたたき出し、
そして最近、アメリカに抜かれましたけれども、アメリカとほぼ一人当たり同じぐらいの
GDPをたたき出しているわけですね。
ということは、日本の土地というのは極めて世界の中でも生産性が高いと私は思うわけです。

ですから、小泉内閣が特に何でこれほど、私は、ここにいると気がつきませんが、
前回、3年間を総括させていただきましたところ、戦後最低の、最低最悪の総理ですよ、
この数字を見ますと、自殺、倒産からすべて見ますと。

その原因というのは、地価の継続的下落をとめる政策をとらないで
不良債権処理を強制的に推し進めた点にあると私は思うんですね。

ですから、今、もう一度本当に景気の回復を図っていくのであれば今こそ私は、
この地価の下げどめに政策をもっと、内需の根本中の根本はそこにあって、
それに政策を一本化すべきだと思うんですが、竹中大臣、いかがですか。

○竹中国務大臣
地価が3%ずつ年々上がっていけば、大変よいことだというふうにもちろん思いますが、
そういう方法はあるかということに尽きるんだと思っております。

これは、基本的に資産というのは、非常に極端な期待収益、売買による含みの期待収益が
見込めない限りは、その利用価値に依存するわけですから利用価値を高めるしかない。

その利用価値を高めるための施策、これは繰り返しますが都市再生であり規制緩和であり、
これは大変厳しい道でありますけれども、長年、土地神話の中に暮らしていた日本が
いきなりこういう状況に入ったわけですから厳しい状況ではありますけれども、
そういうまさに構造改革を地道に進めていくということ以外にないのだと思っております。

●小泉俊明 
具体的に言いますと、私はやはり、まず一番大切であるのは、この地価の下落がいかに
大きいインパクトを日本経済のマイナスの方に与えているかということを、
もう建前ではなくて本音で正直に見ることだと思います。

そこに向けて、何もしないでどうやっているかというんじゃなくて、
私は、具体的にかなりやり方というのはあると思うんですね。
そのために、今回の税制改革でも、流動化に関しての税制改正をしたわけでしょう。

しかし、基本は、現金で持っているよりも土地とか株に移した方が有利にしなければ、
絶対に個人はお金を使わないわけですね。

ですから、私は、特に税制がすごく大きいと思っています。
特に取得と保有に関する、登録免許税、不動産取得税、固定資産税今度の流通課税ですね。

ただし、もっと大きいのは、私は、土地と株の相続税の評価額を、
現金で持っているより、思い切って下げることだと思います。

要するに今最大の問題は1400兆あるといいながらも、お金を持っているのは高齢層なんです。
この高齢化した動かない資金をどうやって若返らせるかということですね。

現金でそのまま相続をするより、思い切って相続税の評価額を土地と株を下げることによって、
私はかなり大きな資金移動を起こすことができて、需要を喚起できると思います。

また、住宅ですね。
やはり何といいましても、GDPの5%近いすそ野が40兆円と言われているんですね、実は。
GDPの出てくる数字以上に、住宅というのは大変すそ野が広い。

ですから、民主党はアメリカと同じように、住宅ローンの利子所得控除制度を
ぜひとも導入すべきだということをマニフェストで言っているわけであります。

それも、特に、私は、つけ加えるのであれば、新規の住宅ローンだけではなくて、
バブルのとき買って悩んだり苦しんでいる住宅ローンに利子所得控除を思い切って認める、
それが私はとるべき今おっしゃっている、これからもっとよくしたいというのであれば、
やるべきことというのは、実はいろいろな有識者に聞きましても一つなんですね。

ですから、あとは先ほどの経国済民の、政治的決断だけだと思いますので、
よろしくお願い申し上げます。(つづく)

★【谷垣財務大臣/竹中金融担当大臣/坂口厚生労働大臣/中川経済産業を斬る!!】 予算委員会(2月20日)議事録②

●小泉俊明  
先ほどの財政再建日本経済がだめになった原因は、資産デフレともう一個さっき言いました、
歳出を増加しながら、すぐ景気がよくなったと思い増税し消費を冷やして景気を失速させる、
いつもこの繰り返しですよね。

具体的に言うと94年細川,羽田内閣,95年の村山内閣でGDPが4%台に回復してきたにも関らず、
橋本内閣では9兆円の国民負担増でマイナス成長に戻り、小渕内閣により、
先ほど財務大臣おっしゃいましたが、6兆円の減税等をして3%ぐらいに回復してきました。

小泉内閣で地価の継続的下落を止める政策をとらずに不良債権処理を進め、かなり落ち込んだ。
そして、ことし、ようやくGDPが明るい兆しが見えてきた。

しかし、ここに至る道のりというのは大変な道のりであります。

何人死んだかというのは、この前言いましたけれども、
膨大な国民の死屍累々のしかばねの上を歩いているんですよ。

なおかつ政府も、公的資金、預保による金融機関に対する資金援助は総額37兆4218億円でしょう。
為替介入が27兆円もしている。

そして、政府だけじゃないです。
民間が猛烈なリストラによって合理化の、もう搾るれないほどのリストラをしてきたわけです。

実は17兆円もリストラによって給与所得が減ったと言われているデータもあるぐらいなんです。
先行減税も、おっしゃるように昨年1兆8000億やった。

しかし、せっかく芽が出てきたとさっき竹中さん言いましたが、何で、さっき言いましたよね、
芽が出てきて、これをいかに所得に個人消費に結びつけるべきかをさっきおっしゃったんですが、

これから政府がやろうとしていることは、今年から毎年1兆円規模の家計負担増ですよね。
何と、再来年までに5兆円近い負担増が計画されているわけでありますね。

せっかく無理やり、前回から言っています、無理に無理を重ねてようやくここまで持ってきて、
これでまた個人消費が間違いなく冷え込むと思っているんですが同じ失敗の繰り返しをしていく。

例を言いますけれども具体的に言いますと、一月から配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止、
4月から年金物価スライド適用で年金減額、6月は住民税上げ、10月には厚生年金保険料引上げ、
来年には年金世代への課税強化、そして、小渕内閣の主な減税のテーマでありました、
平成十八年には定率減税の廃止が今検討をされているというわけでありますね。

私は多年度税制中立ということを昨年から言われていますが先行減税をたった一年やっただけで、
無理を重ね為替介入資金を突っ込み、膨大な資金を突っ込み芽が出てきたにもかかわらず、
たった1年で今年から増税全体じゃないですよ、
家計に何で負担をかけるのかということを言っているんです。

これは、私は必ず景気が失速すると思っているんですが、どうですか、財務大臣。

○谷垣国務大臣 
今の御議論の前に、先ほど申しましたけれども、小渕内閣のときの6兆円の減税、
それから、先ほどおっしゃった昨今年度、1.8兆、1.5兆の先行減税をやっているわけですね。

その結果、日本は租税負担率は世界でも一番低い国ですし
特に個人所得課税というのは非常に低い国になっております。

●小泉俊明
潜在的負担率ですか、何を言っているんですか。
財務省の資料にはそんなこと書いてないよ。赤字国債を入れれば50%を超えているだろうと呼ぶ。

○谷垣国務大臣
いやいや、赤字国債入れればと、それがすぐに家計に響いてくるというわけではありません。

むしろ減税せよということをおっしゃるのならば、それはまた国債ということになりますから、
ちょっとその議論をすると話があちこちに行ってしまいますのでね。
だから、増税先行というのは当たらないと思います。

●小泉俊明 
これは世界の有史以来の歴史といってもいいんですが、
為政者というのは取る前に与えよというのは当たり前なんです。

それをやはり長期的な視野で、確かにアメリカの大統領みたいに4年とか8年の任期はないわけですよ。
2年に1人しか総理が出ない。

今非常に不安定な状況でありますので、ころころ変わる。
長期的な経済政策がとれない理由があると私は思うのでありますが、
しかし、その中でも、家計の問題だけで言っているんですよ、全体でなく。

それで先行減税1兆8千億と言いながらさっき言ったように
再来年にかけ5兆円超の家計負担を与える計画があるわけですよ。

この短期的思考がやはり私はまずいんだと思うんですね。

あと、竹中大臣も、では、家計にこういうことをやっても影響はないというこの前マクロで、
竹中大臣も、今の橋本内閣とは違ってきちっと家計消費にも影響は余りないということを、
前回の13日の金曜日の質問のときに答えられていますが、お二人ともそれでいいんですか。

○竹中国務大臣
ちょっと、今御指摘の点で、二点ぜひ明らかにさせておきたいことがあると思います。
景気がよくなると緩める、景気が悪くなると出す、こういういわゆる
ストップ・アンド・ゴーの政策、これは場合によっては必要な場合がございます。

しかし、小泉内閣では、骨太の方針でも明示しているように、
そういうストップ・アンド・ゴーの政策はとらないようにしようと。
現実問題として、多くのOECDの国でこういう政策をとっていないわけです。

ではどういうことかというと景気が悪くなれば自動的に税収が減る、それで赤字幅が広がる、
こういう自動安定化装置、ビルトインスタビライザーを活用してやっていこうではないかと。

そうでないとその判断のタイミングがおくれたり恣意的になったりし、やはり財政をゆがめる。
そういうストップ・アンド・ゴーではない、これがまず第一です。

一方財政そのものは、危機的な状況ですから、
やはり10年でプライマリーバランスを解消していかなければいけない。

これは中長期の目標としてやっていくので、こ
れを避けると一方で御指摘のように不安定な問題になるわけですよね。

さあ、そこで、具体的な負担がどれだけかということは、極めて重要であります。
これについては、少なくとも十六年度については、これはどういう積み上げをするか。

プラスもあればマイナスもありますから、
それはちゃんとネットアウトして考えていかなければならない。

経済財政諮問会議の「改革と展望」の中ではマクロと財政を整合的に見るという形になってます。
したがって、今5兆円とおっしゃったのが、すぐに確認できませんが、
97年には、家計に対して約9兆円の負担をかけた、GDP比で2%ぐらいの負担をかけた。

そういうものに比べますと、これはけたが1けた違います。

今のはある程度負担していただき、プライマリーバランスの解消に向かわなければいけませんが、
その負担は当然ながら、プライマリーバランスを解消していくわけですからその分は、
国民は負担といえば負担ですよ、しかし97年と比べるような水準ではない、
けたが違う、そのように判断して政府経済見通しを立てております。

●小泉俊明
時間がちょっと限られているものですから、明確に質問にお答えいただきたいんです。

今の大臣のお話、前回の13日金曜日のお答えを今見ますと、
マクロとミクロというのは非常にちゃんと今やっていると。

ですから私が言うような個人消費の冷え込みによる景気失速はないという御判断だと思うんですが、
さっき私が言いましたように、1月から配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止、
4月から年金物価スライド制適用で年金支給額の減額、
6月には住民税のアップ、10月には厚生年金保険料の引き上げ、
そして来年には年金世代への課税強化平成18年には定率減税の廃止が検討の段階とされている。

もしこれをやって個人消費が冷え込み景気が失速したら、これは責任を取るんですか、竹中大臣。

○竹中国務大臣
これは経済の、整合的な財政とマクロ経済の運営をしていく段階でチェックをしてるわけですから、
それでその責任とか、そういうことではないと思っております。

私はむしろお願いしたいのは、民主党はどのような経済見通しをお持ちなんでしょうか。
そういうことを、それは政権があってもなくても出せばいいじゃないですか。
それを示した上でどこが違う、それだったら、これはもっと議論が進むのではないかと思います。

いずれにしてもそういうことを我々は積上げて算出しそれを政府経済見通しに反映してますので、
ぜひ見通しを示していただいて、一体どこが違うのか大変いい議論になるのではないでしょうか。

●小泉俊明
個人消費が冷え込み、景気が失速しという影響はないということを言われているわけですよね。
私は、大臣としては責任があると思います。

これは、私たち議員とは、大臣、極めて重い責任がありまして、
ぜひとも、その見込みが違った場合には、私は、責任とらないとやはりまずいと思うんですよね。

それをはっきりまず申し上げておきたいと思います。
あと時間がなくなってきましたので厚生年金保険料の引上げに関する問題に移りたいと思います。

厚生労働大臣平成16年度のベースでこの保険料の引き上げによって労使幾らの総額増収になるか、
また、平均的男子被用者、月収36万円、ボーナス年2回、3.6カ月分ということですが、
毎年いくら負担増で最終的に年額いくら負担をするかということをお答えいただけますか。

○吉武政府参考人
厚生年金の保険料率の引上は平成16年10月からで、平成16年度は0.2兆円と考えております。
そのうちの半分が被保険者御本人でございます。

それから16年度ベースで満年度化いたしますと、0.5兆円という形でございます。
(小泉俊明「あと、平均的男子の被用者の場合は。数字だけでいい」と呼ぶ)

平均的な厚生年金の被保険者、毎月の給与が36万円でございます。
この方が、ボーナスが0.3倍という形で計算をいたしますと、大体年額1万円でございます。

●小泉俊明
大体年額1万100円ずつ増加し、現行と13年後というと大体13万2500円増加すると思うんですね。
私は、前回申し上げましたが、どうしてもお聞きしたいのが、実質給与が6年連続減少している。

年収に占める割合というのは、教育費の割合は今もう30%を普通超えているんですね。
住宅ローンの返済額も所得の20%を超える。
家計がこれほど非常な段階、状態にあるわけですよ。

なおかつ、この不景気で、大臣、これはこんなに急に上げて、
家計がこの負担に本当に耐えられるという御認識なんですか。

○坂口国務大臣
17年にかけて上げていくわけでございます。
したがいまして、人口統計というのはほかのものと比べますと比較的とりやすい。
今までも違ったりもいたしますけれども、しかし、ほかのものと比べるととりやすい。

そうした中で計算をいたしまして17年にかけて徐々に上げていくということでございますから、
これは皆さん方に御計画をしていただく以外にないというふうに思っております。

●小泉俊明
今、大臣、余りテレビをごらんにならないと思うんですが、
お昼のワイドショーは全部、年金ですよ。

それでいろいろな家計、500万の世帯、700万、1000万の世帯、
実はこの年金の上昇によってほとんどみんな白旗が上がるというのを、
よく家計の実態をもう少しきちっと認識をしていただきたいと私は思いますね。

中川大臣においでいただいていますので、前回も質問をさせていただいたんですが、
私はやはり、中川大臣、中小企業は、特に雇用の八割を支え、
99,7%を占める中小企業にとりましては、この保険料の値上げ、
労使折半で半分ですけれども、これは本当に厳しいと思うんですね。

実は地元でこの社会保険のあれが払えずに泣きついてくる方たちが結構後を絶たないんですよ。
それで、中小企業の立場に立ってこれを守れるのは中川大臣しかいないんですね、今政府で。

現実に中小企業というのは前も答えていただきましたが、本当に耐えられるんでしょうか。

○中川国務大臣
政府で決定する前には随分ともちろん政府部内で議論をいたしまして、私の立場からは支える側、
企業と働いている負担者の皆さん方がこうやって将来にわたって安定的に
この制度が維持できるかということに重点を置いて発言をしたわけであります。

特に今の経済状況、冒頭からの、今の景気はどうだと。
困っている地域、困っている企業、その中心が中小企業であり、
その位置づけは今先生御指摘のとおりでありまして、
特にそこに対する負担というかダメージが現時点において
非常に大きいという認識は私も持っております。

今後も、議論の中でそれぞれの立場でメンバーが結論に向かっていったわけですけれども、
決してできないということでもありませんし、いろいろな要素がこれから中長期的にあるので、
十分に中小企業対策、活性化対策、再生対策をとりながら注意深く見守って行こうと思います。

決してこの制度がスタートすることによって、この年金によって中小企業がおかしくなる、
決定的におかしくなるということだけは絶対に避けたいというふうに思っております。

●小泉俊明
私は現実の企業経営者から国会に上がりましたので、実はこの負担はかなり重いです。
これはやはり経営をされていないとなかなかわからないと思いますが、悲鳴に近い状況です。
やったらわかりますから。

私は将来の年金も確かに大切だが、今負担する世代自体が極めて家計も企業も耐えられなく、
立ち行かなくなる危険性があることを厚生労働大臣に指摘しておきたいと思います。

そして、一つ問題でありますのが、これだけ負担を国民にかけると言っておきながら、
今、地元で街頭演説をやっていると必ず寄ってきて言われることがグリーンピアの問題ですね。

もうむちゃくちゃじゃないか、私たちの年金資金どうなっているんだと。損失3500億円ですよね。
そして、言われているのが、だれ一人責任をとらないじゃないかと。

こんな状態でここを解決しないで負担を上げるというのは間違っていると私は思います。
ですから、これは厚生労働大臣にちょっとお聞きします。

グリーンピアの建設計画から今まで一体、何人の厚生省の官僚が旧年金福祉事業団に、
現年金資金運用基金に天下って総額幾らの役員給与と退職金を得たんでしょうか、厚生労働大臣。
合計だけでいいですからね。

○坂口国務大臣
これは、厚生省の企画官相当職以上で退職した者は21名でございます。
それから、理事長の俸給は月額109万2千円でございます。
理事の報酬は月額89万。

ちょっと合計してございませんけれども、そういうことでございます。
平成9年2月1日から平成14年12月9日まで約5年11カ月在職の前理事長で3300万円です。

●小泉俊明
質問通告を全部してありますので。総額は幾らでしょうか、合計で。
きちっと質問通告してあります。

○吉武政府参考人
47年から22年間ということでございまして、今、古い時代のものもございまして、
総額をお示しすることはできない状態でございます。

●小泉俊明
それは資料の提供を要求いたします。ちゃんと質問通告を全部細かくしてあります。
しかし、出てこないんですね。
数字があるはずですので、ぜひとも、この数字、資料を提出いただけますことを……。

○笹川委員長
吉武年金局長、数字が出ないの。
――もう一度。

○吉武政府参考人 
役員の給与は、平成7年以降の給与の支払い額につきまして支払いの帳簿が残ってます。
退職金につきましては、30年間決裁を確認して、集計をして、お出しできると思います。
平成7年以前の役員の給与は、当時の給与規程に基き推計して、計算して提出したいと思います。
そういうことで、きょう御提出できないという状況でございます。

●小泉俊明
では、後で文書で出してくださいね。
坂口大臣、民間企業でグリーンピアみたいな放漫経営をした場合、
役員は全員会社に対して商法上の責任を負います。

そして、当然、株主代表訴訟の対象になります。
そしてまた、会社債権者からも損害賠償の商法上の責任を負います。
そして、場合によっては、商法上の特別背任の可能性も十分あるわけでありますよ。

これだけやってこれほど国民に年金の保険料を上げたりいろいろやるわけですね、課税強化とか。
その中で、一体だれがどのような責任をとるようなお考えなんでしょうか、大臣。

○坂口国務大臣 
これは私も責任を感じておるわけであります。
責任を感じておる理由は二つありまして一つは、我々が当選をいたしました直後ぐらいのときに、
ぜひそういう施設をつくれということを言った一人で、そういう声がたくさんだったわけです、
与野党を問わず。

そうした中でき上がってきたというふうに私は思っております。
そういう意味で私は責任があるというふうに思っております。

それからもう一つは、そういうふうにしてやりましたけれども、
その中で、多くの皆さん方にそれは利益を与えた。

確かに、年金に入って皆さんに利益を与えましたが
経営を十分にできなかったことに対する責任はあると思います。

したがってそこを17年でこれは処理をするということに
いたしましてその処理に現在入っているところでございます。

●小泉俊明 
それは全然責任をとったことにならないんですよ。
国民はそんなことを求めているんじゃないですよ。
やはり、先ほど申し上げました、民間企業であれば、今まで、ここ五、六年でもありますよね、
全員、役員をやった方は莫大な損害賠償請求を受けているわけですよ。

何で国だけやりたい放題、退職金ももらい、給与ももらい、だれも責任一人もとらないんですか。
大臣、それで国民に負担を押しつけるというのは、私は、これは国民が納得しないと思いますね。
もう一度お答えください。だれがどのような責任をとるつもりなんですか、大臣。
(発言する者あり)そうだよ、退職金の返還とか給与の返還できるはずだ。

○坂口国務大臣 
これは過去の長い歴史のある話でございますから、どこから責任があって、
どこから責任がない、なかなか明確に決めにくい話でございます。

これは多くの皆さん方のそうした御意見を反映して今日を迎えているわけでございますので、
処理について、国民の皆さん方の御意見に従って処理をすることが
一つの責任のとり方だと私は思っております。

●小泉俊明
私は、まだこの点、追及を引き続きさせていただきますので、大臣、よろしくお願いいたします。
最後に時間がないんですが、包括根保証の問題につきまして今、大変大きな問題になっています。

同じ保証でも、全く限度額と期間の定めのない包括根保証によりまして、
例えば200万円ぐらいしか保証していないのに2000万ぐらいの請求を受けられる保証人が今います。

これが実は個人破産とか、非常に連鎖で数珠つなぎになる可能性が極めて高いわけであります。
この点につきまして、法務大臣、御認識を少しお伺いいたします。

○野沢国務大臣
委員御指摘のとおり、期間や金額に制限のない包括根保証につきましては、
保証人が保証契約を締結する時点で将来負担することとなる責任額についての予測可能性がなく、
過大な責任を負いがちであるとの指摘があることは承知しております。

そこで先日保証制度特に包括根保証のあり方の見直しを検討するため、
法制審議会に対し諮問をしたところです。

今後は、同審議会において検討を進めていただき本年中には
結論を得て必要な措置を講じたいと考えております。

●小泉俊明
時間を終わりましたが何しろ現実を直視して対策をとる、妄想であっては私はいけないと思います。
現実をちゃんと直視してすべて経済政策をやっていただくことをお願い申し上げて、
質問を終わります。

2001年3月2日、予算委員会分科会において、つくば市筑南水道企業団を舞台に、企業団の一次長が、
信金中央金庫から不正に自己名義の関東銀行の口座に何と100億円もの借り入れをしたという
事件について、監督権限を持つ金融長の監督責任を追及しました。

ご覧いただくと、いかに金融庁の監督が不十分か、解っていただけるとおもいます。
議事録を掲載します。

●小泉俊明
民主党の小泉俊明でございます。
柳澤大臣、先ほどの財金から引き続きまして、御苦労さまでございます。よろしくお願い申し上げます。

先ほど財金の委員会で宮澤財務大臣にもお聞きしたのですが、
まず最初に、10年間にも及ぶ長期的な景気の低迷、そしてKSD事件、外交機密費の問題、
えひめ丸の問題、検察官と裁判官の証拠のもみ消し事件など、さまざまな問題が噴出し、
我が国の戦後の歴史の中でも今ほど立法も行政も司法も、
三権のすべてに対する国民の信頼が失われたことはないと思います。

国民の心の中には、今、どうしようもない閉塞感や不平不満、怒り、これが満ち満ちております。

こういった状況の中で、我々政治や行政に携わる者にとって一番大切なことは、
今謙虚に国民の声そして国民の思いを聞き、これにこたえることにより
信頼を取り戻す以外にないと思うのであります。

特に金融は、今後の日本経済の浮沈を決する国の要諦であり、ここに対する国民の
信頼なくして日本経済の復活はあり得ません。

まず、柳澤金融担当大臣の今の日本の政治全体に対するお考えと、
金融行政を担当していかれる御決意をお聞かせいただきたいと思います。

○柳澤国務大臣 

大変難しい大きな問題を提起されましたので、行き届いた御答弁というわけにはいかないと思いますが、
私が今御質問を聞きながら感じたところを率直に申させていただきたい、このように思います。

私は昨今の、今先生御指摘の、立法、行政、司法、三権にあらわれている問題というのは、
結局、一つの制度を余り長く維持することによって起こっている、制度疲労というような
表現でよく言われることが多いのですけれども、そうした問題ではないか、
このように考えておるわけでございます。

そして、制度が長く維持されておりましても、その制度が本来の機能を発揮して、
少々のいろいろな問題を持ちながらも、国民経済あるいは国民生活、あるいは国家の機構、
組織といったようなものについてそれなりの成果を上げておれば、その制度疲労も局所的な
対症療法というような形で対処することも可能だと思うわけでございますが、
どうやらそういう問題ではなくて、と申しますのは、この現状の制度というのが、
ここへ来まして急速にいい成果を上げられなくなった。

スキャンダルのような話以外にも、本来その制度が機能を発揮して、国民、国家あるいは
経済といったようなものにもたらすべき恩恵をもたらし得なくなっているということからして、
私は、これについては相当大きななたを振るっていかなければいけないのではないか、
このように考えているわけでございます。

そういう中に我々の所管する金融という問題もあるわけでございますが、例えば私どもの国は実はずっと
このところ間接金融に頼って、直接金融というものについてはそのウエートが非常に小さくなったままに
これを維持してきたわけでございますけれども、ここまで経済がボーダーレスになり、
それぞれの経済主体が非常に広範な活動をすることになりますと、当然リスクも大きくなるわけです。

それを金融仲介機能を担当する金融機関だけが背負い切れるかという問題が、
昨今、1997年の11月ころから顕在化した我々の問題である、こういう認識をいたしております。

当座、臨時異例の措置として、これらが負った傷に対しては国民の税金でもってこれを修復すると
いうことをやったのでございますけれども、そういうものをいつまでも続けていくわけには
当然まいらないわけでありまして、制度のかなり抜本的な改革が必要だということが、
現在いろいろなところに出ている問題が表現していることであろう、このように考えているわけです。

●小泉俊明
大臣、ありがとうございます。
それでは、通告に従いまして、お手元に紙を配らせていただきましたが、
1ページ目のA4の冊子をごらんいただけますでしょうか。

昨年、平成12年11月22日、テレビなどでも大変大きく取り上げられました
私の地元であるつくば市を中心とします、地方公営企業であります筑南水道企業団を舞台に、
企業団の一次長が、平成12年、去年の2月21日になりますが、信金中央金庫から不正に
自己名義の口座に何と100億円もの借り入れをしたという事件、
これについて、金融機関に対する監督権限を持つ柳澤金融担当大臣にお尋ねいたします。

まず、この事件は、これを見ていただくとおわかりになると思うのですが、
貸し手側が信金中央金庫、振り込みを受けた側が地銀の関東銀行という
二つの銀行が絡んだ100億円という前代未聞の不正借り入れ事件でありますが、
大臣はこの事件について、テレビや新聞等では御存じでございましょうか。

○村井副大臣
報道等を通じまして、私どももその限りでは承知をいたしております。

●小泉俊明
この図を見ていただければ大変わかりやすいのですが、これは大体御理解できますか、
事件の全容を非常に単純明快に書いたものでございますが。

この事件は、地方公営企業が借り入れをしております政府資金や公営企業金融公庫の資金、
いわゆる財投資金の金利が高いために、民間の金融機関から低利でお金を借り入れて
これを借りかえるという名目で不正に借り入れがなされていることが出発点となっております。

そこで、基本的なことになりますが、後学のためにも教えていただきたいのですが、
こういった財投資金が地方公営企業体に融資をされるような場合は通常、
大体で結構でございますが、何%くらいの金利でございましょうか。
 
○村井副大臣
私どもの所管ではございませんので、大変申しわけございません、
責任を持った御答弁はいたしかねますが、その時々におけるいわゆる財投金利に何らかの
上乗せをするとかいうような形で、そのあたりの金利が形成されているとは承知しております。

●小泉俊明
それでは、また基本的なお話でございますが、公営企業が、民間でもよろしいのですが、
今民間機関から仮に百億円借り入れた場合は、通常、金利は何%くらいだか御存じでございましょうか。

○村井副大臣 
これは、金利というのはある意味では貸し付けに対します対価でございますから、借り手により、
案件により、また貸し手によりいろいろ区々でございまして、一概に申し上げることはできないと思います。

●小泉俊明
それでは、もう一つ基本的な質問をさせていただきます。
今回の事件、これは起債の借りかえをするという名目でなされました。
それでは、このような政府資金の繰り上げ償還というのは認められておりますでしょうか。
所管が違うかと思いますが、金融の大ベテランの御先輩方ですので、ひとつよろしくお願いいたします。

○村井副大臣 
大変申しわけございません。
これこそ私にとりましてはまさに権限外のことでございますので、
やはり答弁は控えさせていただく方が適切ではないかと存じます。

●小泉俊明
政府委員はいらっしゃいませんか。

○高木政府参考人
お答え申し上げます。

実は私も所管外で、地方債の関係については余り経験がないものですから、
一般的に全く繰り上げ償還がないかどうかということは、必ずしもそうでなかったような気もしますが。

●小泉俊明 
後ほど、根拠条文等ありましたら、私のところにお持ちいただきますようお願い申し上げます。
実は、私はレクを受けまして、認めていないというのが大蔵の方の御見解でございます。。
政府資金の繰り上げ償還が認められていないということは、地方自治体や公営企業の長や職員というのは
当然、何十年も役所にいるわけですから、これはわかっておりますよね。

○村井副大臣  
先ほど高木局長からちょっとお答えをした経過もございますが、そのあたりを踏まえまして
申し上げさせていただきますと、財政投融資を運用しております側からしますと、
既往の貸し付けを繰り上げて償還をされるということは、
いろいろな意味で大変なことでございますから大変消極的になるということは当然でございます。

いろいろな事情を勘案いたしまして、現実にはある程度それに応ずるという場合もあるわけでして、
そのあたりのところはケース・バイ・ケースの話になるのではないかと承知しております。

●小泉俊明 
今のお答えをまとめると、原則は認めないけれども、例外には認める場合もあるということですね。
後ほどそれも根拠条文を私どもの方にいただけますよう、お願いします。政府委員でいいですよ。

ただ、今回の融資は平成12年2月21日に実行されたわけですが事実は2月10日に、
貸出先担当の係長と不正事件を起こした次長が大蔵省関東財務局水戸事務所に出向きお願いしたけれども、
繰り上げ償還はできない旨回答されているそうでございます。

すると先ほどのあれでは、政府資金の繰り上げ償還が原則的にはできない、例外的に一部あるとしても。
今金融で大ベテランの大先生方が知らない、できないだろうという原則論を最初は申し上げましたね。
そうすると、民間の金融機関も、政府の繰り上げ償還ができないと思っているのが普通ですね。
それでありながら、民間の金融機関が借りかえの資金を融資するということになっているのですけれども、
これは場合によっては、原則論が妥当するとすると、貸し手側に重大な注意義務違反はありませんか。

○村井副大臣 
そのあたりは、個別の金融取引でございますので私どもの判断を申し上げられる環境ではないと思います。

●小泉俊明 
二枚目の紙をごらんいただきたいと思います。
これは実は百億円、不正に融資を自己の口座に振り込ませた次長本人が説明につくった文書なんですね。
上の方に鉛筆でちいちゃく書いてある、これも本人が書いたものなんですが。

これは中ほどを見ていただくと償還交渉という下に「場合状況により、」うんたらかんたらとあるんですね。
繰り上げ償還がベテランがいても原則できないのがわかっていながら何でこんな融資が起きたのか。
これを読んでいただくとわかるのですが、借り入れを行った本人が作成した低利借りかえの説明書です。

事務局が交渉を行っているが、事務レベルの交渉では展望が開けない場合、
状況により、政治的打開策による最終決着も考えられる。という記述があります。

重要なのは、ここに私が傍線を引きましたけれども、「政治的打開策による最終決着」ということですが、
これは有力な政治家に働きかけるということを意味していると思うんですね。

それであれば、自民党の有力な政治家が動いたり働きかけると、先ほど例外でできるとおっしゃいましたが、
有力な政治家が働きかけると繰り上げ償還はできるんですか。

○村井副大臣  
そのあたりになりますと、これはもう何ともお答えのしようがございませんが、
公の資金を貸し付けるわけでございますからルールに基づいて判断がされているものだと思っております。

●小泉俊明 
実はこれは、本来大蔵はできないと言っているのですけれども、
今副大臣はできるというお話なものですから、それを前提でお話をさせていただきます。

去年の2月21日、企業団の次長は、この一ページ目を見ていただくとわかるのですけれども、
本来なら筑南水道企業団代表者だれそれという口座に振り込むはずなんですけれども、
見ていただければわかりますけれども次長であります筑南水道企業団出納員、事件を起こした次長ですね。

それで、これは100億が21日に振り込まれたのです。
そうしたらその日のうちに2億円の現金をトランクに入れて東京に運んだということまでわかっています。

これが実は今100億のうちの返済されない2億5千万のうちの2億円です。
これが使途不明金になっております。これは何かほかの話と非常によく似ているのですね。

最近中小企業安定化資金のあっせん事件でも問題になった金融あっせんの手数料にも思えるわけですね。
単なる一企業団の一次長がこれほどの100億近いお金を貸し手の信金中央金庫の理事長はどなたですか。

○村井副大臣  
報道等で私ども承知しています限りではつくば市長が企業長でございますかそのように承知しています。

●小泉俊明
それは筑南水道企業団であって貸し手の信金中央金庫の理事長はどなたかという質問でございます。

○高木政府参考人 
お答え申し上げます。
信金中金の理事長は宮本保孝さんでございます。

●小泉俊明 
前職は何ですか。

○高木政府参考人 
お答え申し上げます。
 これは、この前身のいわゆる全信連の理事長をやっておられました。
その前は農林漁業金融公庫の副総裁をやっておられたと思います。
その前は大蔵省の理財局長をやっております。

●小泉俊明
もう一つあると思うんですけれども、その前は何でしょうか。

 
その前は大蔵省の銀行局長をやっております。

●小泉俊明 
大蔵省の銀行局長ですよ、これは大変、金融のプロ中のプロの方がこの信金中央金庫の、
天下りで今ここに行かれていると思うわけでございますが、これは知らないわけはないですよね。

なおかつ副理事長も私の調べでは日本銀行の方ですね。かなり金融のプロがやっている銀行ですよ。

次に移りますけれども、この紙の中に問題点がもう一個あります。
二つあるのですが信中金が100億を振り込んだ先が関東銀行筑南水道企業団企業出納員だれそれという、
これは法律を少しやっている人はだれでもわかるんですけれども、個人名義の口座なんですよ。

公的機関と取引をしている金融機関が融資をする場合、自治体や公営企業の本体名義の口座ではなく、
職員の個人名義の口座に振り込むことはあるんでしょうか。

○村井副大臣  
これはまさに取引のいろいろな形があるわけでございますから、それはないとは言えないと思います。

●小泉俊明 
これは明らかに犯罪行為です。
銀行員で他人名義の口座に振り込む、振り込まされるというのは明らかに詐欺か業務上横領かですよ。
それで、そんなことはあるわけないと思うんですけれども、もう一度答弁をいただけますか。

○高木政府参考人 
お答え申し上げます。
いずれにしても、これは筑南水道企業団出納員という名前で振り込まれているわけでございまして、
報道等によりますと、振込書等も企業団長の公印が押されているこういった報道もなされております。

それ以上の詳細は承知していないのですが、そういうことで、これが適切かどうかということは
個々の具体的な事案、実態に即して判断すべきものだというふうに考えております。

●小泉俊明 
金融庁は、銀行法の1条と24条を見れば、銀行の業務の適切な運営とか監督権があるんですね。
逆に言えば、こんなお粗末な手にひっかかる銀行員を監督しないでいいんですか。

○村井副大臣  
個別のお話ですので、私からただ今の質問につきましてコメントするのは控えさせていただきます。
ただ、当たり前のことでございますけれども、一般論として申し上げれば、私どもとして、
金融機関がその業務に当たりまして健全かつ適切な運営を怠るというような事態がございましたら、
それは法に照らしましてきちんと処理をするということを申し上げるしかございません。

●小泉俊明 
ここでちょっと角度を変えまして、信金中央金庫についてお尋ねいたしますが、
政府委員の方で結構です、年間幾らぐらいの資金運用をされている金融機関でございましょうか。

○高木政府参考人  
お答え申し上げます。
11年度ですと貸出金で申し上げますと約5兆円の平均残高があるという規模でございます。

●小泉俊明
資金運用の総額は幾らですか。

○高木政府参考人 
資金運用勘定全体で19兆でございます。

●小泉俊明 
その中の、国内の貸し出しは幾らになっていますか。

○高木政府参考人  
お答え申し上げます。貸出金は約5兆8千でございます。

●小泉俊明 
資金運用額で年間約20兆円、国内貸し出しが5兆8千億ですね。これほどの貸出額があると、
こんな手にひっかかる金融機関であれば5兆8千億のうち、ほかの地方自治体や企業と取引しますから、
似たようなケースが十分予想されませんか。

○村井副大臣  
私どもとしては金融機関を監督する立場からいろいろな形でチェックをしておるわけでございまして、
ただいまの御質問に対しては、法令に違反するような事実がありましたらきちんと処断をしてまいる、
そういうことをしっかりやってまいるという方針を申し上げるにとどめさせていただきます。

●小泉俊明 
いずれにしろ簡単に100億円の大金を信金金庫もとは一般預金者のお金を集めて運用してるのですから、
本当に預金者はたまったものじゃないんですよね。安心して預金することもできないわけですよ。

それで、他の金融機関や自治体、皆さん余り御存じじゃないようですので申し上げますけれども、
地方自治体と地方公営企業は、実は財投の金利が高いのにすごく苦しんでいるんです。
ですから、借りかえをしたいという気持ちはみんな持っているんですね。
金融機関も、そんないい話があるなら2%ぐらいで貸してくれるんですよ。
大体今回これ、4.6%を2%ですから、10年で53億円も浮くという話なんですね。
ただ、大蔵省はこれを認めていないんですよ。

ただ、ここにいる副大臣の方とか、政府委員の方ですら、繰り上げ償還が原則できないとか、
例外は厳格にというんですから、必ず要件あるんですよ。

ですから、そういったものを全く存じ上げないということは、一般の金融機関の方もみんな、
地方自治体の方も知りませんね、皆さんが知らないんじゃ。

それであれば、同じようなことはたくさん起こり得るべきですから銀行法上の趣旨に基づいて、
やはり、今回これだけの事件が起きているんですから、立入検査なり事実関係を明確にして
全国に起債の借りかえというのは認められるか認められないのか、指導してあげなければ、
預金者の保護という第一条の目的は達成できないんじゃないですか。

○村井副大臣  
いわゆる財投をベースにした金の借りかえの問題につきましては、これは恐縮でございますが、
私どもの所管ではございませんので、さような意味で、
責任を持った御答弁は、これは控えさせていただきたいと存じます。

それから、個別の金融機関の行動につきましてはこういう事態につきまして、
新聞報道などではある程度承知しておりますが、
風評の問題とかいろいろな問題がございますので調べるとかいうことも含めて
コメントを差し控えさせていただきたい、そういうことでよろしくお願いいたします。

●小泉俊明 
先ほど、御答弁の中で、銀行法上の法令に違反する行為があれば、これはやると。
たまたま担当の金融機関が、元大蔵省銀行局長を御経験された方が中にいる場合でも、
一応法令に違反していれば公平にやっていただけるという御答弁だけいただいて、
質問を終わらせていただきたいと思います。

○村井副大臣  
当然のことでございます。

●小泉俊明
どうもありがとうございます。

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プロフィール


小泉としあき
前衆議院議員
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